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きょうのコラム「時鐘」 2010年3月1日
南米チリで地震発生と聞けば、日本に津波と反射的に思う。それが今回は「大規模地震」であり「大津波警報」である
ただではすまない予感がした。が、50年前のような大被害はなく胸をなで下ろした。ただ、震源地チリの被害状況が明らかになるのはこれからである。1月のハイチに続く大地震。このところの地球は荒れ模様である チリで地震発生の半日前に沖縄本島では、1世紀ぶりという震度5弱の地震があったばかり。太平洋を水を張った丸いタライに例えれば、環状の縁を激しく揺らしたようなものか。端っこで起きた波紋は1日で対岸に届く。地球は大きいようで小さい 日本海は津波被害の経験が比較的少ないが、1983年の日本海中部地震津波の経験もある。3年前の能登半島地震では、地震発生から1週間も後になって輪島港の水位が突然下がり、津波来襲かと騒然となったこともある 前触れもなく襲う地震。刻々と不安を膨らませながら迫る津波。人類はその恐怖とつきあっていく宿命にある。被害の数だけ強くなり、助け合う力を高めて行くしかあるまい。 |