4回目のフルマラソンでベストタイムが出ました。ひとえに沿道のみなさんの声援のおかげ。「ノッチ! オバマ!! Yes We」と声をかけられて、ボクが「Can」と答える。それを最後まで続けていましたね。
レース中は雨が降ってて、手袋はびしょ濡れ。足の指先は寒さでしびれて、8キロまでは体が冷えてエンジンがかからない状態でした。きつかったのは(25キロ手前の)魔の佃大橋。60歳くらいのおばあちゃんが、ボクをビューと抜いていったんです。「じゃあね、ノッチ〜」って言われて。悔しかったですね。スーパーおばあちゃんに負けられないと奮い立ちました。
ゴールでは嫁と子供が待っていてくれて、うれしかった。“鬼嫁の目にも涙”ですね。暖かい日には子供を背負って、自転車で練習に付き合ってくれました。鬼コーチでしたけどね。ストップウォッチを持って、「タイム遅い」とか言われたり。食事面では肉類を多くしたり、ひじきや貝類などをバランスよく取り入れたりして、マラソンランナーのためのメニューを考えてくれました。
マラソンを始めたのは2007年1月。嫁から「何か毎日できることがあった方がいい」と言われたのがきっかけ。第1回の東京マラソンを(お笑い芸人の)ノンキー山崎くん(現ヤマザキモータース)と見に行って、ここで走ってみたいなと思ったんです。高校時代は駅伝部だったんですけど、走るのは長くて10キロくらい。22年間、走るのがイヤになっていました。
走る前まで体重が80キロだったんですよ。それがマラソンをきっかけにやせ始めて、顔がオバマ大統領に似ていると言われるようになりました。それがきっかけで仕事が増えて。現在は62キロぐらい。今でも現場にランニングシューズを持っていって、10分でも時間が空いたら走っています。マラソンを始めてから子供も生まれたし、すべてマラソンのおかげですね。