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バンクーバー五輪 女子フィギュア 華の氷上決戦
浅田真央 攻めて銀メダル
(週刊朝日 2010年03月12日号配信掲載) 2010年3月4日(木)配信
初めて出会った15歳のころから今まで、少し大人にもなったし、女性らしくもなった。それでも変わらないのは、必ずこちらの目をまっすぐに見て、話をしてくれるところ。こちらも同じように、いつでもまっすぐ真央に向き合わなければ、と思う。
周囲に振り回されることなく、まっすぐ自分の道を歩むことで、跳ね返してきたプレッシャー。
多くのメディアに囲まれても自分を失うことなく、「みんなが応援してくれるから、がんばらないと」と進んでいける強さ。
彼女だけが持つ様々なものを武器に挑んだ、バンクーバーオリンピック。「自分で決めた」3度のトリプルアクセルに成功しながら、まだ彼女は頂点に立つことができなかった。積み上げてきたこれだけのものがあっても、まだ越えられない壁があることも知った。一度は悔し涙を見せながらも、浅田真央は表彰台の上で、もう次を見据えている。
次は一番高いところに立つために、また新しい武器を得ていかなければならないだろう。でもきっと新しい挑戦を前にしても、根本は何も変わらず、どこまでも真央らしく、さらに真央らしく。浅田真央が「真央らしい」ままでどこまでいけるのか、これからも私たちは見守り続けていくことになる。
さかがみ・たけし 1973年生まれ。民放テレビ局勤務を経て、2001年に朝日新聞社入社。名古屋本社報道センターなどを経て、現在は東京本社編集局スポーツグループ勤務。著書に『真央らしく』(小社刊)
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