社会

ミサイルフリーゲート艦岩国基地に入港
(山口県)
アメリカ海軍のミサイルフリゲート艦1隻が2月27日初めて岩国基地に寄港し1日、報道陣に公開された。大型艦船の寄港に市民団体からは基地機能の強化につながると反対の声があがっている。アメリカ軍岩国基地の港湾施設に寄港したのはアメリカ海軍のミサイルフリゲート艦「USS Rentz」。2月27日、基地の埠頭に接岸した「レンツ」は1日、報道陣に公開された。全長138m、排水量4100トンの「レンツ」は誘導ミサイルの搭載が可能なフリゲート艦で、海軍の兵員210人が任務にあたっている。レンツは原子力空母ニミッツを中心にした戦闘団のうちの一隻で西太平洋やインド洋を管轄する第7艦隊に所属している。去年9月から
アラビア海域に展開しソマリア沖の海賊掃討作戦に参加。母港のアメリカ・サンディエゴに戻る途中に隊員の休養と燃料などの補給を
目的に岩国に立ち寄ったという。岩国基地では沖合移設事業に伴い
水深13メートル、総延長360メートルの港湾施設が整備され
空母級の大型艦船も接岸できるようになった。レンツのジェフリー・ミラー艦長はソマリア沖で海上自衛隊の艦船から燃料の補給を受けたことを明らかにするとともに「長い海軍人生の中でも1番いい埠頭だ」と岩国基地を評価した。一方、基地を監視する市民グループ・リムピース岩国代表の田村順玄市議は「沖合移設に便乗して
新しい港湾施設をつくり、大型の船舶が相次いで入港している。基地機能の強化に歯止めがかからなくなっている」と話し、大型艦船の寄港に批判の声を挙げている。レンツは数日間、岩国基地に接岸するが、これまで国は「基地の新たな港湾施設は大型艦船停泊のために建設するものではない」と地元に説明していて、県と岩国市は1日、外務省に対し岩国基地が軍艦の寄港地とならないよう電話で要請した。
[ 3/1 18:54 山口放送]