11店舗が被災する火事に見舞われた博多川端商店街(福岡市博多区上川端町)を応援しようと、商店経営者などの研修セミナー「博多商人塾」のOBたちが4日、25日に開く創立20周年記念同窓会で義援金を募ることを決めた。また、全焼した薬局で焼け残った象の遊具が現場前の子供服店に置かれ、復興への募金を呼び掛けている。買い物客が募金箱にお金を入れる姿が見られるなど、支援の輪が広がっている。
博多商人塾は、福岡市の商店街を活性化させようと、市や福岡商工会議所などが中心となり、1990年に始まった。経営ノウハウやラッピングの方法などを学んだ塾生はこれまで約800人。仲間の危機を救おうと立ち上がった。OBの一人は「川端商店街にもOBがおり、応援していきたい」と話している。
同窓会は25日午後6時半から、福岡市中央区渡辺通のセントラルホテルフクオカで開催。会場に募金箱を設置するほか、各自の商店街でも募金活動を行うことを呼び掛ける。
象の遊具は「業火の中、奇跡的に助かりました」の張り紙付き。100円を入れると1分半動く。この遊具代も寄付する。子供服店「jay’S」経営者の渡辺淳一郎さん(37)は「善意のお金は被災者に渡したい。(遊具が)復興のシンボルになるといいですね」と話している。
=2010/03/05付 西日本新聞朝刊=