神戸放送局

2010年3月3日 18時51分更新

汚水槽2人死亡事故 社長逮捕

3年前、神戸市の雑居ビルで地下の汚水槽を点検していた工務店の男性作業員2人が死亡した事故で、警察は、工務店の社長が必要な安全対策を怠っていたとして業務上過失致死の疑いで逮捕しました。社長は容疑を否認しているということです。

逮捕されたのは、神戸市須磨区の工務店の社長で韓国籍のリ・チェウォン容疑者(75)です。
この事故は、平成19年4月、神戸市須磨区の雑居ビルで、地下の汚水槽を点検していたリ容疑者の会社の作業員の松浦良雄さん(当時61)と、許田忠義さん(当時61)の2人が、酸欠状態になって死亡したものです。
警察によりますとリ容疑者は、狭い汚水槽の中が酸欠状態になる恐れがあると知りながら、酸素濃度を測ったり換気をしたりするといった、法律で義務づけられた安全対策を取らないまま作業を指示したとして業務上過失致死の疑いが持たれています。
調べに対して、リ容疑者は「汚水槽のつまりを直せと言ったが中に入れとは指示していない」と容疑を否認しているということです。事故のあったビルは、リ容疑者の会社のもので、警察は経費を抑えるために専門の業者に点検を依頼せず、安全対策も取らなかった疑いがあるとみて調べています。