戸田ひさよし門真市議が公民権停止へ

毎日新聞より
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090311-00000073-mai-soci

＜政治資金規正法違反＞門真市議失職へ　最高裁が上告棄却
3月11日19時21分配信 毎日新聞

　労働組合から違法な献金を受けたとして政治資金規正法違反に問われた大阪府門真市議、戸田久和（ひさよし）被告（５３）に対し、最高裁第２小法廷（古田佑紀裁判長）は９日付で上告を棄却する決定を出した。罰金８０万円、追徴金３６０万円、公民権停止２年とした１、２審判決が確定する。戸田被告は市議を失職することになった。

　同法は、政党や政治資金団体以外が労組から寄付を受けることを禁じている。１、２審判決によると、戸田被告は０３年、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部から、自分の資金管理団体に９０万円、個人として３６０万円の寄付を受けた上、政治資金収支報告書に記載しなかった。

　戸田被告は０７年の市議選でトップで３選していた。弁護側は「無所属の地方議員への同法適用は違憲」などと上告していた。同法違反に問われた労組執行委員長、武建一被告（６７）の上告も棄却され、罰金５０万円、公民権停止２年が確定する。【北村和巳】

先の「献金捜査、自民に波及せずと高官 異例の言及←やはり国策捜査か？」にも事例として挙げた戸田ひさよし門真市議が公民権停止になったらしいです。
http://www.n-yuki.net/blog.php?itemid=375

以上の毎日新聞記事によれば、戸田市議が労働組合から違法献金を受けたように見えます。
しかし、実態は以下の通りです。

1.組合役員としての報酬の中で月20万円のうち10万円
2.組合員から別個に集めた寄付金を、代表者がまとめて戸田市議に持って行った90万円

まず、第一に、弱小の合同労組でも専従を置き、生活給を出している場合があります。戸田市議が役員を務める労組はかなり大きいので、役員の報酬として月20万円あってもおかしくないです。
原則として、報酬はその組合が決めるべきであり、アメリカのCEOみたいに極端な高報酬でない限り、他からとやかく言われる筋合いはありません。
第二に、仕事を持っていて市議個人の事務所まで行けない労働者の代わりに代理人がまとめて寄付金を持って行くことは実態として広く行われています。
第三に、先の西松建設と比べれば分かるように、自民党であれば、かなりの献金をもらっていても、追求されるケースはまれです。それと比べれば、恣意的なものが働いていると言わざるを得ないです。
第四に、いわゆる「市民派議員」の場合、選挙に慣れていない、事務作業に慣れていない、十分なスタッフがいない、などの理由で会計のミスが比較的多いものです。
一般的な「市民派議員」の場合、単なる「うっかりミス」の範疇で済まされることであり、「市民」としての身分を失うことになる今回の処分はあまりにも重すぎるのではないでしょうか。
（割と近似した事例を知っていますが、「関係者への厳重注意」で済んでいて、議員本人が処分を受けることはありません。）