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大教大付池田小「命を守る学校」認証大阪教育大付属池田小が、世界保健機関(WHO)の「インターナショナル・セーフ・スクール」(ISS)の認証を受けた。2001年6月の児童殺傷事件から9年近くが過ぎ、当時在籍した児童は卒業、惨事を知る教師は3人しか残っていない。個々人はいつかは去る。学校という組織として安全を発信し続けるためには、新旧の教師の問題意識の共有が欠かせなかったのだという話を、同校での取材で聞いた。(川口崇史) 今回高く評価された「安全科」のチーフは、事件から4年後に赴任した松井典夫教諭(40)。「事件当時からいる同僚の思いには絶対追いつけないと思った」と、当初の引け目を打ち明ける。無理はないと思った。どんな災害でも、事件でも、体験しない者からすれば、当事者の痛恨は、〈見えない壁〉の向こうにあるように、容易な想像を許さない。 安全教育の担い手として松井教諭が腹を据えたのは、事件当時1年だった児童らが巣立った07年3月。亡くなった男児の保護者に、事件現場だった場所で証書が手渡された。その際、当時を知る佐々木靖・現副校長(48)が同僚たちにこう話した。 「事件の前とか後とかで思い悩む必要はない」 教訓を伝え続けるには、やはり〈壁〉を超えるよりほかない。松井教諭は、自分への叱咤(しった)と受け止めた。今は「教訓を教材にするのが自分の仕事だ」と念じている。5日の認証式で、取り組みや認証の経緯を説明したのは、やはり事件後に来た教師たちだった。 事件後、校舎は改築され、防犯カメラや非常ボタンが多数設置されたが、佐々木副校長は「施設だけで何かできるわけではない、と考えて行動してきた」と強調する。 新聞社とて、息長く伝えていくべきテーマはいくつもある。安全教育のタスキをつなぐ教師たちに、大事なメッセージを見る思いがした。 (2010年3月6日 読売新聞)
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