イスラム風刺画、1紙和解 デンマーク紙、他紙は反発【ロンドン共同】イスラム教預言者ムハンマドの風刺漫画をデンマーク各紙が掲載し、イスラム圏から強い批判が出た問題で、同国紙ポリティケンは26日、イスラム教徒側に謝罪し、同紙に抗議した中東などの8組織(計約9万4千人)と和解したと発表した。05年の掲載以降、風刺漫画問題で和解は初めて。 風刺画を最初に掲載した有力紙ユランズ・ポステンや政治家らは「表現の自由の戦いにおける裏切り。脅しに屈した」などと和解に反発した。 ユランズ・ポステン紙は05年、ムハンマドが爆弾の形をしたターバンを頭に巻いた漫画を掲載。ムハンマドを神の使徒とし、偶像崇拝に通じるとして肖像画を禁ずるイスラム教徒の反発が強まると、各紙が表現の自由などを掲げて転載。ポリティケン紙は08年に転載した。 同紙は転載は「報道活動の一環」だったが「不快に感じた人々に謝罪する」との声明を出した。 風刺画問題をめぐり、06年に在シリア・デンマーク大使館が放火され、08年には在パキスタン大使館前で自爆テロ。イランはデンマークと通商関係を一時断絶した。 【共同通信】
|