岡山放送局

2010年3月5日 0時26分更新

巨額詐欺 元社長の初公判


美作市の温泉旅館を経営していた元社長らが赤字の会社を黒字に見せかけるうその決算書を金融機関に提出し、6億7000万円あまりの融資をだまし取ったとして詐欺の罪に問われている事件で元社長の裁判が4日から岡山地方裁判所で始まりました。

この裁判は美作市の温泉旅館「たつみ山荘」を経営する有限会社「桜リゾートたつみ」の元社長、神原哲哉被告(53)が赤字の会社を黒字に見せかけるうその決算書を金融機関に提出して6億7000万円あまりの融資をだまし取ったとして詐欺の罪に問われているものです。
4日岡山地方裁判所で開かれた初公判で、神原被告は起訴された内容について「融資をだまし取ったことは認めるが、会社の実質的なオーナーだった前の社長らの指示だった」と述べました。
続けて、検察側は「会社は設立当初から運転資金が不足していて、金融機関から融資を受けるため会社を黒字に見せかけた」と犯行の経緯を説明しました。
一方、弁護側は「被告だけでは巨額な融資を受けることは難しく、事件の全体像をつかむには被告が前の社長らから指示された内容を知る必要がある」として検察側に供述調書を出すように求めました。