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あ然!津波マニュアルなし!避難勧告知りながら出港

和歌山港に到着し疲れた表情の乗客
和歌山港に到着し疲れた表情の乗客
Photo By 共同

 チリ大地震の津波の影響で、乗客乗員220人が乗った和歌山―徳島間のフェリー2便が、海上に約9時間停泊した問題で、運航する「南海フェリー」(和歌山市)が和歌山、徳島両港に避難勧告が出たのを知りながらフェリーを出港させていたことが1日、同社などへの取材で分かった。

 法的拘束力はないものの、避難勧告が出ると出入港は原則的にできず、同社の判断の甘さと緊張感のなさが浮き彫りになった。

 気象庁は2月28日午前に津波警報を発表。津波到達予想時刻を和歌山県と徳島県では同日午後2時半ごろとし、両港は警報を基に避難勧告を出した。同社は勧告が出たことは把握したものの運休とせず、フェリーは和歌山港を同日午後1時40分、徳島港を同1時半にそれぞれ出発。到着予定は予想時刻を過ぎる約2時間後だった。

 同社の運航管理者は取材に「出港について船長と午後1時すぎに協議したが、北海道などの津波到達が予想より遅れていた上、最初の波が小さかったのでまだ行けると思った」と釈明。津波の第2波が予想より大きく、入港を中止したという。

 同社には台風や視界不良時の安全基準はあったが、津波の場合はなかった。同社は「見通しが甘かった。長時間待ったお客さまには申し訳ない。今後、津波時のマニュアルを作り再発防止に努めたい」としている。

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