赤い・・・・・・・。
自分と言う存在以外全てが赤い・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・いや、ひょっとしたら自分も既に“赤い”のかも知れない。
・・・・・・・CL、・・・・めいのスープ。
空間に、いや多分魂に直接ノイズが混じる。
混じる。
混じる。
自分が、オレが他の存在と混じる。
快感にも似た安堵感。1人じゃないという安堵感。
吐くほどの不快感。1人じゃなくなるという嫌悪感。
嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。
絶叫した。
私家版・新世紀エヴァンゲリオン
Japanese Gentleman Stand Up Please!
ACT.00
赤い海から、あるいは悪夢から始まる
Writen by:MIYASOH
赤い波が海岸を洗っていた。
男は砂浜に寝転がっていた。
色が抜け落ちて白くなった頭髪のせいで老いて見えるが実際は四十に手が届かない位だろう。
巨漢だった。
どれくらい寝ていたのか、やがて男は唐突に目覚めた。
だるそうに体を起すと胸ポケットを探り煙草を取り出した。火をつけてぼんやりとした頭を覚醒させようとする。
(ここは何処だ・・・・・?)
(何でオレは砂浜で寝ていたんだ?)
(チョット待て。考えるんだ。考えるんだ。考えるんだ。・・・・・・・・・昨日は確か10時過ぎに家に帰ってそれで・・・・なにか白いのが出てきて?いや、違うぞ。考えるんだ。考えるんだ。考えるんだ。・・・・・・そうだ白くなかった。アイツらが・・・・・・あの時のままの姿で・・・・・・・15年前に死んだはずなのに・・・・・・・・・それで、それで・・・・・・・・・)
「赤かった。そして」男は人知れず口に出していた。
「・・・・・・・・・嫌だった」涙を堪えるかのようにうめいた。
「ったく。何だってんだコノヤロー、バカヤロー。だいたい何で海が赤いんだっつの。赤潮かっつの。プランクトン大量に死んでるかっつの」独り言と言うにはやや大きい声で喋りながら男は歩いていた。やがて悪態の種も尽き、鼻歌に変わった。
まるで自分が音を出す事で自分を世界につなぎとめようとするかのように。
どれくらい歩いたのか、男は少女と出会った。
少女は裸で蒼銀色の髪と赤い瞳をしていた。
「どうしたお嬢ちゃん。寒くないか?」そう言いながら男はワイシャツを脱ぎ少女に渡そうとした。
「・・・・・・・・・何故?」
「・・・・・・・・・何故アナタは戻ってきたの?」
「・・・・・・・・・碇くんも、弐号機パイロットも行ってしまったのに何故アナタは戻ってきたの?」
少女の質問に男は面食らっていた。
「行ってしまったって、何処に?」
少女はその赤い目を同じく赤い海に向けた。
「夢じゃなかったのか?」
少女は頷いた。
「あー、何て言うかな。その、今日も仕事あるし、オレがいないとバイトの奴等困るだろうし、新人の面接あるし・・・・・・」
「・・・・・・・・・本当のこと言って」
「・・・・・・・・・大人だしな、オレ。確かにあそこは気持ち良かったけど・・・・・・・・・それに負けるのが嫌だったんだ」
「・・・・・・・・・本当のこと言って」
「分ったよ!まったくチョットくらいカッコつけさしてくれても良いじゃないか。・・・・・ったく、可愛くない」
「・・・・・・・・・嫌だったんだよ。なんかあそこは、こう・・・・・上手くいえないけど『混じる』感じがするんだよ。それがどうしようもなく嫌だったし、何よりオレがそれを気持ちいいと感じた事が嫌だったんだ」
「そう・・・・・・・・頑ななのね」
「どーせ、オレは頑固さ。さあ!オレは質問に答えたんだからな。今度はお嬢ちゃんの番だ。っと、その前にコレを着な」脱いだワイシャツを渡そうとする男。
「・・・・・・・・・いいわ」
「良くない!眼のやり場に困るだろ!良いから着ろ!」少女にワイシャツを押し付ける男。しぶしぶ受け取ってワイシャツを着る少女。
「・・・・・・・・・汗臭い」
「ほっとけ!・・・ったく。さて本題に入るが・・・・と言いたいが!まだ自己紹介が済んでなかったな。オレは狩野テンシュウ、お嬢ちゃんは?」
「・・・・・・・・・綾波レイ」
「いい名前だ。さて、レイちゃん。一体何があったんだ?」
少女は悩んでいた。何処まで話して良いのか?全てを話したらまたあの2人のように拒絶して行ってしまうんじゃないかと不安になっていた。
「・・・・・・・・・何処から話せば良いのか分らないわ」
「最初から話して最後になったら終わればいい」狩野は簡単そうに言った。
レイは右手を挙げて狩野の額に触れた。
「・・・・・・・・・言葉より伝わりやすいと思うから」そう言って指先を狩野の眉間に融合させる。
狩野は怯えていた。行き来するお互いの情報、知識、思い。少女の持つ悲しみ、寂しさ、不安の奔流を受けて、そしてそれを自分に置き換えてまるで自分がそれを経験したかのように感じて。
レイは探していた。狩野の持つ巨大なエゴ。全てと一つになることよりも唯一の自分でありたいと望む頑ななエゴの中にこの状況を打破できるものがあると信じて。
「・・・・・・・・・そう、アナタ碇司令と知り合いなのね」唐突に交信を切ってレイは言った。
「碇司令?ああ、あの人か・・・・・・・六分儀先輩か、この10年会ってないけどな。って知ってるか、さらけ出したんだからな。お互い」
「・・・・・・・・・アナタなら救えるかもしれない。ワタシの大切な友達を・・・・・・・・・」
「救える?」
「・・・・・・・・・碇くんを・・・・・・・・・・弐号機パイロット、いえアスカを頼むわ」
「チョット待て、おい」足元がゆれる、そう狩野は感じていた。視界が歪む。意識が混濁していく。
「・・・・・・・・・お願い、頑張って」レイの赤い瞳から一粒涙がこぼれた。
「・・・・・・・・・最後に一つだけ答えて」
どこかへ引き込まれる感覚。狩野を支えていたのはレイの言葉だけだった。
「ワタシって可愛くないの?」
「とんでもない、とびっきりの美少女さ」片頬をゆがめて笑えた感触を残して狩野の意識は急速に薄れていった。
「狩野君、頼むこの子の父親となってくれ」
オレがですか?先輩。それに冬月先生も頭なんか下げないで下さいよ。
「・・・・・お父さん、今日学校でお父さんの絵を画いたの」
そうか、レイは絵が上手いな。お礼に今日は何でも好きなもの食わせてやるぞ。
「ねえねえ小父さま!アタシね大学に受かったの!」
よし!じゃあ明日ご褒美に遊園地連れてってやろう。その代わり通訳を頼むぞアスカ。
「ま、よろしく頼むわね。狩野副部長殿」
やれやれ、あまり俺の手を煩わせんなよ。葛城作戦部長。
「碇シンジだなっ!!死にたくなかったら早く乗れ!」
長い間拙い文章にお付き合いくださいまして本当にありがとう御座います。作者のミヤソーです。
「この子達(チルドレン)に何か言ってやりたいな」そんな気持ちで書き始めました。自分の分身である狩野テンシュウには好き勝手やってもらおうと思っています。どうなるか分らない連載ですが長い目で見守ってください。
それでは最後に惣流=アスカ=ラングレー嬢からのメッセージを紹介します。
「誰が『赤鬼ラングレー』よっ!!」
おおう!登場人物設定だな!
それではこのままでは危険が危ないのでオレは逃げる!
逃げて幸せになってやるんだぁぁぁぁぁ!