水質浄化などに効果があるとされる「EM(有用微生物群)発酵液」などを活用した水路浄化活動を推進しようと、角田土地改良区(佐藤武敏理事長)と角田市地域婦人会(鎌田三千子会長)は1日、「桜地区の環境保全活動に関する協定書」を締結した。地域の共有財産である農業水利施設を大切にするのが目的で、このような協定は県内では珍しいという。
桜地区には桜揚水機場など重要な農業水利施設がある。このため、桜小学校児童、PTA、地域婦人会などは土地改良区や行政と協力し、05年から環境活動を実践。「EM発酵液」や「EM元気玉」を使った学校のプール清掃や水路の浄化活動などを展開している。
水利施設の環境保全を一層推進しようと改めて文書で協定を交わした。桜揚水機場周辺の水路でEM関連の水質浄化活動と水質検査を行い、快適な地域づくりを推進する。
協定書締結は1日、同市内の角田土地改良区で行われた。佐藤理事長は「水がきれいになり、土地改良区の仕事を理解してもらえればうれしい」と語り、鎌田会長は「行政と団体、市民が手を組みながら用水路の環境美化活動を続けたい」と述べた。【豊田英夫】
毎日新聞 2010年3月2日 地方版