先に、Longman Dictionary of Contemporary English (ロングマン現代英英辞典[第三版]、LDOCE
or LDCE)付属のCD-ROMデータの利用法を「ロングマン現代英英辞典をEPWINGとして使う」・・・をさらに見やすくとして紹介しましたが、今回はこのデータをPalm
OS搭載機で使う方法を紹介します。
いつでもどこでも、ロングマンをポケットからさっと出して使いたいという人向けのページです。
ただし、上記のページにも書いているとおり、CD-ROMからのデータの吸い出し作業は時間がかかります。
辞書データが結構大きくなりますので、Palm本体はメモリースティック(SONYのCLIEシリーズ)やSDカードの使える機種(Palm
m500,m505など)をご利用下さい(Sony の CLIE
で動くことを確認しております。 PEG-N700C, PEG-S500C)。
なお以下に説明しますが、単語のレベルを限定すれば、これらの機種の本体側だけでも、あるいはこのような補助記憶のない機種でも利用できると思います。
ソフトは、KDIC(シェアウェア) を使います。v1.30からはメモリスティックやSDカード上に 辞書ファイルを置くことができるようです。
(1) 一般に Palm はメモリが小さく、大きな辞書を一度にインストールすることが困難
(2) メモリースティックなどに直接データを書き込む装置(SONYのVAIO、アイ・オー・データのPCMS-ADP
メモリステックPCカードアダプタなど)があれば、大きなデータをそのまま書き込めます。しかし、KDIC は v1.30
の段階ではあまりに大きい辞書には対応していないようです(将来対応予定とのことです)。
以上のような理由により、何らかの基準によってデータを分割する必要がありますが、アルファベット順に分割しても能がありません。
そこで、ここではアルクの「標準語彙水準(SVL=Standard
Vocabulary List)12000」を利用させていただきました。
「SVL12000」とは、アルクがこれまでの活動の中で30年間蓄積してきたさまざまなデータに先行資料などを合わせ、その中から選定を行った、段階別学習語彙リストです。全体は12000語で構成されています。
・・・というものだそうです。英単語を1000語単位で12のレベルにランク付けしてあります。SVL12000に関しては、アルクからCD付きの書籍やゲーム感覚で単語を学べるCD-ROMが発売されています。 |
ちなみに KDIC は複数辞書の同時検索が可能ですので、辞書を分割しても一括検索ができます。
途中までは、「ロングマン現代英英辞典をEPWINGとして使う」・・・をさらに見やすくと同じ作業です。
この作業を終えている方はV.から始めて下さい。
掲載してある場所 | 保存するファイル名 | 説明 |
henkan.htm | henkan.pl | 変換スクリプト1 |
henkan2.htm | henkan2.pl | 変換スクリプト2 |
hatsuon.htm | hatsuon.pl | 発音記号変換スクリプト (ただしPalm上では発音記号は正確に表示しません。前処理としてのみ使用します。) |
henkan.pl longmantmp.txt > ldce1.txt【エンターキー】 henkan2.pl ldce1.txt > ldce2.txt【エンターキー】 hatsuon.pl ldce2.txt > ldce3.txt【エンターキー】
|
▼ここからが Palm 用に変換する部分です。
掲載してある場所 | 保存するファイル名 | 説明 |
mkpdictxt.htm | mkpdictxt.pl | PDIC一行テキスト形式の辞書を作成 |
svl.htm | svl.txt | SVL12000テキストデータ |
[ mkpdictxt.plの書式 ] mkpdictxt.pl 入力ファイル名 【開始SVLレベル】 【終了SVLレベル】 > 出力辞書ファイル |
●入力ファイル名は上のldce3.txtになります。 ●SVL12000の範囲の単語を抽出するのであれば 【開始SVLレベル】 【終了SVLレベル】 に 1〜12の範囲の数値を指定します。 【終了SVLレベル】 に 13 以上の数を指定すればSVL12000外の単語も含むようになります。 ●SVL12000の範囲外の単語のみを抽出するのであれば 【開始SVLレベル】 【終了SVLレベル】 に何も指定しません。 ※引数のエラーチェックは厳しくしていないので、ご注意下さい。 |
次に、具体的な例として辞書データを3つに分割する場合を示します。 下の例では、SVLレベル1〜2、SVLレベル3〜12、SVLに含まれない単語の三つに分けて辞書を作ります。 ※なお、引数に数値を指定する場合はリダイレクト記号'>'の前後にスペースを入れてください。 |
mkpdictxt.pl ldce3.txt 1 2 > pdicldce1-2.txt【エンターキー】 mkpdictxt.pl ldce3.txt 3 12 > pdicldce3-12.txt【エンターキー】 mkpdictxt.pl ldce3.txt > pdicldcehigh.txt【エンターキー】
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gendic.exe -n KdicLDCE1-2 -o KdicLDCE1-2.pdb pdicldce1-2.txt【エンターキー】 gendic.exe -n KdicLDCE3-12 -o KdicLDCE3-12.pdb pdicldce3-12.txt【エンターキー】 gendic.exe -n KdicLDCEhigh -o KdicLDCEhigh.pdb pdicldcehigh.txt【エンターキー】
|
手元の変換では、辞書のサイズは次のようになります。
KdicLDCE1-2.pdb | 2961K |
KdicLDCE3-12.pdb | 2768K |
KdicLDCEhigh.pdb | 1739K |
以上で作業は終了です。 できあがったpdbデータをPalmにインストールしてください。
メモリースティックなどに直接書き込む場合は、
/PALM/PROGRAMS/MSFILES
というフォルダー(ディレクトリ)を作成して、その中に 辞書ファイルをインストールしてください。
詳しくはKDICのドキュメントをご覧下さい。