第二次世界大戦中に中国の海南島で旧日本軍の慰安婦にされたとして、中国人女性8人が日本政府に1人あたり2300万円の賠償などを求めた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(那須弘平裁判長)は2日付で原告側の上告を棄却する決定を出した。原告側敗訴の1、2審判決が確定した。
2審・東京高裁は09年3月、原告が暴力でPTSD(心的外傷後ストレス障害)などを発症していたと認めたが「72年の日中共同声明により裁判で賠償を求めることはできなくなった」との最高裁判決(07年4月)を踏襲して請求を棄却した。【銭場裕司】
毎日新聞 2010年3月3日 20時08分