2010年03月02日

伊方原子力発電所とプルサーマル

国内2例目プルサーマル、伊方原発3号機が臨界に

 使用済み核燃料を再処理して使う国内2例目のプルサーマル発電を目指して原子炉を起動した四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町、出力89万キロ・ワット)は2日早朝、核分裂が連続して起こる臨界に達した。
2010321037  読売新聞)


 

私は伊方原子力発電所での講演経験があります。オレンジ色に輝くミカン畑が本当に美しい時期でした。

 


講演前日は、安全管理の責任者と会食をしましたが、原子力発電施設やジェットコースターを「安全に運転する」ことは、実にやりがいがある仕事であるという認識で一致しました。安全談話に花が咲き、とても楽しいひと時を過ごすことができました。

 


しかしながら、原子力発電所には国家公務員が常駐し、「箸の上げ下ろし」までチェックしているそうです。このようなモチベーションを下げる「監視」はまったく必要ありません。世界のどの原子力発電所でこのような「監視」が行われているでしょうか。まさに「日本役人の常識は世界の非常識」と言わざるを得ません。

 


原子力発電所に限らず、政権が交代した今、常にお上が監視しているという悪しき実態は改善されなくてはなりません。ある大手メーカーの工場長は「前近代的で無意味な製品の品質検査を要求され、少しでも要求項目の検査結果が不足すると不祥事として扱われ、処罰される」と嘆いていました。

 


鳩山政権には、日本の現場の生産性を高めるための「公務員の意識改革」を進めていただきたいと考えます。

 


さて、表題の件ですが、日本人は原子力発電で関しての知識が不足しています。これは、勉強不足のマスコミ関係者や議員が「原子力発電は危険」という立場から、原子力発電に関しての偏見を持ち、正しい情報を国民に伝えていないからです。

 


国民は、なんとなく怖いという「感情論」を捨て、より理性的に原子力発電を受け入れることが大事です。

 


このような原子力発電をとりまく環境のなか、アラブ首長国連邦では、日本、フランスに勝利し韓国が原子力発電所の受注を獲得しました。この結果は技術力に勝る日本企業を旧政権が支援してこなかったからにほかなりません。

 


鳩山首相の意向を受け、平野官房長官は昨日の記者会見でこの問題に取り組んでいく姿勢を明らかにしています。

  


平野官房長官、ベトナム原発売り込みについて「原子力技術の高さを評価してほしい」 

<引用開始>

鳩山首相がベトナムで計画されている原子力発電所の建設事業受注を目指す方針を明らかにしたことについて、平野官房長官は1日の記者会見で、「日本の原子力技術の高さをしっかり評価してほしい」と述べた。
平野官房長官は「総理が、わが国の自信をもってやれる部分についての中身が原子力の親書であると」と述べた。
鳩山首相は227日、高知市内で記者団に対し、ベトナムの原発の建設事業に関して、「ベトナムの首相に対して親書を送りたい」と述べ、政府として受注に向けて日本企業を支援する考えを示した。


<引用終了>

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00172738.html

 


国内の原子力アレルギーを取り去るためには、原子力発電の安全性を小学生にも分かるように教えていかなくてはなりません。

 


そのためには政府がテレビでビジュアル的に安全性を広報していく必要がある、その上で、根拠のない「プロパガンダ(情報戦)」を排除していくべきである、私はそう考えます。




過去の原子力発電に関する記事

プルサーマルと原子力発電所問題

http://gpscompany.blogdehp.ne.jp/article/13576558.html