| ――そもそもどうしてキングレコードを志望されたのでしょうか？ |
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| 藤田 |
不純な動機なんですけどね（笑）。僕はクラシックが好きだったので、就職する時に、クラシックのレーベルを持っているレコード会社を受けていったんです。
当時、キングは「英デッカ」というレーベルがあってですね、それでどうしても就職したいと思ったんです。
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| ――就職されたのは何年ですか？ |
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| 藤田 |
'72年です。その年は、キングとしては珍しく大卒の新入社員を22人か23人採用した年で、その中の一人として入社しました。
普通、大卒の新入社員は、各地の支店に一回出て、何年かしたら本社に戻ってくるというのが通例なんです。
ところが何故か珍しく私だけ本社の制作にディレクター回されまして。後で聞くと、純邦楽を担当している人が人手が足りなくて「新卒を一人回してくれ」と人事に要望を出していたそうです。それで、純邦楽を担当することになりました。
クラシックといえばクラシックだけど（笑）、本当に何もわからない世界で、アシスタントとして命じられるがままに、右も左もわからないまま仕事を始めました。二葉百合子さんの浪曲、三橋美智也さんの民謡、そのほか端唄・小唄。落語も録音したことありました。いろんなことをやりましたね。
そうしたら歌謡曲の部署の人が「若いのにかわいそうだな（笑）」ということで、合間に歌謡曲の現場の仕事も少しずつ手伝ったりさせてもらうようにもなったんです。
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| ――どういうきっかけでアニメの音楽へと接近していったんでしょうか？ |
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| 藤田 |
入社翌年の'73年にオイルショックがあった影響で、会社で改組がありまして、純邦楽・歌謡曲を担当していたセクションが、学芸と一緒になったんです。
それで下っ端でしたから、またなんでもやるようになって、今度は学芸にいた長田（暁二）さんの鞄持ちをやったりして。そこではＮＨＫの「みんなのうた」の曲を作ったりしました。この時期に、キングレコードのいろんな仕事をやらせてもらったということはありがたかったですね。
それでそうこうしているうちに、アニメをやっていた先輩がやめていったりして、'74年から本格的に学芸の仕事を始めて。
正式に第一制作部教養・学芸班という辞令をもらったのが'75年9月ですね。ここからはアニメを含めて学芸の仕事になります。
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| ――その後、'85年にユーメックスに移られますが、その間の10年はずいぶんと密度の濃い10年ですよね。 |
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| 藤田 |
おもしろかったですね。とにかくなんでもやってました。人も少なかったし、上司もいなくなってしまったので、とやかく言う人がいなかった。
だから売上げが立っていれば、何をやってもいいという感じで。そういう意味ではやりやすくて、好きなことをやらせてもらいましたね。
……とはいえ最初は、アニメといっても当時のキングは全然相手にされていませんでしたね。
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| ――当時のアニメの主題歌の決め方というのはどういうものだったんでしょうか。 |
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| 藤田 |
制作会社に行って「あたらしい企画はありませんか？」と情報をもらってくるんです。TV局や広告代理店もいますけれど、最終的にはだいたい制作会社さんがレコード会社を選んでくれるんです。
それでキングレコードが親しいアニメの制作会社さんは当時2社しかなくて、一つはエイケン（『サザエさん』など）さん。ただ、エイケンは次から次へと新作を作る会社ではない。もう一つがナック（『アストロガンガー』など）。この2社を定期的に訪問して「春に新番組ありますか？」といって仕事をとってくるんです。
僕が初めて担当したのはナックの『新ドンチャック物語』の主題歌でした。その後続けてナックの『グロイザーＸ』、『バトルホーク』（特撮）をやっていて、このあたりが私の駆け出し時代の仕事です。
……あとこのころのアニメがらみの仕事というと、クリスマスに合わせて出す子供番組のヒット曲集ですね。他社の人気番組のカバー曲を集めて１枚のアルバムにするというお馴染みのやつですね。
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| ――サンライズ（当時・日本サンライズ）の第１作『無敵超人ザンボット3』（'77）を手がけたことが、一つポイントですよね。 |
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| 藤田 |
サンライズの存在はナックの西野（聖市）社長から教えてもらいました。「今度新しいアニメ制作会社ができたから、行ってみるといいよ」と。
それでサンライズと広告代理店の創通エージェンシーを紹介してもらって。そこで『ザンボット3』の主題歌を手がけることになりました。
ただ、当時は学芸全般の仕事をしていたので、アニメだけでなく、学芸部に所属する歌手・ペギー葉山さんなどのアルバムも手がけていたので、アニメにそれほど造詣が深くないまま、仕事をしていましたね。
ただ一方で、当時アニメソングの世界ではNo.1だった日本コロムビア（現在・コロムビアミュージックエンターテインメント）に負けないアニメ・ビジネスをやりたいという気持ちははっきりありました。
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| ――やはりコロムビアは強かったですか？ |
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| 藤田 |
当時のチャートを掲載した雑誌を見ると、アニメ部門があるんです。
出荷枚数は載っていないんですけれど、50位ぐらいまで載っていて、そこにコロムビアのレコードであることを示す「C」がずらーっと並んでいる（笑）。
キングのKは、下のほうに一つ二つある程度。TOP20に限れば全部「C」でしたね。
だから、なんとかコロムビアの牙城に食い込んで、シングル盤、主題歌を売りたい。『ザンボット3』の時はそんな気持ちで仕事をしていた気がします。
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| ――やはり当時は主題歌のシングル盤を売って、なんぼだったんですね。 |
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| 藤田 |
だから今となっては、笑い話になってしまうんだけれど、アニメの仕事を始めた当初、先輩に言われたのは「BGMの制作にはお金をかけなくてよろしい」ということだったんです。先輩曰く、「ＢＧＭは主題歌の権利をもらったバーターみたいなもので、レコード会社のサービスみたいなもの。だからお金はかけずに制作して、テープは制作会社にあげちゃいなさい」と。だから『ザンボット３』の時も、モノラルで19cm/secのテープで録音して音響制作会社の現にあげちゃったんです。
ところがその後、「『ザンボット3』のアルバム作らないんですか」と言われて、じゃあ作ろうかとなったところで、ようやく音源が社内にないことに気づいたという（笑）。
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| ――『ザンボット3』のアルバムを作らないんですか？ と提案したのはどなただったんですか？ |
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| 藤田 |
当時『アニメージュ』などでも仕事をしていた岸川靖くんです。シングル盤がそれほど売れたわけでもなかったから半信半疑だったんだけれど「絶対売れます」と。BGMもアルバム1枚にするには曲数が足りなかったら、シリアス・ドラマで人気が出た作品だからドラマ編を入れましょうと提案してくれて。
「ジャケットはこうしましょう」とか「絶対に富野（由悠季／当時・喜幸）監督に一文書いてもらうんだ」とか、みんな彼が提案してくれたんです。
僕は「富野さんってそんなにエライひとなの？」なんて言っていたぐらいで（笑）。だから『ザンボット3』のアルバムを作る過程で、だいぶ岸川くんにアニメについて啓蒙されましたね。
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| ――では、次回は、その後の「スターチャイルド」の立ち上げについてお話を聞かせてください。 |
| ――アニメを専門に扱うレーベルとして「スターチャイルド」を立ち上げたのは何年でしょうか？ |
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| 藤田 |
'81年ですね。ちょうどJ9シリーズ第1作の『銀河旋風ブライガー』とか劇場版『機動戦士ガンダム』の仕事をしていたころです。
やはり仕事をしていた氷川竜介くんがデザイナーを紹介してくれて、いろんなデザインの中から今の「星形に目」のデザインを選びました。
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| ――'81年というと、やはり直前の『ガンダム』のヒットが影響しているのでしょうか？ |
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| 藤田 |
いえ、それは直接関係はないんですよ。一つは、ファンから見ると当時のキングレコードは目立ったヒットもなくてライオンのマークが古くさく感じられていたというのが一つ。もう一つは、そのころ、専門レーベルを作るというのが流行だったんです。
キングレコードには、「ベルウッド」というフォークのレーベル「エレクトリックバード」というフュージョンのレーベルがあって、入社した時から「ちょっとうらやましいな」と思っていたんです（笑）。それでずっと、いつかアニメ専門レーベルを立ち上げたいと思っていたんです。
あと、やっぱりアニメの曲って当時の社内では重要視されていないところがあったりもしたので、「ライオンマークをはずしたい」という反撥心もあった。それでようやく売上げがある程度見込めるようになったので、レーベルを立ち上げたんです。
「スターチャイルド」という名前は『2001年宇宙の旅』からです。劇場版『機動戦士ガンダム』の歌に「スターチルドレン」という曲があるんですが、それが『2001年宇宙の旅』に出てくるスターチャイルドを意識したタイトルだと氷川くんが教えてくれて。それで、それはいい言葉だなと思って、レーベルのイメージと名前がまず決めたんです。
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| ――当時、スターチャイルドを立ち上げにあたって広告を出されましたよね？ |
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| 藤田 |
そう、出しました！「アニメージュ」だったかな。そこには立ち上げにあたっての宣言文みたいなものを書きましたね。何を書いたかはさすがに忘れてしまいましたが、新しいことを始めるんだ、という気持ちは強かったです。
コロムビアの後を追いかけてやっているうちに、コロムビアとは違うカラーを出そうという風になりましたね。
ただ、違う道というだけではダメで、当然売れなくてはいけない。その中で中高生をターゲットにしていこうということが決まりました。
子供というのはあまり声が聞こえてこないですが、中高生のファンは、長い手紙を送ってきたり、会社に電話をしてきたり非常に積極的なんですね。そういう話を聞いているうちにそこから企画が生まれることもあったし。ファンの意見が大事だなっていうこちらの姿勢と、ファンのほうの「キングレコードはおれたちの意見を聞いてくれる会社らしいぞ」という信頼をしてくれるのが噛み合ったんでしょう。
僕の身の回りにも、いろいろなメンバーがいて、彼らがいろいろと提案を言ってくれたんです。
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| ――いろいろなメンバーといいますと？ |
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| 藤田 |
先ほど名前の出た岸川くん、氷川くんとか中島紳介くん、彼らの先輩にあたる竹内博くんとか、あるいは編集者の安井尚志くんとか。
そういう人たちのまわりにいろんな人が集まっていて、彼らはみなアニメや特撮が好きだったり、SF小説や映画が好きだったりして、その人脈の人たちがいろいろ提案してくれるんです。だから竹内くん、安井くんが紹介してくれた人脈は宝物でした。
だから、そういう人たちの集う場所の一つにスターチャイルドがなって、それが機能していけば、コロムビアとはまた違ったレーベルになっていくだろうと思っていました。
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| ――そういう当時のコアなファンをスタッフとしてどんどん登用しいったわけですね。 |
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| 藤田 |
それは、僕自身がアニメについて知識とかセンスがないからなんですよ。だからわりと素直に人に意見が聞けた、ということがあって。しかもそれでお客さんが喜んでくれている。それで自分が信頼するそういう人たちの意見を聞いて、いろいろ仕事をしてもらうようになったというのはありますね。まあ、社内的には藤田のまわりには、得体の知れない人間がうろうろしているって思われていたかもしれませんが（笑）。
たとえば『必殺仕事人』のアルバムなんかは、ファンクラブの人に作ってほしいってリクエストがあったんですよ。でも、僕としては、スターチャイルドの範疇である「特撮」でもないし、当時としてはあまりない「TVドラマのBGM」だし、売れるかナーと思っていたんですよ。
そうしたら入社したばかりの大月（俊倫）くんが「やります。売れますよ」と担当してくれた。しかもちゃんとオリコン・チャートに入ったんですよ。好きな人の「これは売れますよ」という感性は信じるに足りるんですね。彼等が「やりましょう」と言ってくれれば「じゃあ、ちょっと権利とってくるわ」といって僕が出かけていくという（笑）。
実はやはりスタッフのすすめで『Dr.SLUMP』と『風の谷のナウシカ』は、コミックスのイメージアルバムの権利を取りにいったことがあるんですよ。どちらも結局はダメだったんですが。
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| ――スターチャイルドらしい音づくりは、どこが特徴でしょうか。 |
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| 藤田 |
「本格的」で「自由な発想」というところでしょう。たとえば渡辺宙明さんに「編成どうしましょうか？」と聞かれて「先生がやりたい編成でお願いします」と答えたことがあります。渡辺さん曰く「ほかの会社だとバイオリンだけなんだけど……」ということでしたが、作品に必要であれば「6・4・2・2」（第一バイオリン6、第2バイオリン4ビオラ2、チェロ2）でも、もう一回り大きい編成でも大丈夫です、と。やっぱりちゃちな音にはしたくありませんから。
主題歌にしても、アニメだから……というようなことはなく、普通の歌謡曲と同じスタジオ、同じミュージシャン、同じダビング時間をかけて制作してました。
J9シリーズの四辻たかお監督は、自分でギターを弾くぐらい音楽好きな監督さんでしたが、そういう監督さんからの提案も「もっとロボットアニメらしく」なんてことをいわずに、「それ、いいんじゃないか」なんて調子で一緒になって自由な発想で音楽作りできたのは、スターチャイルドらしいところだったと思います。そうやって本格的につくったものであれば、中高生も好きになってくれるだろうし、中高生が聞いていれば、その下の世代も聞くようになるんです。
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| ――当時のスターチャイルドのスタッフというのはどういう体制だったんでしょうか。 |
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| 藤田 |
僕以外に、大場龍男くんと中村孝太郎さんという二人のディレクター。それに宣伝関係が数人でした。それで年間100枚ぐらいアルバムを出した年もありました。もちろんアニメだけじゃなくって、NHKのみんなのうたのとかも含めてですが。
当然アニメのものも僕らだけで作りきれるわけではなく、先ほど名前が出た中島くんとか氷川くんたちが、スタジオに籠もっていろんな作業をしてくれたからできた枚数ではあるんだけれど。
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| ――かかわったアルバムの中で一番印象的なものは何ですか？ |
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| 藤田 |
1枚選ぶとするなら『機動戦士ガンダム』の2枚目のアルバム「戦場で」ですね。『ガンダム』は最初から「中高生向けの本格的な作品だ」というつもりで取り組んでいましたから、BGMもアルバム化を見越して最初からステレオで録音していました。
ところが1枚目のジャケットの絵をサンライズに発注したら「セル画のイラストでなければダメ」と言われてしまって、アニメ絵本みたいなジャケットになってしまった。こちらとしては安彦良和さんにイラストをお願いしたかったんですが、サンライズになかなかその意向が通じない。最終的には当時のサンライズの岸本社長に相談して、岸本さんから安彦さんにお願いしてもらったんです。
で、出来上がったイラストをみたら、ものすごくかっこいいイラストで。すごくうれしかったですね。売り出したらあっという間に10万枚を越えて。やはりジャケットの力というのはすごいですね。その後も、ジャケットは基本描き下ろしイラストをお願いするなど、力を入れていきました。
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| ――スターチャイルドがアニメ音楽シーンに与えた影響というのはどういうものだったでしょうか。 |
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| 藤田 |
フライングドッグの佐々木(史朗)さんに昔、「藤田さんは屯田兵みたいなものだから」って言われたことがあります。
僕らスターチャイルドが荒れ地に入り込んで土地を開拓して、その後にいろんな同業者がそこで作物を育て始めた、と。
だから当時、コロムビア独占みたいな状況の中で、漫画のイメージアルバムも含め、アニメに付随したさまざまな音楽ビジネスがありうる可能性を示した、ということはいえると思います。やっぱり、いろんなカラーの会社が競っていたほうがいいでしょう？
そしてその流れの中で、かつては歌謡曲なんかよりも一段下に思われていた、アニメの音楽が最先端の音楽として認められるようになった。
そのきっかけの一つがスターチャイルドであったとすると、それはうれしいですね。
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| ――今後のスターチャイルドに望むことは何でしょう？ |
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| 藤田 |
僕は結局立ち上げから4年ぐらいしかいないんです。'85年にユーメックスに動いたので。そういう意味では生みの親ではあるけれど、育てたとはいいづらい。だからその後を継いでスーターチャイルドを育ててくれた大月俊倫くんや、今働いているスターチャイルドのスタッフには本当に頭が下がります。
僕は当時、僕なりの考えてスターチャイルドを始めましたが、それはそれとして、そういう姿勢は変化していっていいんです。
今いるスタッフが新しいスターチャイルドを作っていくつもりでやっていってくれればと思います。
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