ヨナ積立貯金の利払い追加、それでもうれしい国民銀行
フィギュアスケートでのキム・ヨナ選手の五輪金メダル獲得のニュースで、国民銀行が久しぶりにお祭り騒ぎとなっています。2006年末に韓国企業としては初めてキム選手をCMモデルに起用し、今年7月まで3年以上にわたり、数々の広告やスポンサー契約を結んできました。そして今や、キム選手の後光を存分に受けています。
国民銀行は07年1月から昨年4月まで計4回にわたり、キム選手が登場するイメージ広告を放映しました。また、3月までは持ち株会社のKB金融持ち株がキム選手をイメージキャラクターとして起用しています。このように3年以上にわたり、キム選手との密接な関係を維持してきたおかげで、「国民銀行=キム・ヨナのスポンサー」というイメージが定着し、莫大(ばくだい)な宣伝効果が期待できる、と国民銀行は見込んでいます。
しかし、良い点ばかりではありません。国民銀行は昨年5月、キム選手が国際大会で優勝すれば、年0.5%の金利を上乗せする「フィギュアクイーン・ヨナ愛積立貯金」を販売しており、これまでに37万人が9346億ウォン(約715億円)を預金しました。キム選手は昨年10月にグランプリ(GP)シリーズ第1戦フランス杯(パリ)で優勝し、今回の五輪でも金メダルを獲得しました。そのため追加の利払いが発生し、国民銀行は48億ウォン(約3億7000万円)を負担しなければならなくなりました。国民銀行としては、保険にでも加入しておくべきでしたが、当時の保険会社はキム選手が優勝する確率を高く見込んでいたため、保険料が跳ね上がり、結局あきらめたということです。
それでも経営陣は喜んでいます。キム選手の金メダル獲得による国民銀行のイメージアップ効果は、金額に換算すると最低でも数百億ウォン(100億ウォン=約7億6000万円)に達すると見込まれています。また国民銀行は昨年末、KB金融持ち株の会長選出にまつわる内部騒動が報じられ、内外で大きなイメージダウンに直面していました。
このような中で、国民銀行の行員たちにとってキム選手の活躍は、文字通りムードを一転させるビッグニュースでした。骨身を削るような苦痛と忍耐の末にキム選手が金メダルを獲得したように、KB金融からも大きな笑みがこぼれる日が一日も早くやって来ることを期待します。
チョン・チョルファン記者
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