プロ野球12球団の新人選手研修会が2日、東京都内の「グランドプリンスホテル新高輪」で行われ、昨年不参加だった2年目選手も含む85選手が参加した。注目の西武のドラフト1位・雄星投手(18)=花巻東高=は「話し方、インタビューへの対応」講座で大苦戦。講師の元ニッポン放送アナウンサー・深沢弘氏から早口、声の小ささ、服装に“だめ出し”されてしまった。
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タジタジだった。「話し方、インタビューへの対応」講座の中の質疑応答で、講師の深沢氏から巨人・長野に続いて指名された。スーツ姿の雄星は緊張したような表情で壇上へ。だがいきなり同氏から「ワイシャツの襟が出ている」とまずは服装にだめ出しされた。
これだけでは終わらない。質疑応答で質問に答える際、徐々に声のトーンが下がっていくと、深沢氏から「声が小さい」と何度も指摘された。さらに「上も下も唇が動いてない」などと手厳しい指導も受けた。発声練習まで求められた左腕は、恥ずかしそうに「アイウエオ」と披露した。
キャンプ中にエース・涌井から「ゆっくり話せと言っているんです」と指摘された早口についても深沢氏は「速いのはボールだけでいい」とバッサリ。本人は「緊張すると早口になる」と告白するしかなかった。
ただ、だめ出しばかりでもなかった。新人らに配布された資料の中には雄星のインタビュー記事が入っていた。昨年までの新人選手研修会では男子ゴルフ・石川遼のインタビュー記事が配られたが、同氏から「内容的には石川遼君に勝るとも劣らない」と大絶賛された。
それでも最後には帰寮後の発声練習が宿題として課され、雄星は「そういうレベルからやらないといけない。またイチからやらないといけない」と猛省。3日から2軍調整をスタートさせるが、あらためて“プロの厳しさ”を痛感した1日になったようだ。