高校無償化法案の対象から朝鮮学校を外さないように求める緊急集会が4日、倉敷市の岡山朝鮮初中級学校であった。広島の朝鮮高級学校に通う保護者らが「無償化対象から外すことは新たな民族差別。教育と政治・外交の思惑は切り離してほしい」と訴えた。
法案では、朝鮮学校を支給対象に加えるかどうかに関して閣僚らの発言が相次いでいる。県内には高校に相当する朝鮮高級学校がないため、岡山朝鮮初中級学校の卒業生25人は広島で寄宿生活しているという。
集会には約30人が参加。同初中級学校の趙邦佑校長が「驚き、憤っている。朝鮮学校に通うのは日本植民地支配の被害者の子供。拉致や経済制裁とは無関係で、日本の高校とほとんど同じカリキュラムで学んでいる」と訴えた。朝鮮学校を含むすべての外国人学校を無償化するよう鳩山由紀夫首相らに求める要請書を採択した。【井上元宏】
毎日新聞 2010年3月5日 地方版