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歌舞伎:菊五郎があたり役、弁天小僧 より派手な五代目の方で--歌舞伎座の3月公演

 尾上菊五郎が歌舞伎座(東京・銀座)の3月公演の2部「弁天娘女男白浪(めおのしらなみ)」で、あたり役の弁天小僧を演じている。菊五郎は「今の歌舞伎座で演じるのは、おととしが最後だと思っていましたが、図らずもご指名がきた。気合を入れ直さなければ」と語る。

 1862年の初演では五代目菊五郎が演じた。ゆかりのある役柄で、自身も1965年以来、得意としてきた。「以前は(祖父の)六代目菊五郎のやり方に固執していたけれど、今はより派手な(曽祖父の)五代目の方でいこうと思っています」

 「浜松屋」では、盗賊の弁天小僧が美しい武家娘に成りすまし、呉服店の浜松屋を訪れる。そして、顔に傷を付けられたことをタネに、お供に化けた南郷力丸(中村吉右衛門)とゆすりをかける。

 「『また弁天か』と思う方もいらっしゃるでしょうし、本題に引きずり込むまでが大変です。お客様にわくわくしていただかないと、やる意味がありませんから」

 その後が、盗賊5人が花道から登場して桜が満開の土手に並び、捕り手と立ち回りを演じる華やかな「稲瀬川勢揃(せいぞろ)い」。日本駄右衛門が松本幸四郎、忠信利平が市川左団次、赤星十三郎が中村梅玉と顔がそろう。

 菊五郎は1部では「楼門(さんもん)五三桐」の真柴久吉役。石川五右衛門は吉右衛門。桜が咲き誇る南禅寺山門が舞台だ。「どちらも春らしい狂言です」

 28日まで。問い合わせは03・5565・6000。【小玉祥子】

毎日新聞 2010年3月4日 東京夕刊

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