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“仕分け人”枝野氏 予防線張るのに躍起

 枝野幸男行政刷新担当相が、4月にも実施する「事業仕分け」第2弾に向けて「確保できる財源の金額は大きくない」と予防線を張るのに躍起だ。鳩山由紀夫首相は夏の参院選に向け事業仕分けで政権浮揚を図りたい考え。だが一定の成果が得られなければ政権や枝野氏自身への失望につながる懸念もある。あらかじめ“期待値”を下げようとする姿勢には「保身ではないか」との指摘も出そうだ。

 「事業仕分けと歳出削減の関係について混乱があるので整理したい」。枝野氏は2月の就任直後の会見をこう切り出し、子ども手当などに必要な大きな財源を捻出するのは事業仕分けではないと強調した。

 歳出削減には(1)事業仕分け(2)仕分け結果を踏まえた類似事業の無駄削減(3)優先順位の低い事業に予算を付けない―の3段階があると持論を展開。「事業仕分けは最も(金額が)小さい。誤解がないように」と念を押した。

 昨年11月の事業仕分けでは2010年度予算案の概算要求から3兆円の圧縮を目指したが、結果として計約6700億円にとどまった。第2弾は独立行政法人(独法)や政府関連公益法人が対象だが「第1弾よりも仕分けが難しい」(内閣府幹部)との見方が大勢。枝野氏は周囲に「1000億円削減できるかどうか」と漏らしているという。

 「政治とカネ」の問題を抱える首相は「民主党への信頼を再び回復するためにも仕分けの陣頭指揮をとってほしい」として枝野氏を行政刷新担当相に起用。一方、枝野氏は「期待外れ」に終わった場合のダメージに警戒感を強めているようだ。

 内閣府幹部は「枝野氏は頭がいい人。どのように、(第2弾を)いい評価につなげるかを考えているのだろう」と指摘する。枝野氏の真価が問われるのは確実だ。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年02月28日 17:11 ]

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