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津波注意報を解除 気象庁おわび「津波の予測過大」

2010年3月1日15時24分

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 南米チリ中部沿岸の大地震で発生した津波で、気象庁は1日午前10時15分、太平洋沿岸全域に出していた津波警報や注意報をすべて解除した。同庁の関田康雄・地震津波監視課長は同日午前の記者会見で、「津波の予測が過大だった。警報が長引き迷惑をかけたことをおわびしたい」と語った。

 津波警報は2月28日午前9時33分に発表され、解除までには約25時間かかった。観測された津波の最大の高さは岩手県久慈市の久慈港と高知県須崎市の須崎港で1.2メートルで、同庁が東北の太平洋側で最大3メートルの津波が来るとした予想を大幅に下回った。

 同庁は今回、地震の規模や海外の津波の観測データをもとにコンピューターで津波の高さを予想。2月27日の地震発生時点では津波の高さを「1メートルいくかいかないか」と予想したが、翌日になって1〜3メートルの津波が来ると修正した。関田課長は「シミュレーションと実際の観測結果を精査した上で、今後シミュレーションを改善したい」と話した。

     ◇

 国土交通省利根川下流河川事務所によると、利根川では28日午後、河口から16キロ上流でも水位の急激な上昇が確認された。担当者は「利根川は川幅が広く、潮の満干だけで短時間にこれほど水位が上がることはない。津波が入り込んだ影響とみられる」としている。同事務所によると、千葉県銚子市の利根川の河口では、28日午後2時20分ごろからの20分間で水位が41センチ上がった。河口から約16キロ上流の茨城県神栖市太田の観測地点でも、午後3時からの30分間で41センチ上昇したという。

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