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宇宙開発本部、月面有人探査棚上げ 素案公表、予算1兆円超えで

 宇宙開発戦略本部(本部長・鳩山由紀夫首相)は3日、「月探査に関する懇談会」を開き、日本が単独で月へ宇宙飛行士を送り込み探査する計画を棚上げする素案を公表した。飛行士が乗れるロケットや宇宙船をすべて独自に開発するには1兆円を大きく超える予算が必要で、現実的ではないと判断した。当面は有人ロケットなどの設計につながる基盤研究にとどめ、国際協力の道を探る方針を盛り込んだ。

 日本が協力を期待していた米国も2月に有人月探査計画を打ち切った。米国をはじめロシアや欧州、中国などとどう協力していくのか、前原誠司宇宙開発担当相らの政治判断に委ねることになる。

 懇談会では宇宙航空研究開発機構が開発費用を報告。有人ロケットと地球帰還の宇宙船の開発には、設計に入るだけで900億円が必要なほか、実用化までに数千億円規模の追加予算がかかると試算。「日本単独で有人月探査に取り組むと兆円単位に達する見通しで、現実的でない」(宇宙機構)と説明した。(03日 17:49)

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