名城、Ｖ４戦相手に興毅を指名…ＷＢＡ世界スーパーフライ級

大阪市内の電器量販店で自身の映像が映るテレビの前でベルトを手にポーズをとる名城

　◆プロボクシングＷＢＡ世界スーパーフライ級タイトルマッチ　王者・名城信男＝六島＝ＶＳ同級１位ウーゴ・カサレス＝メキシコ＝（５月８日、大阪府立体育会館第一）　ＷＢＡ世界スーパーフライ級王者・名城信男が、ＷＢＣ世界フライ級王者・亀田興毅（２３）＝亀田＝をＶ４戦の相手に“指名”した。１日、ウーゴ・カサレスと再戦する３度目の防衛戦を５月８日に府立体育会館第一で行うことを大阪市内で正式発表。Ｖ３をクリアし、名城をこき下ろしてきた亀田兄弟を踏み台にする。

　宣戦布告だった。終了際にマイクを持ち、「亀田くんは名前を出されるけど、話は来ない。勝ったらやりますんで」と言い切った。昔から亀田兄弟から挑発を受け、１月には三男の和毅に「（相手として）おいしい」と言われた。「お兄ちゃんが実績がある」と興毅の３階級制覇阻止を希望し、枝川孝会長も「勝って状況次第」と、Ｖ３達成後にオファーを出す構えを見せた。

　昨年９月のカサレス戦はドロー防衛。連続指名試合の難関を突破したい理由はもう一つある。後援者の次男（５）が昨年１１月に新型インフルエンザにかかり、今も意識不明の重体。男の子は名城の大ファンで、病室で入場曲がかけられているという。「勝つ姿を見せて、奇跡を起こしたい」。愚直なファイターが、熱い思いをリングでぶつける。