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2010-02-28

科学史上最悪のスキャンダルの続き

18:24 | 科学史上最悪のスキャンダルの続き - nytolaの日記 を含むブックマーク 科学史上最悪のスキャンダルの続き - nytolaの日記 のブックマークコメント

こちらはMixiの日記・掲示板に1/27に載せたものですが、転載します。

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昨年、地球温暖化を巡る不正・捏造疑惑である“Climategate事件”について書いたところ、友人から早く続きを書けとせっつかれています。科学に携わる者として科学不信につながることを日記にするのは大変気が重いのですが、真実を解明し今後の教訓にする必要があるとの思いから、再びペンを執ることを決めました。前編はCalifornia大の友人が以下のBlogに要約し載せてくれました。

http://www.chem-station.com/blog/2009/12/-climategate.html


昨年11月に勃発したClimategateで地球温暖化を巡るデータ不正・捏造は世間の知るところとなりましたが[1]、今年に入ってClimategateは下火になるどころかあちこちに飛び火しています。イギリスのTimesが先週、

ヒマラヤの氷河が2035年までに溶けてなくなる可能性が高い』

という国連IPCCの報告が一人のインド人の根拠のない憶測だったことをすっぱ抜きましたが[2]、今週は、

温暖化台風や洪水等の自然災害が多発する』

というIPCCの警告に科学的根拠がなかったことを、またまたイギリスのTimesがすっぱ抜いて話題になっています[3]。IPCCはこのウソに2008年の段階で気付いていながら、訂正せずにずっと黙っていたそうで、極めて悪質。また、IPCCの代表執筆者の一人だったJohn Christy教授(Alabama大学)は、IPCC地球温暖化の恐怖を煽るため科学を平気で歪曲していたことをCNNニュースで告発していましたし、IPCCは“国際ペテン師学会”と改名すべきかもしれません。

実際のところIPCCの報告書は科学的な裏付けのない“温暖化の証拠”で溢れており、第二・第三の“ヒマラヤ”になりそうな事例を挙げると、

地球温暖化が原因とされるツバル水没は、防波堤の役目を果たしてきたサンゴ礁がゴミ廃棄で壊滅したことが原因であること[4]。

北極の氷の減少は地球温暖化ではなく海流(熱塩循環)の周期的な変化が原因であるとNASAのジェット推進研究所(JPL)のチームが突き止めており[5]、チームの予測通り2007年を境に海氷面積は増加に転じたこと[6]。

キリマンジャロの氷河の消失は130年前の気候変動による降雪量の減少が引き起こしたのであり[7]、温暖化が直接の原因でないことをタンザニア気象局も認めていること[8]。

アマゾン熱帯雨林の40%がなくなる、アフリカ農業が壊滅的な打撃を受ける・・・

IPCCが実しやかに捏造した話は他にもたくさんあります。最近はリベラルメディアCNNですら、

“本当に地球が温暖化しているのか再調査する必要がある”

と懐疑的な姿勢に転じていますけど、私に言わせると、気付くのが遅い。


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上のグラフは地球平均気温の変化を表したもので(20世紀平均からの偏差)、ピンクはHadley CRUT(イギリス気象局とEast Anglia大学・気象ユニット)、青はUAH MSU(Alabama大学)の公表しているもの、共にIPCCの最重要指標です。グラフからここ10年、地球気温は低下の一途を辿ったことが分かりますが、昨冬に続いて今年もアメリカやヨーロッパアジアは記録的な大寒波に襲われており、大量の死者も出しています。IPCCの発表を信じると、

『地球は20世紀に0.6℃温暖化した』

そうですから、ここ10年で0.3℃の寒冷化は確かに急激な気候変動だったわけです。尤も、『20世紀に0.6℃温暖化』も、これから述べるように大ウソであった可能性が極めて高いです・・・

Climatagete事件で真っ先に炎上したのはイギリスのEast Anglia大学・気象ユニット(CRU)でしたが、本当の震源地は、Harryというプログラマー(学生?)の書いたメモ[9]を発端に明らかになりました。Harry君はCRUで世界中の気温観測ステーションのデータを整理していたようですが、Climategateで流出したメモによると、

“何てこった!(CRUの)データベースには何百というダミーのステーションが登録されている。しかも同じステーションのデータがあちこちに何度もコピーされている。こいつは糞ったれだ!”

彼はきっと、見てはいけない物を見てしまったのでしょう。CRUの使っていた気温データの多くはアメリカ海洋大気圏局(NOAA)から提供された物だったため、疑惑の目は必然的にNOAAに向けられましたが、蓋を開けてみるとNOAAこそ地球温暖化詐欺の巨大な震源地だったわけで・・・

NOAAは世界中の6,000基もの気温観測ステーションを使って(ステーション自体は13,000基存在)、地球の気温データベースを作成しており、NOAAのデーターベース(GHCN)はCRUやNASA・GISS(米国航空宇宙局Goddard宇宙飛行センター)など世界中の研究機関が利用しています。ところがメディアでも報道されているように、NOAAは温暖化を示す一部のステーションのデータだけを公表し、温暖化を示さない大多数のデータは破棄していたことが発覚。


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上の図(青線)はNOAAの公表している世界の気温のデータ数(=統計に入れられているステーション数)ですが、1980年以降、急激に減少しています。温暖化を示しているステーションだけを選別したのですから、地球気温はステーション数に反比例して急上昇しています(ピンク)。

詳細に調べてみると、1963年にアメリカでは1,850基の気温観測ステーションが稼動していましたが、80年代以降、データとして利用されるステーションはどんどん減り、2007年には僅か136基のみが稼動している状態でした。生き残ったステーションも都市化・温暖化の起きている地域に極端に集中しており、例えばCalifornia州はSan Francisco空港と、Los Angelesのダウンタウンとビーチに設置された合計4基のステーションだけ、Hawaii州に至っては飛行場に設置されたたった1基のステーションしか使われていません。


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アメリカ国外でも、例えば高山性気候で寒冷化の進むボリビアの気温観測ステーションのデータは1990年を境に統計から外されており、それにも拘らず昨年の世界温暖化マップでボリビアは顕著な温暖化を示しています(上図の青い四角)。20年間もステーションが稼動していないのにどのように気温を測定したのか不思議ですが、調べてみるとボリビアの気温は、なんと1,200 km離れたペルーのビーチとアマゾンジャングルに設置されたステーションの物がコピーされていたそうで。カナダの気温観測ステーション数も、600基から2009年には35基にまで不自然に減っていますが、温暖な地域のステーションのデータが寒冷な内陸部にそのままコピーされ使われていて(上図の緑の四角)。プログラマーのHarry君が見つけて驚いたのは、きっとこのことだったのでしょう。

観測ステーションの廃止や測定機器の故障というのならまだ分かりますが、データ上、存在しないはずのステーションには今でも観測員が常駐しNorth CarolinaのNOAA本部へデータを送り続けており(無人の物もあります)、どうやら温暖化を示さないステーションのデータはNOAA内部で蒸発してしまうようです。IPCCの次期レポートには、

地球温暖化で観測データが蒸発する』

と載るのは間違いなさそうですが、因果関係は逆。

他にも、NOAAは数々の不正を行っていたことが指摘されています。前編にも書きましたが、市民が調査を行ったところ、NOAAの気温観測ステーションはエアコンの排熱口の近くやアスファルトの駐車場の上など暑い場所に移動されており、全米のステーションのなんと89%が不適切な場所に置かれていたことが発覚しています[10]。

また、NOAAの公表している気温データ自体、不自然な補正の施されていることが多くの研究者によって指摘されています。NOAAはステーションの原データではなく、標高や天候などローカルな要因を“補正”したものを公表していますが、どのような補正を行っているのか公開していませんし、原データの公開については頑なに拒否していました。この補正が科学的手法だったのか、それとも完全な捏造だったのか、他の科学者は知る由もないわけで。

NOAAの補正に疑問を抱いた研究者らは、幾つかの温度観測ステーションに乗り込んで原データの調査を行ったところ、驚くべきことが分かりました。


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上のグラフはCalifornia州Davis市の温度観測ステーションの原データ(青)と、NOAAが公表している補正後のデータ(赤)。原データでは長期的な寒冷化が見られますが、補正後のデータではなんと顕著な温暖化が現れています。オーストラリアニュージーランドのデータも同じで、見付かった原データはいずれも温暖化を示していませんでした。


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上図はニュージーランドの気温変化、上がGHCN発表(NOAAの補正が施されたもの)、下が生データ。 下図はオーストラリアDarwin空港の近くのステーションのデータ、赤がGHCN発表で、青が生データ。


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(恐らく証拠隠滅のため)原データの多くが既に破棄されており断定はできませんが、どうやら地球温暖化はNOAAの“謎の補正”によって生み出された物であり、どのようなクライテリアで補正を行ったのかNOAAが公表しない限り、本当に地球温暖化が起きていたのか評価出来ません。 NOAAの観測データはCRUやNASA・GISSが発表している地球気温のベースにもなっており、

『200X年は観測史上X番目に暑かった』

というNASAの発表も、もはや全く信用できないわけです。

ではNOAAだけが悪者で、CRUやNASA・GISSは騙されていただけかというと、どうやらそれも違いそうです。Phil Jones教授などCRUの連中は科学ジャーナルの査読プロセス政治力で支配し、温暖化に否定的な論文の掲載を拒否し“懐疑派”の粛清を行っていましたし、イギリス気象局(UK Met Office)と共謀し温暖化に不都合なデータを隠蔽・改竄・破壊していたこともメディアで報じられています。NASA・GISSのJames Hansen所長も“補正”や原データについての情報公開請求を悉く無視していましたから(情報公開法違反で訴訟になっています[11])、結局、みんなNOAAのデータ不正・捏造を知った上で利用していたのでしょう。

温暖化研究でNOAAは年間4億ドル、NASAに至っては年間13億ドルもの助成金を得ています。 温暖化の警鐘を鳴らすほど得る物も大きいわけで 、IPCCを含め業界の中枢部が金で完全に腐っていたのでは、というのが私の感想です。

地球温暖化がここまで大きく叫ばれるのはもちろん利益を得ている人間がいるからで、ノーベル平和賞のAl Goreは温暖化ファンド原発絡みで1億ドルも荒稼ぎしていましたし、IPCCのRajenda Pachauri議長も温暖化ビジネスで一財産築いており[12]、メディアによって金の流れが明らかにされれば地球温暖化詐欺の構図が自ずと見えてくるのではないでしょうか。

先週の欧州議会ではイギリス選出のGodfrey Bloom議員温暖化詐欺をブラックユーモアで痛烈に批判しており、ニュースを見ていて思わず笑ってしまいました。

http://www.youtube.com/watch?v=2TOFe85cmAE&feature=player_embedded

Obama政権は“グリーン・ニューディール政策”とやらに1,500億ドルもの巨費を注ぎ込もうとしていますし、ヨーロッパ各国も多額の税金温暖化対策に費やしています。日本も産・官・学を挙げて二酸化炭素削減に突っ走ろうとしていますし、CRU、IPCC、NOAA、NASA・GISSなど、温暖化研究の頂点に君臨する研究機関が共謀し世界中を騙していたのは、まるでオペラファルスタッフ』のフィナーレのよう。

“Tutto nel mondo è burla!(世の中すべて冗談さ!)”

Climategateに限らず、科学の世界ではデータ不正・捏造が後を絶ちませんが、それらの多くは個人の不正に過ぎず、今回のClimategateは業界がグルになって悪事を働いていたという点で科学界に与える後遺症は測り知れないでしょう。科学に携わる者としてこれ程の無力感に打ちのめされたことはありませんが、科学の不正は科学によって正すしかないことは認識しているつもりです。

いずれにせよ、今後暫くはFBIとScotland Yardに頑張ってもらうことにして、私はこの辺でペンを置きたいと思います。


References:

[1] S. Mosher and T.W. Fuller, Climategate The Crutape Letters, Amazon Digital Services (2010).

[2] http://www.timesonline.co.uk/tol/news/environment/article6991177.ece

[3] http://www.timesonline.co.uk/tol/news/environment/article7000063.ece

[4] 小林泉, 国際開発ジャーナル2008年8-11月号『水没国家ツバルの真実』.

[5] J. Morison et al., Geophys. Res. Lett. 34 (2007) 07604.

[6] http://www.ijis.iarc.uaf.edu/jp/seaice/extent.htm

[7] T. Mölg et al., Int. J. Climatol. 28 (2008) 881.

[8] http://www.wmo.ch/pages/prog/wcrp/pdf/3.7_Adosi_Resilience_JSC-28_Afr_28.03.2007.pdf

[9] http://www.anenglishmanscastle.com/HARRY_READ_ME.txt

[10] http://scienceandpublicpolicy.org/images/stories/papers/originals/surface_temp.pdf

[11] http://pajamasmedia.com/files/2009/11/DOC112409-001.pdf

[12] http://www.telegraph.co.uk/news/6847227/Questions-over-business-deals-of-UN-climate-change-guru-Dr-Rajendra-Pachauri.html

※以下のページで、NASA・GISSが公開している気温観測ステーションを調べることが出来ます。例えば世界地図で日本をクリックすると、日本に点在する観測ステーションの多数が1990年を境に統計から外されていることが分かります。ステーション自体は存在し続けており、(恐らく都市化による温暖化を強調するため)アメリカのステーションと同様の恣意的な選択がなされたわけです。

http://data.giss.nasa.gov/gistemp/station_data/

はれほれはれほれ 2010/03/01 18:00 こんにちは、はれほれと申します。はじめまして。いちおう名ばかりの気象予報士です。(笑)
私もCO2による人為的温暖化説には疑問を持っています。大変興味深い話題をありがとうございます。
ところでnytolaさんはPeterson & Voseの下記論文は読まれたことがおありでしょうか?これを読むとどうやらリアルタイムで入ってくるステーションは3000箇所くらいで残りは数年から数十年経ってからデータに組み込まれているようです。私も英語は不得意でかつ統計学は全く駄目なため理解できない部分も多いので恐縮ですが・・・・。NOAAやNASAがデータをピックアップしているのではなくて速報として入ってくるデータが都市部に集中している印象です。(インフラの整備を考えると納得ですが)まあもし仮にそうだとしも、そんなデータで今年の○月は史上何番目に暖かかったなどという発表には意味がないように思えます。nytolaさんのご意見を伺えれば幸いです。
参考論文
http://www.ncdc.noaa.gov/oa/climate/research/Peterson-Vose-1997.pdf

jackbox5jackbox5 2010/03/01 18:31 初めまして。これと同じ記事を別のホームページで読んだことがあります。クライメートゲートは日本のマスコミはほとんど報道しませんので大変貴重な情報です。
さて以前から質問したかったことがあり急遽アカウントを作りましたので(笑)お返事いただけると嬉しいです。

1:大気中CO2濃度と世界気温偏差のグラフについて。
人為起源のCO2排出が大気中CO2濃度上昇の主因ではないということですが、確かに人間由来のCO2排出は自然界全体の僅か3%に過ぎない言われています。ただBlog中のグラフ(もしくはキーリングの有名なグラフ)から分かるのは、短期間のCO2濃度の変動が海水による吸収・放出であるということで、CO2温暖化説で言われている長期(例えば100年)での濃度上昇が必ずしも海水からの放出とは言えないと思いますがどうでしょうか?

2:CO2温暖化の理論について。
Blogの内容とは直接関係しませんが、程度はともかくCO2が温暖化の原因であることは多くのシミュレーションが支持していました。一方、最近の地球はCO2濃度が上昇しているのに寒冷化が進んでおります。シミュレーションはデタラメだったのでしょうか?

どうかよろしくお願いします。

nytolanytola 2010/03/01 22:01 はれほれさん、こんにちは。
ご指摘のペーパーはJoseph D'AleoとAnthony Wattsのレポートでも参照されており一度斜め読みしたことありますが、もう一度ちゃんと読んでみました。ペーパーが書かれたのは1997年ですが、直近で気温観測ステーション数ががくんと減った理由が論文中のFig.2の説明に小さく書かれてあります。
“because some of GHCN's datasets are retroactive data compilations (データを得るのに時間がかかる)”
仰る通り、リアルタイムで入ってくるのは3つのデータソースだけらしいです(どれだか明記してありません)。
いずれにせよ2008年の段階でも90年頃に大幅に減ったデーターベースの観測ステーション数は全く復活していませんから、GHCNではデータを運ぶのに20年近くかかるようです。恐らく歩いてステーションまで取りに行っているのではないでしょうか?D'AleoとWattsのレポートによると、データを送り続けているステーションは『低緯度で標高が低く都市部』に偏っているとのこと(このレポートはあまりに衝撃的ですから、どなたか日本語に翻訳すべきだと思います)。
NASA・GISSのHPで調べると気象庁が提供している日本の田舎のステーションの大半も1990年以降に止まっていますが(何故か大都市のデータはちゃんと記録されています)、こちらは“Quality Control(品質管理)”で落とされた可能性が高いですね。日本のような未開の国で測定されたデータなんて信用できず・・・そんなわけないですよね。
別の方が指摘していたのですが、大島は90年に統計から外されていますが、93年に何故か復活しています。大島のグラフを見てみると90年以前に対して93年以後は1℃も気温が上昇していますが、何故このような特殊なケースを復活させたのかは謎です。データの連続性という意味で、それこそQuality Controlで落とすべきだと思うのですが。

nytolanytola 2010/03/01 23:24 jackbox5さん、こんにちは。
かなり専門的になりますが、出来るだけ分かりやすく答えてみます。

1.
排出されたCO2が海洋や森林に吸収されるまでの時間を“滞留時間”と呼ぶのですが、滞留時間は5年だと言う研究者もいれば200年だと言う人もいます。
滞留時間が重要なのは、滞留時間が5〜15年であれば100年スパンで続いている現在のCO2の増加が人間由来であるとは考えにくく(寧ろ温暖化の結果と考えるべきでしょう)、逆に50〜200年であれば人間が排出したCO2が大気中に蓄積していると考えるのは自然です。昨年、真面目に計算すると5年だという論文をEssenhighが出していましたが、滞留時間は5〜15年という合意が出来つつあるように思います。(Essenhighによると、50〜200年という長い滞留時間は自然界起源のCO2を過小評価しているとのこと。)
CO2と気温の因果関係を調べるには滞留時間と同じ時間スケールで両者を比べる必要があり、(滞留時間5〜15年を信用して)先のグラフを見ると確かに気温変化の方がCO2濃度変化に先行していますから、海水温の上昇に伴ってCO2が大気中に放出されたと考えるのは自然です。もし滞留時間が200年であれば、もっと長い時間スケールで両者を比較する必要があり、話は変わってきます。
下の槌田・近藤氏の論文によると現在の気温では海水からのCO2放出が支配的ですが、0.6℃くらい寒冷化が進めば大気中のCO2濃度の上昇は止まるらしいです。もしそうなれば、CO2人間活動起源説は完全に否定されるでしょう。
http://env01.cool.ne.jp/global_warming/saiban/rep01.pdf

2.
さっき、はれほれさんのHPを見ましたが、この話は彼の方が詳しいのではないかと思います。
答えを先に言うと、『そもそも地球温暖化のモデルが間違っているから』ではないでしょうか。
温室効果とは暖められた地表から赤外線が放射され(黒体放射という現象です)、それが大気によって吸収されて起こります。地球で最も重要な温室効果ガスは水蒸気で赤外線の大部分を吸収しますが、波長8〜14μmの赤外線は吸収されません(大気の窓)。従ってこの波長域を吸収できるかどうかが温室効果ガスの指標となり、CO2は大気の窓に近い15μmに吸収端を持つため、温室効果ガスと言えます。
ところが衛星による観測や理論計算によると、CO2による15μmの吸収は現在のCO2濃度でほぼ飽和しており、これはCO2濃度が上がっても気温上昇はほとんど効かないことを意味しています。例えばCO2濃度を現在の30倍の1万ppmにしても赤外線吸収(=温室効果)は僅か5%ちょっとしか増えませんし、これではCO2による地球温暖化は起きません。
それに対して温暖化論者は“放射平衡モデル”を提唱しています。これは簡単に説明すると、
『CO2に吸収された15μmの赤外線はすぐに放出され、次のCO2によってまた吸収・放出され、何度も吸収・放出を繰り返すうちに赤外線は地表にぶつかり地球が温暖化する』
という考え方。このモデルではCO2の濃度が上がれば上がるほど温暖化に効いてきます(光学的距離が長くなるから、と説明されます)。
ただこのモデルには致命的な間違いがあり、それは、
『CO2に吸収された15μm赤外線は下層大気では再放出されない』
何故かと言いますと、大気中では赤外線を吸収したCO2はすぐに他の分子(N2、O2など)と衝突し、吸収したエネルギーを他の分子に(運動エネルギーとして)渡してしまうからです。15μm赤外線は単純にCO2に吸収され周りの空気を暖めるだけですから、CO2による吸収が飽和している以上、CO2濃度が増えても地球はほとんど温暖化しません。(真空や気圧の極端に低い環境であれば、赤外線は再放出されます。)
放射平衡モデルはシミュレーションしやすいため温室効果の計算に使われますが、物理的にはありえないモデルなわけです。
私は物理屋ですが、この辺の感覚が物理屋と環境屋の違いかな、という気がしています。

難解な説明ですみません、間違っていましたら、どなたか指摘して下さるとありがたいです。

はれほれはれほれ 2010/03/02 07:54 こんにちははれほれです。早速のお答ありがとうございました。単純に
リアルタイムデータだけの問題ではないということですね。気象庁に問
い合わせてNOAAやNASAに送っているステーションを確かめてみること。
これをやってみようと思います。もしデータを送っているにもかかわら
ず使用されていなければNOAA独自の「品質管理」が行われた可能性が高
いということですね。
>GHCNではデータを運ぶのに20年近くかかるようです。
>恐らく歩いてステーションまで取りに行っているのではないでしょうか?
確かに。笑えます。
私自身pajamasmediaのD’Algoの短文を読んだだけで、D'Aleo & Wattsの
レポートは知りませんでした。100ページを超えるレポートですが、
がんばって読んでみます。

jackbox5さんの最初の質問ですが、。
>短期間のCO2濃度の変動が海水による吸収・放出であるということで、
>CO2温暖化説で言われている長期(例えば100年)での濃度上昇が
>必ずしも海水からの放出とは言えない
槌田氏または近藤氏はどこかで「長期の変化は短期変化の積分である。」と
述べておられたような記憶があります。すみません、私自身数学ができない
でよく理解できていないのに横から失礼しました。

温室効果についてですが、確かにIPCCはじめ温暖化を支持する人は「再放射」
を主張していますが、nytolaさんのおっしゃるようにこれはほとんど起こりま
せん。しかし下層大気に関しては「局所熱力学平衡」という状況が成立してい
るそうです。ここのTheorySurgery氏のブログに詳しいです。
http://feliscatus.blog77.fc2.com/blog-entry-82.html#more
したがって「地表面の熱を吸収してそれを再放射する」ということは確率的に
低くほとんど起こりませんが、逆に頻繁に衝突が起こることによって励起、放
射が起こっているということのようです。こちらのブログにその辺のことが書
かれています。
http://d.hatena.ne.jp/t0m0_tomo/20091208/1260295673
このブログ主は懐疑派を小馬鹿にしていますが、実はIPCCなど温暖化論者はそ
れ以前のところで間違っていることに気づいていません。(笑)たとえば
「Greenhouse Gases ;Gases in the earth's atmosphere that absorb and
re-emit infrared radiation.」
この方はチャンドラセカールの教科書を紹介してくださっているのですが、
残念ながら私には猫に小判です。(質問者は私ではありませんが)いまだにどれ
くらいの気圧で「局所熱力学平衡」が成立しなくなるかということが、よくわ
かっていません。

jackbox5jackbox5 2010/03/02 11:40 nytolaさん、はらほれさん、大変ありがとうございました。

人間活動によるCO2排出が自然界の僅か3%に過ぎませんし、そうであるならIPCCのように産業革命以降の人類の積算排出量から現在の大気中CO2濃度を求めるのはまったく意味がないと思います。CO2濃度が増加すると、CO2の吸収も増加しますから。

またCO2温暖化説の原理と間違いをこれほど分かりやすく説明してあるのは見たことがありません。
温暖化の理論でなぜ再放射が強調されるのかよく分かりました。CO2からの再放射なしでは吸収が飽和しているので大気中のCO2濃度が増加しても温暖化しないのですね。
ところがCO2は再放射しないと。間違った仮定でシミュレーションを行ってもうまくいくはずはないということ。
温暖化説はCO2で地球が温暖化するという結論が先で、それに合わせて理論のつじつまを合わせているように思います。現象を見ていないからどこかで破綻してしまうのでしょう。

IPCCやNOAAの捏造は罰せられないのでしょうか?科学的な議論ではなくて、これは犯罪だと思います。世界中がどのくらい費やしたのか考えたくないですね。

nytolanytola 2010/03/02 19:23 はれほれさん、

私も日本の観測ステーションのデータの多くが90年頃を境に更新されていないのは何故か、NOAAに問い合わせてみます。

> 逆に頻繁に衝突が起こることによって励起、放射が起こっているということのようです。

CO2の励起状態の寿命(=赤外線吸収から放射までの時間)が4ミリ秒と長いため(吸収断面積から計算しましたが、まあミリ秒のオーダーでしょう)、気圧が高いとその前に他の分子との衝突でエネルギーを失い赤外線放出はほとんどおきませんが(衝突頻度は1気圧で100ピコ秒のオーダー)、気圧の低い上空では再放射され下層大気を暖めるかも、という話ですね。
地表の熱が上昇気流によって上空(〜80km)まで運ばれ、CO2などの温室効果ガスを分子衝突で励起し、そこからの15μm放射が地球を暖めるという何とも強引なモデルが提唱されていますが、そのシミュレーション結果がIPCCの第4次評価報告書(2007)に採用されています。

http://scienceandpublicpolicy.org/images/stories/papers/monckton/whatgreenhouse/moncktongreenhousewarming.pdf

p.6にあるのがIPCCで採用されたシミュレーション結果、5つのモデル全てがCO2の温室効果で赤道上空8〜12kmの温度上昇を予測していますが、p.7のUK Met Office(Hadley Center)の気球観測ではそんなものは観測されませんでした。温暖化論者は、観測が間違っているんじゃないかと本末転倒なことを言ってますが、もちろんモデルが破綻しているのが原因なのは言うまでもありません(どこが間違っていたかは、いろいろ議論があります)。

> このブログ主は懐疑派を小馬鹿にしていますが…

そのBlog、読んで笑ってしまいました。“局所熱力学平衡”と“放射平衡”がゴチャ混ぜになってますね。きっと大学で熱力学の時間に寝ていたのでしょう。でも江守氏ですら、
“CO2同士の放射・吸収の回数が増えることで温室効果が増大する”
と間違いを平気で言っていますが、温暖化論者の物理・化学のバックグランドのなさにはびっくりします。

nytolanytola 2010/03/02 19:24 jackbox5さん、

> 積算排出量から現在の大気中CO2濃度を求めるのはまったく意味がない…

全く意味がないわけでもないですが、積算排出量から単純に現在のCO2濃度を計算することはできない、とは言えると思います。何故ならCO2の滞留時間は高々5〜15年と見積もられており、CO2はどんどん入れ替わるため、話はそんなに簡単ではないですから。

> CO2で地球が温暖化するという結論が先で…

仰るとおりです。科学は結論を求めて研究を続けるのに、温暖化説では『CO2で地球が温暖化している』という結論がまず先にあり、シミュレーション屋は物理や化学の法則を多少ねじ曲げてでも、地球温暖化という最終結論が得られるべくモデルを強引に組んでいます。

> IPCCやNOAAの捏造は罰せられないのでしょうか?

私は法律の専門家ではないので。でも英米のメディア・議会の温暖化詐欺への追及は激しくなっていますし、IPCCの崩壊は近いのではないでしょうか。内部からもIPCC批判が公然と行われるようになりましたし、最近は地球温暖化の論文を慌てて取り下げた研究者もいて、随分と風向きが変わりました。

http://www.nature.com/ngeo/journal/v3/n3/full/ngeo780.html

ClimategateやIPCCの不正について産経が記事にしていましたし、日本でもCO2温暖化説への自由な反論が行なわれるようになると思います。

仙 2010/03/02 22:46 はじめまして。

 アル・ゴアさんの「不都合な真実」に書いていない最も不都合な真実とは、
”地球温暖化とはデマである”ということです。

 という冗句を常用している、田舎者です。
排出権取引というものを、胡散臭い物だと思っているせいで上記の冗談を思いついたのです。
このブログがとても面白かったので、時々寄らさせていただきたいと思います。

よろしく。

nytolanytola 2010/03/03 00:21 仙さん、こんにちは。地球の裏側からですが、こちらこそ宜しくお願いします。

でもそれ、ジョークじゃなくて本当ですよ。

Al Goreが地球温暖化の講演をすると大寒波や大雪となったため、アメリカでは“Gore効果”と呼ばれています。Gore効果は2006年に発見され、Al Goreが夏直前のオーストラリアで講演を行ったところ雪が降りました。なお2004年1月15日のNYが最初という説もあります。ここ2年間に観測されたGore効果を列挙すると、

2008
1/17 Baltimoreにて温暖化抗議デモ行進。Marylandは雪。
10/22 Harvard大学で講演。Bostonは過去125年で最悪の大寒波。
10/28 Londonでディベート。Londonの10月の降雪は1922年以来。
12/10 イタリアで講演。Rome、Naples、Palermo、Sicilyに寒波襲来。

2009
1/28 上院で証言。Washington DCは寒波
2/5 New York州Buffaloにて温暖化会議。気温-6℃。
3/2 首都Washingtonにて温暖化抗議デモ。Washington DCは大雪。
7/13 オーストラリアにて環境保護団体立ち上げ。Melbourneは零度。
10/9 Wisconsinにて会議。Al Gore到着と同時に記録的な最低気温。
11/4 著書『私たちの選択』発売。この冬、全米が異常な豪雪と大寒波。
11/22 オーストラリアにて温暖化の危機を訴えるデモ行進。寒波で一日で中止。
12/7 COP15へ出発。全米各地で記録的な大寒波、ありえない場所で積雪。
12/15 Copenhagen、北極の氷は5年で溶けると講演。14年振りのホワイトクリスマス。
12/20 New York到着。1888年以来というブリザード。“Let it Gore”と歌われる。

2010
2/8 NOAA気候変動の新機関を立ち上げ。首都Washingtonは記録的な大雪。
2/9 上院の地球温暖化公聴会が中止。ありえない大雪のため。

Gore効果はObama大統領やPelosi下院議長にも見られるという報告もなされています。

nytolanytola 2010/03/03 02:49 他のところで尋ねられましたが、このBlogの記事の転載・引用はご自由にどうぞ。

ただし、二酸化炭素が地球温暖化の原因でない、地球は寒冷化している、などはあくまで一つの考え方に過ぎず、出来るだけ多くの情報を探し自ら判断して下さるようお願いします。
インターネットが普及して良かったことは、誰でもその気になれば正しい情報にたどり着けるようになったこと。20年前であれば、メディアのほとんど報道していない状況でClimategateや地球温暖化のウソを市民が知る手段はなかったでしょう。

私が科学が好きなのは、紆余曲折を経たとしても、いつか真実が認められるからです。地球温暖化の科学が今後どう決着するか分かりませんが、Climategateのおかげで懐疑派が弾圧・排除されることはなくなりました。

純粋な科学には完全な自由が必要。
一科学者として、多くの議論を経て科学的合意へ向かうことを望みます。

仙 2010/03/04 05:21  地球温暖化肯定論者なら、
「ある局面で気温が低下する事はある。
若干の寒冷な気象があろうともそれは、大きな気象変動に伴うゆらぎの様な物だ。
明らかに地球は温暖化しており、これは揺れ戻しみたいなものだ」
と言ったりしてね。

 私は無教養な田夫でありますが、地球温暖化説には、
「君達、あんまり段取りが良過ぎるのじゃないですか?
科学ってそんなに簡単に仮説が検証できるほど安直で、
唯一の対処方法が確定されるほど万能なものなのですか?」
ということを質問したいと思っています。

 私はローブラウな者ですから、科学はわかりません。
ですが、友人の子が難治性の血液疾患を患ったために
”骨髄バンクを作ってください運動”をした事があります。
その時知遇を得た医師たちの、病気の原因や機序や探る真摯な姿、
また治療法の確立に向けた努力に感銘を受けました。

 この「地球温暖化説」をみると、
仮説があります。
証明されました。
対処方法はこれです。
というステップがあまりにも軽い。

何千・何万の症例がある病気でもあんなに苦闘している。
地球というものは人体よりも複雑だと思うのだけれども、
(たった一つの症例しかない)
地球の自明な治療法というものがあるものなのですか?

ということを問いたいと思います。

nytolanytola 2010/03/04 19:28 仙さん、随分と鋭いご指摘ありがとうございます。

> 科学ってそんなに簡単に仮説が検証できるほど安直で、
> 唯一の対処方法が確定されるほど万能なものなのですか?

そこなんですよ。気候は複雑系で、簡単に理解できないです。

> その時知遇を得た医師たちの、病気の原因や機序や探る真摯な姿、
> また治療法の確立に向けた努力に感銘を受けました。

観測結果や反論を真摯に受け止め、間違いは素直に認めること。メディアや政治サイドの責任もありますけど、今になって振り返ると、温暖化研究では科学者として謙虚な姿勢が欠けていたんだと思います。

IPCCにも温暖化論者にも『人間が排出したCO2で地球が温暖化している』という絶対的な結論があり、懐疑論はエセ科学と断定され議論にすらならなかった。
温暖化の科学では都合の良い物理・化学現象を探して来て、モデルを組んではシミュレーションが行われています。しかし個々の過程を詳しく見てみると、ほとんどのモデルがどこかで破綻している。先に挙げた放射平衡モデルでは、
『日光で暖められた地表から赤外線が放射され(黒体放射)、それをCO2が吸収・再放出を繰り返し・・・』
と一見“科学的”に見えますが、問題点を挙げると、

・対流圏(地表から高度11kmまで)では地表からの熱は主に空気の伝導や対流で伝わるのであり、放射電熱が支配的なわけではない。
・(先のコメントでも挙げましたが)下層大気で赤外線の再放出はほとんどなく、赤外線を吸収したCO2は他の分子と衝突しエネルギーを失う(無放射緩和過程)。

物理的に破綻しているわけです。
シミュレーションでは実際の観測結果(CO2濃度と気温の相関、過去の気象変動など)とうまく合うようパラメーターを調整し辻褄合わせしますが、物理的に正しくないモデルを使っている以上そんな物は未来予測には使えないと、まともな物理屋なら考えます。
でも反論すると、懐疑派として潰される。

> 地球の自明な治療法というものがあるものなのですか?

かなり難しいです。
現在、温暖化しているのか寒冷化へ向かっているのかすら分かりませんから。最近言われているように地球が寒冷化しているのなら食糧増産など対策を考えるべきですが、過去の気温データが信用できない以上、過去と比べてどの程度の寒冷化なのか評価できません。その意味でデータを不正操作していた連中の罪は、極めて重い。
正直なところ、あまりに酷い連中が権力を握ってしまったのが地球温暖化だったと思います。

nytolanytola 2010/03/05 00:00 補足説明ですが、将来の温暖化予測や天気予報など『気象』について、物理は『大変良く分かっていると同時にあまりよく分かっていない』のが実状だと思います。
(ここではモデルが間違っていないとして話を進めます。)

気象はナビエ・ストークス方程式で記述され(数値計算にはプリミティブ方程式もよく使われます)、そういう意味では既に完成された学問だと言えます。ただ問題なのは、ナビエ・ストークス方程式は非線型方程式であり“複雑系”。気象は微分方程式として記述できるものの、具体的な解をもとめるのはとても困難です。
ナビエ・ストークス方程式をコンピューターシミュレーションで解くため、有限差分法・有限要素法・スペクトル法などの手法が生み出されましたが、コンピューターシミュレーションは局所的な天気予報など『領域モデル』ではそこそこの成功を収めているものの、グローバルな『全球モデル』の精度は散々でした。

ところで、地球温暖化で問題とされている“微量の二酸化炭素による温室効果”は昔から反論も多く、コンピューターシミュレーション以外に理論的サポートがなかったのも事実。それなのに学会やIPCCはシミュレーションの将来予測を過信し、突っ走ってしまったのが現在の悲劇に繋がったのでしょう。
物理の名誉のために言うと、温暖化予測が外れたからと言って気象学の基礎となるナビエ・ストークス方程式が間違えていたというわけではないです。気象とはシミュレーションで予測するのが難しいシステムである、ということなのでしょう。

はれほれはれほれ 2010/03/05 05:06 ご報告

こんにちは、はれほれです。気象庁から回答がありましたのでお知らせします。

「各国気象機関では、世界気象機関(WMO)の枠組みに従って気象観測
データを交換しています。
気象庁でもこの枠組みに従って世界にデータを発信しており、月平均気温
は53地点(昭和基地も含む)のデータを送っています。
これらの地点のデータは、年ごとに若干の増減はありますがGHCNにも
概ね収録されています。
2009年については、盛岡、長野、水戸、津、徳島の5地点がGHCNに収録
されていませんでした。」

日本の場合はドロップアウトは少なく本土に限ると47/52という結果でした。
他の46地点がどこかというのと送信した年代(いつからいつまで)を引き続き
問い合わせ中です。日本の場合は都市化の影響が大きくはずす必要がないと
いうことでしょうか?ロシアやカナダの高緯度地域のドロップアウトがデータ
が送信されているのにかかわらずなのか、単に送信されてないからなのかが
GHCNの正当性を論じるうえで重要なポイントになりそうです。D'Aleo & Wattsの
レポートではアメリカ合衆国自体のデータにおいて内部で恣意的なドロップアウト
が行われているようです。やっぱり前者の確率が高いように思いますがいかがで
しょうか?