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【芸能・社会】幻の教育映画を復活上映 60年ぶり、遺族も来場2010年3月4日 21時05分
「さくら貝の歌」「あざみの歌」などの叙情歌で知られる作曲家の八洲秀章(1915〜85年)が教員役で主演し、戦後の教育映画のはしりとされる「ドレミハ先生」が4日、51年の製作・公開から約60年ぶりに福岡市で上映された。 長く所在不明だった35ミリフィルムをコレクターから寄贈された福岡市総合図書館が、デジタル化して上映。八洲の次男でミュージカル俳優の沢木順さん(64)=神奈川県鎌倉市=と、この映画が遺作となった監督・脚本家の佃順の遺族が駆け付け、八洲のヒット曲を来場者と合唱したほか、当時の思い出話も披露した。 映画は長野県小諸市でロケ。城跡のある山村の小学校で音楽教育に情熱を傾け「ドレミハ先生」と呼ばれていた若い教員が、病気のため東京に帰り長期療養。教員を慕う児童らは、はるばるお見舞いに出掛ける男女2人を、子ども同士の選挙で選ぶ。代表の2人が東京で出会う戦災孤児の姿なども描かれ、当時の時代状況を映し出している。 佃は戦前、佃血秋などの筆名で映画脚本家として活躍。「ドレミハ先生」撮影中に急病で亡くなり、後任の監督名がクレジットされた。 (共同)
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