(cache) 大日魂のGood-Night.blog : 2008年02月

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2008年02月

2008年02月28日11:06

カテゴリ: 珍道中

メキシコ＆アメリカ珍道中　その六のパートツーだっつってんだろ

ライブドアに文字が多すぎると怒られたので、分割して投稿しております。

先ほどの駐車場で二人と合流し、どうにかこうにかキツキツで乗り込み、帰宅することに。結構ウロウロしたから皆、そこそこ疲れていたはず。
コテージの前でBig Alexが車を止め、皆が荷物を降ろそうとした。すると、なんだか家の中の様子がおかしいことに気づき、更にBig Alexが乗ってきて止めておいた車がないことも判明した。誰かいるのか･･･おそるおそる中を覗くと、家中グシャグシャになっていた。どうやら空き巣が入ったようだ。青ざめる一同は各々の部屋に確認へと急いだ。衣類には目もくれなかったのか、洋服が部屋中に散らばっていた。引き出しは雑に開いたままだった。それぞれが大体の被害を把握した。警察を呼んで捜査されることを考えると、下手に自分の指紋を後からつけるわけにもいかず、現場状況を大きく変えるわけにもいかなかった。全員の被害総額を合わせると結構なものだった。
このようなことがセキュリティに守られているはずのコテージでも起こるぐらい治安が悪い場所ってことは皆、知っていた。だからこそ、貴重品を持ち歩くか置いていくか判断が微妙なところなのだ。街中で急に襲われることやスリに遭うことなんて、空き巣より容易に予想できるのだから、置いていった人の判断も間違っていたとは言えないのだ。全ては結果論になるだけで。
Big Alexは車を探しに行ったのか何なのか、コテージに戻ってくることはなかった。日本人だけしかいないということは、このTJということとこの状況を考えると非常に危険だ。KEIがリンやマイクに連絡を取り、このコテージの代理の人と近くにいるHOMIEが来ることに。中村さんは日本大使館に連絡を取り、繋がりはしたものの時間外ということと、場所がメキシコシティのため、電話越しの安心感を与える口ぶりはありがたいが、頼りにはしていられない。中村さんの被害は結構エグく、預けていた帰りの飛行機のチケットが全て盗まれてしまった（KEI、イオアナ、ケイジ、俺、中村さん、ヒロさんの分）。足止め目的なんだろうか。先行きまでもが不明になってしまった。中村さんは続けて日本の加藤さん（東京キララ社）に連絡を取り、航空券や保険の件にて連絡を取ってもらうよう、段取りをした。さすがに中村さんはかなりテンパっていた。なぜか充電器の類も結構やられたので、機器によっては下手に使えない事態にもなってしまった。俺もレンタルした携帯の充電器をやられたので、これは参った。今まで撮ったメディア素材も結構やられてしまった。あまりにも痛い。
KEIに任せるしか選択肢はなく、ジタバタしてもしょうがないので、一同は割と落ち着いていた。道路側であるマルチ＆マコトクンの部屋か84クンとMONAちゃんの部屋から侵入したらしく、荒っぽい形跡が残されていた。網戸が外され、窓に指紋がベッタリついていた。よほど汚い身なりの輩だったのか、踏み荒らされた服には足跡が泥によってついていた。手口が全体的に雑で、なぜこんな物を盗むのか理解に苦しむ物や、高価な物の見落としもあったので、おそらくバカの集団が入ったのだろうと思われる。名越さんのマルボロはパクられていたが、俺のD-SPECのHは盗まれなかった。
計画的なのか分からんが、日本人が集団でいりゃぁ、街中の営業熱心なおっさんじゃないけど、カモにしようと狙うのは当然の話かも知れない。
一時間ぐらい待っただろうか、リンに連絡をつけてもらったオーナーの代理であるおばさんと、セキュリティの二人がコテージに到着した。あまり時間の差がなくしてHOMIEの二人組が到着。テンガロンハットにテキーラ持参という見たまんまメキシカンな一人と、やや色の濃い巨体の一人だった。
代理のおばさんは実に使えない人だった。とにかく警察を呼んでくれ、と願っても「警察は来ない」という。なんでだよ、とイオアナと名越さんが「why？why？」と激怒。こっからおばさんとイオアナの大激論が始まった。どうにもならない膠着の状態がしばらく続いた。ここで分かったが、対応の悪さといい淡々とした態度といい、このおばさんとセキュリティがグルなのは一目瞭然の事実だった。「今までこんなことは一度もない」と言っていたが、こんな治安のクソ悪い地域では明らかな嘘というよりもお笑いだ。決め付けるのには証拠もクソもないのだが。
ギスギスする雰囲気を和ませようと、ホーギー夏野さんが皆に酒を振る舞う余計な真似をしだした。これが後に大墓穴を掘ることになる。
二時間以上も待たされ、ようやくポリスが二名で到着した。もう見るからにやる気がない。パスポートと現金被害だけ確認して終わった。現場を見ることすらしなかった。普通、一部屋ぐらい確認したっていいもんだろう。ひでぇ、酷すぎる。後から聞いた話、この二人もそうだが、この地域のポリスは誘拐や殺人など、地元の人間に対しても朝飯前の、タチの悪い集団なのだという。結局、マフィアはその上に君臨しているから、素人相手はあまりせず、代わりにポリスが食い物にしているってわけだ。この後にも、そのような場面は何度か見ることになった。HOMIEがいなかったら･･･と考えると、死んでいた可能性もあるが、一番嫌なのは下手に命だけ助かってクリップルになってしまうことだ（不謹慎）。
ポリスはさっさと帰ってしまった。代理のババアは代案として、代わりのコテージを用意する、と言い出していたので、ホーギー夏野さんが場所を覚えるために一度確認しに行かされていた。ババアが言うにはそこは安全らしく、ホーギーが言うには広くていいところらしい。ババアは決定的に信用ならないし、ホーギーはアテにならない。このコテージ残るか、新しいところに行くか、一同の意思で多数決を取ることになった。どっちにしてもババアの管理下だから俺は選ぶに選べなかったが、それしか選択肢がないなら、KIクンが先陣を切って言い出した新しいコテージに移る案に追随した。しかしババアはここで、新しいトコに宿泊するなら18万円よこせと言ってきやがった。なるほど、これが目的かババアめ。KEIはとりあえずババアに、今日はとりあえずこのコテージに泊まり、お金を用意して明日から新しいコテージに泊まると伝えた。話がまとまり、ババアは去っていった。
ホーギーはこれを良策、と言ったが、これはババアに対する嘘で、HOMIEと打ち合わせ、ここに泊まると見せかけて、今夜中に奴らに知られないように場所を移動する考えだった。向かう先はHOMIEの知るホテルである。ここにはHOMIEがガンを持って一晩泊まってくれる段取りになった。金かかるし移動も大変だが、とにかくここに居ることが最大の危険なので、四の五の言ってられなかった。

入り口付近

服に残った足跡が生々しかった

ぐちゃぐちゃ

いやー酷い

電子機器や現金は当たり前のように持って行かれた

謎のツボ。壁に張り付いていたんだが、なぜかこのようにカーテンを押さえるように置かれていた。気味わりぃ

急いで荷物を用意し、車に出来る限り積み込んだが、全ての人と荷物を一度に移動させるのは不可能だった。HOMIEはホテルは近いから大丈夫だと言う。だがここで、先ほど酒を振る舞った墓穴がシワ寄せを呼び、メキシカンなHOMIEは酒乱だったらしく、テキーラの飲みすぎで会話もままならないぐらい酔っ払い始めてしまった（でもイイ人）。もうひたすら「I'm gangsta!」しか言わない（でもイイ人）。荷物を運び出す際も、通路でテキーラ片手に叫んでるからちょっと邪魔なぐらいになってきてしまった（でもイイ人）。後々マイクの話で分かったが、人は凄く良いのだが、酒乱で問題も多いから、本人も控えていたんだそうだ。そこへホーギーが余計な真似で墓穴を掘ったため、その割を皆が喰ったってわけだ。レンタカーに運転のホーギー、KEI、イオアナ、ケイジ、俺、84クン、MONAちゃんが乗り込み、HOMIEが乗ってきた車にHOMIEの二人とマコトクン、ヒロさんが乗り込み、ホテルに向かって出発した。そういやスッゲェ寒かった。
ホーギーが後を追ってホテルを目指す。近いだの数分ぐらいだのと聞いていたが、一向に着かなかったり、酔っ払っているせいか、途中で道を間違えたりしたりするもんだから、パッシングをして止まるように合図を送るがシカトされる始末。おまけに追跡してくるかのような怪しい車が後ろから来るもんだから、スローダウンして距離を空けるハメになり、危うく見失いそうになった。しばらく一本道だから大丈夫だったけども。迷わないで着けば30分かからない程度のトコだった。それにしても田舎だったなー、辛うじてコンビニが200mぐらい行ったところにある程度で。
着いてホテルと交渉。二部屋を用意してもらうことになった。7人と6人の分配。かなり広大な敷地を持つホテルだった。もちろん海沿い。昼間見たら見晴らしも最高だろう。夏に来たらだいぶ調子良いスポットだ。敷地内を車で移動するほど広いので、荷物だけじゃなく俺らも荷台に乗り込み、車で入れるところまで移動した。それでもそこから結構な距離があるもんだから大変だった。地道に運びきった。ここでもメキシカンHOMIEは、何かと「I'm gangsta!」と叫ぶだけで運ぶのを手伝ってくれなかったり邪魔になっちゃって大変だった（でもイイ人）。シカトすると「HOMIE？HOMIE？」と言ってきて余計にうるさくなるから相手しないわけにもいかなかった（でもイイ人）。典型的な酒乱のおっさんなので、その風体に笑みがこぼれずにいられなかった。ホーギーはなぜかしきりにこの人にビビっていたが、その理由が未だに分からん。
さすがに子供連れのイオアナは心配そうだった。84クンもマコトクンもだいぶ疲労していた様子だった。KEIと俺は腹が減ったのでカップラーメンを食おうとしたが、一個しかなかったのでKEIにとられてしまった。なんかねぇかとガサガサ探していたら、昼間に買ったバーガーキングを持ち帰っていた物が見つかったので、レンジがあったからそれでチンして飢えを凌いだ。バーガーキング美味しかったなー。ついでにカップラーメンも見つけてしまったのでそれも食べた。一人で食いすぎててスイマセン。コテージに待機していた中村さんらは結構不安がっていたみたいで、その状況でKEIからウォーキートーキーがかかり、「ラーメン探しておいてくれないですか？」とのん気な連絡があったからガクッときてたみたいだ。皆、ここまでくると危険な状態に対して慣れてきたんだろうか。それとも状態を把握しきれていないだけなのか。
強い男と任命されたホーギーとヒロさんが待機している人たちを迎えに行くことになった。HOMIEの案内で戻るが、メキシカンHOMIEが「アレを取りに行く！」とわめき出し、自分の家に寄ろうとして、とんでもない田舎道に入り込んじゃうわ、ぬかるみにハマるわ、全然着かないわ、家を間違えて追い出されるわ、巨体のHOMIEは居眠り運転を始めるわで相当大変だったらしい（でもイイ人）。その模様をヒロさんが携帯のビデオでおさえており、見せてもらったがこれがまた面白かった。暗いから映像は全然見えないんだけど、ひたすら「I'm gangsta!」と叫んでおり、全く会話になっていないことが分かる。そんなのん気なヒロさんとは対照的に、何を勘違いしたか、ホーギーはこのHOMIEたちに殺されるかも知れないと勘違いをしており、お土産で買ったマリア様の像を片手に「覚悟を決めよう」と心中穏やかじゃなかったらしい。このようにてんやわんやの四人だが、なんとHOMIEの二人がここで帰ってしまったのだった。おそらく酔っ払いすぎて案内どころじゃなくなったのだろう。仲間内でもその酒乱ぶりは有名らしいし。遂には車内でゲロを撒き散らす始末だった（でもイイ人）。
散々な目に遭ってホーギーとヒロさんが何とかホテルに戻ってきた。よく道が分かったなぁ。しょうがないので、ホテルにタクシーを呼んでもらい、先導してもらって戻ることになった。なんだかんだ待機組はかなり待ったんじゃなかろうか。それからはあまり待たなくしてホテルに到着した。なんとか移動しきった。
こんな状況でも撮影は続けなくてはならないので、明日（もうとっくに日は移って明け方だが）の算段に入った。中村さんは警察署に行かなくてはならないため、俺とホーギー、名越さんの三人がアメリカに入り、後藤さんと合流して予定をこなす運びになった。スゲェ面倒なことになったが、そうも言ってられない。30分ぐらいしか寝る時間もなかったが、シャワーを浴びてちょいとばかし就寝。まぁ寝坊したけど。

後日判明したこともこちらに書いておきます。
犯人はなんと30人もいたらしい。強盗目的で、結果的に空き巣になっただけなのかも知れない。だとしたら不幸中の幸いだ。ヒロさんを置いていかなくて良かったなー。そんな人数が入り込んでセキュリティが気づかないわけがない。
格好は警官の制服を着た集団だったらしい。警官なのか、扮していたチンピラなのかは不明のまま。
どうやら、日本から来た映画のクルーだと勘違いされ、我々が相当な金を持っていると思ったのだろう。しかし30人じゃ一人頭の単価を考えると分散されすぎやしないか？　でもまぁ100ドル札でお釣りに時間がかかるぐらいのトコだから、同じ感覚ではないのだろう。
結果から言うと、このホテルまでもつけられていた。しばらく執拗に付け回していたようだ。いやはやホント治安悪いトコだ。

ああ、治安がわりーわりーと言ってきたTJことティファナの説明が足りてないかも知れないっすね。ググってもその治安の詳細はなかなか出てこないところでしょう。長文がてらちょいとヨタ話をば。
最近じゃオーシャンズ13なんかで、アメリカの下請けとしてメキシコのシーンが出てきたように、常に割を喰って貧困に喘いでいるのがメキシコなのだ。日本が中国人などを低賃金で雇ったり、下請けに頼むのと同じだ。金がなければ人の心は荒むものだ。日本と北朝鮮が覚せい剤によって密接な関係を作り上げたように、アメリカとメキシコも同じではないが似たように、メキシコは麻薬の生産や密輸を請け負っている。その規模は年間200億とも言われ、利権争いで日々死者が続出しているのが実情だ。今年に入ってから、300人以上もの死者が出ているという。
もちろんこの事態を危惧するのが政府であるが、昨年から強化した取締りが逆にこの見るに耐えない現状を生み出してしまっている。いかに麻薬絡みで己を確立している人々が多いかがうかがい知れる。
国境間近であるここティファナは、アメリカと同じくカリフォルニア州である。但し「バハ・カリフォルニア」と名称付けられている。もともとカリフォルニアは全てメキシコの土地だったのだ。ロサンゼルスも名前からしてメキシコに関係があることが分かる。想像に容易く、戦争により領土は激変した。
国境の街なので、先ほど述べた密輸の役割を多く担っている。当然ながら、政府が最も取締りを強化する最大のポイントとなる。おまけに近頃から、以前に書いたように、メキシコからアメリカに越境する際に指紋採取と目（顔？）の撮影が義務化された。麻薬が大繁盛しているところに、急にこのような抑制が一気に訪れた。その結果に出たアクやウミは、今日の治安の腐敗を生み出した。越境できない人々はティファナに停滞し続けてしまう。人々だけではない、麻薬もここに集中して溜まってしまっているのだ。
これによって多大な不利益を与えられた麻薬組織による暴動は既に起こっている。組織の大小はあるだろうが、一つがまとめているわけではない。組織同士の利権争いから起こる暴動事件が続出し、治安は日を追うごとに悪くなっている。その被害は組織同士の人間を越え、一般人にもその火の粉は降りかかっているのだ。需要と供給のバランスが狂った麻薬は値を落として巷に溢れかえっている。ホテルのボーイが頻繁にコカインやマリファナ、覚せい剤の営業してくる始末だ。どこのホテルに行っても、なんの薬だろうと手に入った。かといってこの日の警察のように杜撰で素人食いの始末では、うかつに購入することも危険になってくる。ホテルのボーイが警察に情報を売るのなんざ容易に想像できる。警察のタチが悪くては、退路がないのと同じである。
俗に呼ばれる「まとも」な手段で成功を掴むには、アメリカの下請けを担う国では、容量の限界がある。そこから溢れることが通常とされる。だから必要悪に皆が走るのだが、それもままならなくされては、行き場を失うだけだ。
後日、Didoは「I Don't like TJ,dangerous.」と言っていた。Didoが言うぐらいだから相当だ。その上、SDやLAのギャングとTJのギャングの仲は険悪で、抗争もあるという。最も最寄のエリアと抗争しちゃってるんだから、その余裕の無さから追い込まれていることが分かる。
簡単に言えば、200億もの金額が循環していた物が急激にブレーキをかけられ、そのシワ寄せを一挙に受けた街である。この200億は日本人の感覚で捉える金額と違うことは明白である。そしてそのシワ寄せを喰らっているのは裏の人間たちだ。このシワが起こす答えなんて、１と１を足せば２になるのと同じぐらい簡単だ。んでそのシワが俺にも来たよコラ、ってことだ。全ては当たり前だ。我々に与えられた答えも簡単、行かなきゃイイ。でも行くんだよ（feat.根元敬）。使い勝手間違ってるけどマニアックなオチでこの日の分はサヨウナラ。あー疲れた。

2008年02月28日11:05

カテゴリ: 珍道中

メキシコ＆アメリカ珍道中　その六のパートワン

出来る限り写真を載せてますが、当然、撮った全ては載せきれていないので、見たい人はKEIのフォトアルバムの方を見てください。mixiに登録してないけど見れないけど、今時mixi内にいない人なんてあんまりいない時代になりましたねぇ。自分のほうにアップロードすんのは、さすがにこの枚数となるとめんどくせぇ。

KEIのフォトアルバム
http://mixi.jp/list_album.pl?id=5796236

この日はどうせ長い文になってしまうので、開き直ってわざとらしいまでにクソ長く書いてやろうと思います。
とは言っても、そもそもこの日に予定らしい予定なんてなかった。強いて言えば、中村さんと名越さんが街中に写真を撮りに行くぐらいしか決まったことはなかった。結果、長い一日となった、というわけです。

BIG ALEXの運転で、KEI、イオアナ、ケイジ、俺、中村さん、名越さん、KIクン、EIGHTクン、84クン、MONAちゃん、マコトクン、ホーギー夏野さんと１１人で車に乗り込む。書いてみると多いなぁ、でもいつもこんな人数で移動していたわけだ。これだけ多いので誰か乗り遅れてもなかなか気づかないかもなー、なんて考えていたら、前に座っている中村さんの本が目に入って見えた。どうやらスペイン語入門の本を読んでいるようだ。街中で何かと交渉するのも考えられるからだろう。この辺の人は気が短いのか、本なんて読みながら話そうもんなら、全然待ってくれなくプイッとどっかへ行ってしまうから、覚えるだけ覚えていかないとダメだから、中村さんは段取り屋さんだなー、俺なんてメキシコに着いてからそういやここってスペイン語が主流だったんだって気づいたぐらいだもんなー、なんて引き続き考え事をしておりまして、ん？と思って気づいた。誰かもう一人もスペイン語入門の本を持っている段取り屋がいたなぁ、と。ヒロさんだ。そういやこの車の中にいない。というか最近見てない。向かう飛行機の中で風邪を引き始め、こちらに到着してから具合は更に悪くなり、昨日に至ってはロフトの寝室で一日中寝っぱなしだったため、「ああ今日も具合が悪くて来れないんだな。んでその本は中村さんがヒロさんから借りたんだな」と思いこんだが、念のため一応、「中村さん、それ、ヒロさんから借りたんすか？」と聞くと、「いや違うよ」と答え、その流れで「あれそういやヒロさんは？」との雰囲気になり、どうやら一同、完全に置き忘れていたことが判明した。しかしこのままでは、いくら定員がないメキシコとはいえ、単純にスペースがなく、車に乗り切れないので、一度、中村さんと名越さんを降ろしてから迎えに行くことになったので、結果的に言えばちょうど良かった。ヒロさんが言うには、風呂に入って出たら、既に誰もいなかったとのこと。KEIはあんまり「どこそこに何時から行くよー」と言ってくれず、何かと直前に申告されるので、こっちとしては常時準備しておかねばならなかったりもするんです。まぁこの旅自体が流動的なので当たり前なんだが。

ご覧の場所で中村さんと名越さんを降ろした。マリア様が街中とお墓を見つめているような場所だ。写真じゃ不思議とそこまで伝わってこないだろうが、ここも坂の高低差が激しい。ジェットコースターの角度だよこれ。上がると雲が一気に近く見える。写真を見て思い出したけどイイ天気だったんだなー、快晴。子供が外を走り回ってたりとかしてたな。やっぱり犬がウロウロしてる。
二人を降ろしてヒロさんを迎えに行く。中村さんが街中で撮った写真も混ざってます。他国の普遍的な街中の光景ってのを好む人も多いでしょうな。

徐々に歩きが達者になってきたケイジもここじゃ足場が悪かったかな

真ん中に見えるのが霊園

で、これがそう。霊園の中は写真２枚までとかなんとか言われてた

それを見守るマリア様。どんなに治安が悪くとも信仰は根強い。日本以外じゃあんまり「聖母」と呼ばないらしく、スペイン語ではMadre de Dios (神の母) の他にLa Virgen (聖処女) という表現があるようだ

後ろにはやっぱりこれ

住宅地に入ると必ずある

どこを見ても落書きだらけ

パーキングに車を止め、お店が立ち並ぶ街中へ。パーキングで待ち合わせをして、教会前で別れて各々自由にショッピング。教会前に露店が立ち並んでおり、アクセがたくさん売っていた。やはりペンダントトップは十字架が多い。だいぶ安いので油断すると結構買ってしまう。買わなかったけど。なかなか栄えてるっぽい通りなので、ぼちぼちルチャ系のお土産が欲しくなり、一人で探索してみた。その前に靴がボロックソに汚れていたので、新しい靴を買うために小奇麗な店に入り、ディスカウントしてみたが、こういうちゃんとした店では値引きがきかないようで、「それなら買わなくていい」みたいなことを言われてしまった。それでもデフォルトで安いんだけどね。奥へ奥へ入るようにウロウロしてみたが、八百屋みたいなのばっかりだった。ようやく見つけたスポーツショップっていうかプロレスグッズ屋みたいなのが割と本格的な店舗形態だったので入店してみた。露店だときったねぇ小さめのマスクしか売ってないからね。ここは基本的にマスク屋らしい。まだ英語が通じる店員だったので良かった。しかしブシオ製ではなかった。まだデキのよろしい贋物って感じだ。やっぱりメキシコシティとかまで行かなきゃダメなのかね。
せっかくなのでここら辺のプロレス話をば。あくまでTJでの話ね。レイ・ミステリオjrがやっぱりダントツの一番人気だった。グッズの多さが違うし、どこも一番手前に置いてある。次にバティースタのTシャツが多かった。なんでだろ、別にメキシコ関係なくねぇか。バージニア州出身だし。ちなみに彼は日本人のクォーターでもある。バティスタと並ぶのがミスティコ。神の子とまで呼ばれてんだからそりゃ当然だ。後は有名どころを大体展示してた感じ。国境の近くだからなのか、趣向がルチャってよりもWWE寄り。WWEのレプリカベルトもあった。

さてマスクといえば、気になるのは日本人マスクマンのマスクが置いてあるかどうか。そりゃまぁ置いてあるに決まってる。メキシコ人の一般的な日本への印象の一つにプロレス熱がアツイってのは当然ある。店の人から「これどうだ？」と勧められたのが愚乱・浪花のマスクだったのにはビックリした。ノーアイニー。変な色のライガーのマスクと、正規品っぽいウルティモ・ドラゴンのマスクをいくつか発見した。やっぱりウルティモは人気あるらしい。俺はニセライガーのふれ込みでお馴染みのシコシスが好きなので、白ベースに金髪がくっ付いたモデルを購入した。これもたぶん微妙に贋物。ということは贋物の贋物か。値段はライガーとシコシスが高い、角がある分ね。
日本で買うよりはそりゃぁ安かった。種類もたくさんあったので、奥から引っ張り出してきてもらって、若い店員に全部被ってもらって（相当嫌がっていたが）吟味できたのでイイ買い物ができた。一応ミステリオも記念に買っといた。装飾がないからかなり手ごろな値段だった。
その傲慢ぶりは日本にまで伝わってきているミル・マスカラスのマスクを被ってDJをしているという84クンとMONAちゃんもここのお店に立ち寄って何やら吟味していた。ちなみにマスカラスが日本で初めて入場曲を使用したレスラーなのだ。いかにもなエゴイズムだ。
中村さんと名越さんもこの辺でウロウロしていたらしく、たまたま見かけた。

ウインドウショッピング

時間が来たので駐車場へ。また別の土産街へと場所を移すことに。
ここら辺は規格外にぼったくってきやがったので、こっとしても心が狭くなるので、規格外のディスカウントで返すことになってしまう。120ドルだと言われた物を5ドルで買わせろと言い、結果的に15ドルで買うなど、マジでめんどくさい攻防が延々と繰り広げられた。この辺がまた店舗が多いこともさることながら、客引きのテンションが高く、店に入ったら営業熱心なことこの上なかった。昼間っからナイトクラブの客引きの声が響き渡っていた。娼婦も結構立ち並んでた。
日本の観光客も訪れることが多いのか、トモダチーとかチョットマッテなどと声をかけてくる人も多かった。中にはヘイキチガイなどと、意味を分かってないで口走ってる輩も。それクレイジーって意味だぞ、と教えるとoh！アミーゴ！ソーリー！とリアクションしていた。アミーゴとかオラレーとか便利な言葉ですよね。

店から車が飛び出てるクールな店構え

バーガーキング発見。すかさず購入

次は中心街というか一番通りから曲がって奥へと行った。この辺はさっきの場所とは違い、ぼったくらずに最初っから安いし、そこから更に値切れる。
パイプ屋があり、職人のおっちゃんが巧いことガラスに息を吹き込んで作っていた。これはビデオで撮ったはず（まだ見返せてない）。高校のときガラス細工作ったなー。懐かしくなってしまった。
女性の警官がこんなトコで油を売っていたので、一緒に写真を撮ってもらおうとしていたら、ホーギー夏野さんが「チップを渡さないと撮ってくれないと思うよ、そんなに甘くないと思うよ」とか言ってきたが、シカトしてお願いしてみたらアッサリ撮ってくれた。

巨大なアーチを横切って奥へ入っていく

メインのほうとは違って店員も少ない

TATTOOショップ

死者の日ってのでこんなメイクしてたよね？

museo de cera

小さめのアーチ

ちょい暗くなってきた

こんだけ日本人がゾロゾロ歩いていたら、そりゃ客引きにも熱が入るってもんか

結局二枚も撮ってもらったうちの一枚。身を狭めているのは寒いからです

この人はちょいと凛々しい佇まい

もう日が落ちそう

腹が減ったっつーことでタコス屋へ。BIG ALEX曰く美味しいトコがあるらしい。彼が言うには、以前、行列ができる有名なタコス屋があったのだが、実はそのお店、犬や猫を肉にして出しており、常に貯蔵して営業していたらしい。今は、その店長が捕まってしまい、閉店しているという。犬や猫を出していたからってわけじゃないだろうけど。全然別の理由で捕まったんだと思われる。表の仕事をこなしながら裏も手がける人なんてゴマンといるんだから珍しい話でもない。考えてみれば日本も徐々に一つの仕事に固執する風潮から脱却しつつありますな。
で、このタコス屋は美味かった。ブリトーっぽいものもあり、これはパクチーが入っていたので、人を選ぶだろう。ちなみに俺は好きでも嫌いでもない。これが結構辛かったが、この頃になるともう辛さに慣れていたからどうってことなかった。いや、ハバネロのソースとかは無理だけど。
食い物はイオアナが持ってきてくれたから、自分はジュースを買おうとしたんだが、店のシステムがよく分からない上に英語が全然通じない。後払いでいいよ、みたいなことを言ってたっぽいから、後回しにしていたが、後になっても特に言ってこないので払わずに帰った。さすがアバウト。他にも結構このような場合があったので、結果的に万引きor食い逃げになってしまったモノが実はちょこちょこありました。万引きに自信がある人、ロマンを感じている人にはオススメです。んが、TJで捕まったらシャレにならんぐらい面倒なことになると思いますのでご注意を。そういやメシん時ってあんま写真撮らなかったな。この日はこれまでの記述から分かるように、日が落ちるまで何も食ってないんだからそりゃ相当に腹減ってたんです。
そこらかしこでトイレに寄ったが、どこもかしこも流れが悪い。

飯を食ったらまた買い物。小さなテナントがひしめいたトコに入る。確か20時までとかそんなんだったから、19時ちょっとぐらいだったのかな。Tシャツが3枚で100ペソとクソ安い上になかなか気になるモノが多かったので、みんな食い入るように吟味した。かといって一人で一つの店で3枚選ぶには枚数が多いので、3人でまたは2人で3枚買うという合わせワザで凌いだ。主にスカーフェイス系をおさえた。種類は様々、明らかにアンオフィシャルなものばっかりで一回洗ったら危うそうな感じだけどね。ヒロさんが買ったLAプリントのパーカーは数日経ったらあっという間に毛玉ができていたし。値段も値段なら質も質だ（全部が全部そうじゃない）。DVDやCDももちろんコピー品だが超堂々と売っていた。

止めたトコ

通り

さて、その裏で流浪していた中村さんと名越さんは？
いただいた写真をチラホラ貼り付けてみますね。

大量のタイヤ

お墓

長々と干された洗濯物

歩道橋。フェンスがあるのはよく落ちるからか？

マリオは結構見かけた。Tシャツのデザインでも多かった

遊園地もある

射的っすかこれ？

床屋

LAリバーかと思った。意外と落書きがない

ライブドアに文字が多すぎると怒られたので、分割して投稿しております。

2008年02月24日08:26

カテゴリ: 珍道中

メキシコ＆アメリカ珍道中　その五

Keiから「行った先の地域がチョコチョコ間違っている」と指摘を受けました。どこが間違ってるんだか教えてくれよ恥ずかしい。

寝不足の５日目、野外での撮影があったのだが、天気は残念ながら雨だった。中止にしている余裕はないらしく、予定通りに本日もTJからSDへ移動する運びに。この日はイオアナとケイジも一緒だった。この二人も昨日の俺と中村さんと同じく、入国審査がちょちょいとありました。国境はやっぱりド渋滞。だからこの付近では、行き帰り共に大体寝てました。
国境を越えてしまえば後は早い。サンディエゴは目と鼻の先なのだ。DUBB、後藤さんと合流すると、先導してもらってとりあえず朝飯に。チェーン店ではないバーガー店みたいなトコだった。SUPERチーズバーガーたるものをオーダーしてみた。単なるチーズバーガーだった。量はかなりアメリカンだったかな。HOMIESのガチャガチャやゲーム機がちょこちょこ置いてあった。カプコンvs何たらの格ゲーもあり、日本製だった。地域によるのかも知れないが、雨だっつーのにあんまり傘をさしてる人がいなかった。車移動だからか。

雨。ここで入国の審査がある。指紋と目の写真、６ドルをとられる

ここでメシ食った。またハラペーニョを丸ごとカジって大失敗。辛さに当たり外れがある

こっから移動し、広めの駐車場にてDidoらと合流した。小さいスポーツショップやガソスタ、コンビニなどがひしめく駐車場で、ここはDidoらが幼い頃からたむろしていた溜まり場的存在だという。ここに今日はローライダーたちが集う予定、ってわけだ。雨宿りしながら集まりきるのを待つことに。降ったり弱まったり煩わしい雨だった。この間、イオアナとケイジはDidoの家へ移動し、後ほどTJまで戻った。
十数台が集まり、駐車場内をブイブイゆわす。もうちょい集まるもんかとも思ったけど。最終日にゃもっと集う予定みたいなので、クルージングの絵さえ押さえられればここはOKなのかな。だとしたら余計に雨が鬱陶しく感じる。ん、今考えてみたら、走行中の映像なんて撮れてたのかどうか怪しい。後藤さんが乗っていた緑の車はガッタンガッタン揺れまくっていたし、ホーギーは出遅れた上に多少迷っていたので一切撮れてない。大丈夫なんかな。俺を乗せてくれた車は、リクエストに応えて一番後ろや前に行ってくれたりしたので、だいぶ爽快だった。激しい揺れを期待し続けていたアッチの乗ってた車はひたすら大人しく走っていたのでガックリしていた。

溜まり場

溜まり場にコンビニのセットは世界共通か

コンビニの中

集まってきた。お好きな人にはたまらないだろう

キレイにしてるなー

やっぱ雨の日も洗車なのかな

やっぱデケェ。都内の駐車場じゃ入るトコなんてないな。二台分つかわないと

いやー、ぶっちゃけ欲しい

皆で

一同はチカーノパークへと向かった。Mr.イクラさんの店じゃねぇぞ。ここに描かれているグラフティは、チカーノ壁画と呼ばれ、一つの文化と言っても過言ではない。チカーノたちはこの地に強い主体性を抱いている。ここにあるコロナドブリッジをTATTOOに入れる人も多い。一時、政府はここをゴミ捨て場にしようという方向で建設計画が進んでいたが（基地や駐車場との説も）、先人たちがそれを阻止する運動を起こし、この公園を守り抜いたという。以来、様々な壁画が描かれ始めた。彼らの歴史と思想、生活がここに描かれている、ってわけだ。米国の中で彼らを確立させる場所であり、一概に言うと、メキシコ系アメリカ人・チカーノの聖地みたいなものだろう。軽めに説明するとこんな感じです、後は各々ググってください。あまり知られていることではないようなので、イイ機会だから良かったら覚えてもらいたい。

ここぞ！ってトコなんで、写真が多いです。ご覧くださいよ。

チカーノパークへ向かうチカーノたち

あー雨が残念だホント

もっと集まれたといっても、カーショーでもないのに、呼びかけだけでこの台数が集まり、皆で移動する図はなかなか圧巻

これが最も魅せてくれた一台。激しく舞う

このブラックCARが一番かっけぇ。シートがまたラグジュアリーなんだこれが

シャッターチャンスありすぎ

車の写真といえばミラーショットでしょ

コロナドの文字が見えてきた

ぼちぼち着くのか

グラフティーだ。それっぽくなってきたぞ

あーちゃんと撮れてない。文字の上にブリッジが刻まれているのだ

これ。着いた

アッチと壁画。なんで帽子脱いでんだ
橋の下だから雨宿りにもなった

デケーなアッチ

マリア発見。キレーに描いてある

アメリカの公園としては、比較的小さな公園になるんだろう。ちなみにトイレに行ったら、大のほうに戸がなかった。メキシカンだなぁ

全ての柱に描かれている

ゲバラ

バリオ。V？

ホントたくさんあるなー、次がおしていたのか、滞在時間がやや短かったので全ては見切れなかった

常々「女性が撮りたい」と言っていた名越さんだったので、ここぞとばかりに押さえる

金メッシュとか入れるんだな。にしても撮られなれてるっぽい

これもだいぶカッコイイ

この後はDidoのお姉さん(?)の家に招待される運びになっていたので、そこまで移動した。今度こそ！とばかりに、先ほど最も目立っていた緑の車に乗車したアッチだが、なぜだかなんの動きも見せずじまい。「俺が重いからなんですかねやっぱり？」としきりに悔やんでいた。実際どうなんだろうね。
派手に動かすとイカれるのだろう、数台が軽い故障で途中で停車していた。すぐさま直していたから大したもんだ。信号待ちの間にすかさず直してたりする場面も。
安易なネガティブthinkを言うようだけど、日本で都内暮らしじゃ、道も狭いしデカイ駐車場も探さないとならんし維持費もかかるだろうし、難しい。ベンツですら神奈川に置きっぱなしになってる現状だしなー。はーあ。

ガソスタで給油。給油しない人の多くは先に行ったのか、結構バラバラで向かうことに。うちらは随分とのんびり行った

ホイール

もうなんか盗みたくなってしまう

広いということは素晴らしい

運転サンクス！　ここでは啓太クンと同車

着いた

黒人も多い

ホーギー撮ってます

DUBBはいつも険しい顔をしている

スゲェなこれ

えー、かなり写真任せになってますが、まぁお気になさらず。こっちのほうが見やすいだろう。携帯からだとメンドクセェだろうけどね、電車の中で見てる人なんかは頑張ってください。
こちらに到着すると、軽くBBQなぞをば。手料理の歓迎も受けた。これが美味かった。アッチやなんかの話だと、Didoの家で出てくる料理はすべり知らずに美味しいのだという。
全員で30か40人ぐらいいたかな。隣の家に集っていた人たちも混ざっていたからもっとか。家の前に車をセッティングしてDidoの曲を流し、プロモみたいな撮影が始まった。雨だけどお構いなしに外でワイワイと。ここはもう完全にDidoが仕切り。Didoの自己プロデュース力に日本人一同は関心しきり。同じ曲で２パターン撮っていた。DVDで使われるんだろうか。どんな編集が施されてあがってくるんだろ。

夜になると結構冷えてくる。結局一日通して降りっぱなしだった
ちなみにデジカメ＋ビデオカメラの両方を持っていたので、ビデオカメラの比重が高いときは写真が全然ありませんこってす

いい加減マジで寒くなって耐えられなくなってきたので、数人は車のエンジンをかけ、ヒーターを入れ、暖をとりつつしばし待機。デンちゃんに至っては横になる始末。アッチがしょうもない話を延々と続けるが、聞き入ってみるとこれがまた結構おもろい。初体験がマンネリだったっつーのはすべらないリストに入れてもいいと思うよ。ここにきてホーギー批難がますます激化してきた。これだけ忌み嫌われる人も珍しい。

このあとどうしたんだっけなー。ここから三日ぐらいメモ取り忘れたから細かい記憶やら時系列がちょっと曖昧です。ただ単にTJまで戻っただけだと思うんだけども。スーパーかなんかに寄ったかな。次の日は特に動きがなさそうだったから、ビールやら食い物やら買い過ぎてしまった覚えがある。いつものクセだ。肉でも買って帰って焼いて食ってみようかと思ったが、小振りのモノが全くなくてやめた気がする。その代わり、ソーセージを買ってみたら、これがブッたまげるぐらい不味かった上に臭かった。だからホーギー夏野さんに差し上げました。現金な人だから貰いモンにエライ喜ぶ。不要なゲテモノで恩を売ることに成功、しっかしおもしれぇ人だ。夜もふけ、少々キメて少々話し込んで寝た。相変わらず暖炉がつかえねーから寒ぃ。

あーいつもと違って疲れるこの日記。だったら書かなきゃいいじゃねぇか、と突っ込まれますが、BLOGなんだから書かなきゃしょうがない。この次の日はてんやわんやになった最も面倒な一日だったので、書き上げるのに時間がかかる見込みです。

2008年02月23日07:17

カテゴリ: 珍道中

メキシコ＆アメリカ珍道中　その四

写真が届いたので、過去分にもかなり追加しております。中村さんありがとうございやす。やっぱりこういう旅日記は写真が一番分かりやすい。

4日目になるのかな。まだ日も出てないうちに起床。打って変わって忙しい一日になる。目が冷め切らず、まだボケーッとしたままそそくさと準備し、慌ただしく出発することに。この日はアメリカにて撮影のため、アメリカに住んでいるカメラマン（ビデオ）の後藤さんと合流することに。後藤さんもビザが間に合わなくて、逆にメヒコに入れないのだ。いや、入ることはできても戻れなくなるのだ。詳しくは後ほど。
夏野さんの運転で5号線を目指す。国境はド渋滞していた。見渡す限り車ばっかり。進みはするが、もの凄い台数だ。俺と中村さんは直でメヒコに入ったため、グリーンカードを持っておらず、その発行で時間を喰うハメに。厳しくなったと聞く割には、緩めな感じを受けた。麻薬犬がウロウロしていたが、明らかな老犬だった。ウロウロってよりもフラフラしていた。こんなんで役に立つのであろうか。指紋と目の写真を撮られ、グリーンカードの発行で6ドルとられた。受付の人が知ってる限りの日本語を喋っていた。シブヤ？コニチワ？　厳格な人柄では決してなかった。人によるみたいです。車で国境を越えるってのは日本にいる限りないもんなぁ、無理矢理言うならば米軍基地か。メヒコから毎日通ってる人もいるんだろう、営業車は多く見受けられた。

無事に国境を越え、朝飯としてマックへ。この時間はまだモーニングメニューだった。ビーフではなくエッグサンドがあったので、頼んでみた。どえらいマズくて捨てる。というか実は昨日に食わされたハバネロを飲み込んだせいで、ケツより先に、胃に激痛が走っていたため、食事どころではなかった。昔の食えない麻雀の玄人は水で唐辛子を飲み込み、わざと胃を荒らして空腹をしのいでいたという。そんな必要は俺にはないからどうでもいい話だ。
墓穴マンの夏野さんがどうでもいいことを延々と愚痴っている。いい加減、皆の衆も頭にキタらしく、いつの間にか「ホギー」と隠語で名づけられ、批難を独り占めしていた。これで話が合うので、段々みんなが仲良くなってきた気がした。日本を代表するタッグ屋の邪道・外道は、長年友好な関係を継続するための秘訣に「共通の敵を作ること」と断言していたのを思い出した。なるほど。俺はホーミーっぽい語呂でホーギーと呼んでみた。陰口はもちろん男らしくないのだが、いつの間にか長距離運転手の役を担ってくれているので、うまいこと泳がしておいた。予定では運転することなんて少しも聞いてなかったらしいのだが、国際運転免許証を自慢していたら「じゃあ運転してくださいよ」ってことになってしまったらしい。しきりに「黙っときゃよかった」と連呼していた。これまた墓穴だ。文句があるならKeiか中村さんに訴えればよいのだが、ガタイの割に面と向かって本音が出せない人なので、そのせいで結果的に受難しまくっていた。

アメリカ製のナビゲーションシステムに慣れなくて、道に迷いつつも後藤さんとなんとか合流できた。なんと後藤さんもホーギーと一緒のスキンヘッド！　カメラマン二人が共にスキンヘッドなのには笑ってしまった。二人ともビックリしたことだろう。
この後藤さんがとにかく役に立ってくれた。終始お世話になりまくった、ありがとうございました。英語がペラペラだし道にも詳しく、運転も巧かった。移って長いのだろう、振る舞いも外人っぽかった。

SEVEN
http://profile.myspace.com/index.cfm?fuseaction=user.viewprofile&friendid=19160787
HOMIE CDにも参加！　マルチとのコラボも

インタビューのため、去年にShadowと共に来日したSEVENの自宅へ。サンディエゴになるんかな？
家の前に、写真にあるような宣伝カーのハマーがあったから、近くに行ったらすぐに分かった。これで普段走ってるみたいだ。もちろんマネージャーであるマイクの姿も。二人ともデカイ！
家の中がスタジオ仕様にもなっているので、そこでインタビューを撮影。ホーギー曰くバッチリの内容だったらしいが、マイクから「オマエらしくねぇ」と180度意見の違うダメだしが入り、最初っからやり直し。英語が堪能ではないのに「バッチリ」と何となくで断言するとは、いかにもホーギー夏野さんらしい。後藤さんがインタビュアーとして質問を出していた。
犬がいた。皆、ピットブルを飼っているものだと思っていたが、そうでもないみたいだ。人懐こくて可愛らしい犬だった。
外に出て名越さんがポーズを要求して撮影。ここでもマイクがあれこれ指示を出す。マネージャーってよりもプロデューサーだ。ノッてくると大量のアレやガンも出てくる。天気が良くて何よりだ。どんな写真集に仕上がることやら。
最後にマルチがSEVENからトラックを貰い、ここから移動した。

インタビュー中。マイクのダメ出し

ノッてきた。ざーとらしく引きで撮ってるのは写真集のため、出たら買いましょうぜ

ちょっとコミカル

どこに連れて行かれるのかと思ったら、なんとBIG HOMIEの自宅へ招かれた。名をパンチョ（Pancho）という。一つのコミュニティのボスということだ。日本人が訪ねたのなんて俺たちぐらいだという。非常に貴重な体験となった。
キレイな家に、キレイな部屋。高そうな展示や大きな水槽（当然のようにエッジ加工）はもちろんのこと、何より多いのは仲間たちの写真だった。至るところにブワ～ッと貼ってある。冷蔵庫にもマグネット写真が埋め尽くすように貼られていた。カスローの切り抜きなのか、日本語の記事も。恐れ多いながらもインタビューの撮影に成功した。別室でインタビューしている間、他のギャングスタを名越さんが庭に連れ出して撮影。車のエンジンもかけてもらう。ゴテゴテのホイールがあまり上半身裸は好まず、タンクトップでの写真撮影を要望していた。
テキーラを全員に振舞われ、歓迎を受けた。ショットグラスが通常の倍サイズだった。ビールも振舞われ、昼過ぎから全員酔っ払った。
なんとなんと、近いうちに、日本のカーショーを観に来日するらしい。この大歓迎にお返しするべく、中村さんが大変だ。
Keiへの贈り物を代わりに俺が受け取った。ダンボール一箱分ももらった。自分の荷物と相成って持ちきれないでいると、車まで運んでくれた。歓迎のプロフェッショナルだなー、立ち振る舞いが素晴らしい。
逆にいうと変なことしちゃったら殺されそうでおっかないことも考えてしまう。誰かがビールをテーブルに引っくり返したときにゃ一同ヒヤッとしたに違いない。すぐさま布巾を持ってきてくれて「OKOK」となって事なきを得た。84クンが「ヘイ！パンチョ！」とあまりに気軽に呼んでおり、大物だなこの人、と思っていたら、本人は思わずそう呼んでしまっただけで、そのとき、やっちまった感に包まれていたらしい。単純に訳すと「おい！パンチョ！」だもんな。
ここでもホーギーは流石と唸る墓穴を残していた。しかも数日後に発展する布石だった。ここでBig HomieがKeiの書籍が欲しい、とホーギーに言っていたらしく、たぶんよく分かっていなかったのだろう、OKOKと対処して、数日後にまた対面すると、なにやらBig Homieが怒っているという。Big Homieは「次会うときに本をくれ」と言っていたみたいで、それを分かってないでホーギーが雑に返事をしたため、問題が起きた。当のホーギーは書籍に全く関わっておらず、変わりに中村さんが「帰国したらまとめて送ります」となだめるハメになったらしい。
で、KeiはBig Homieからとんでもないプレゼントをもらっていた。この繋がりは素直に驚きだ。目指して手に入るもんじゃないし、人生30回ぐらいやったら届くか、いや、届かないか、どうなんだ。

写真が無数に。仲間意識が具体化されていた

一緒に撮ってみました。この手の握りが実に力強かった。その手のアップを名越さんが押さえていた

ビカビカ

いかちー

銃口ショット

次もSEVENとマイクに案内され、近くのTATTOOスタジオへ。後の予定が詰まっているため、中村さんがかなりテンパっていたが、そんなことはお構いなしとばかりにHOMIEたちはマイペースに国道を走る。もう最初っから最後まで中村さんはテンパリっぱなしだった。ホントお疲れ様です。
そこにはたまたま日本人のTATTOOアーティストの姿が。ここで働いているらしい。日本の彫り物は評価高いもんなぁ、俺も背中にガッツシ入れたいものだ。軽くインタビューしていたような。Keiのことも軽く知っていたようだ。

今のところ、携帯電話で連絡を取っているが、いちいち国際電話になってしまうので、こちらで大流行しているwalkie talkieを二つ買うことに。マイクの案内の元、ウォールマートでプリペイドカードと共に購入した。メヒコ-アメリカでも場所によっては使用できる。1DAY1ドルぐらいで済むので、本体が70ドルとしても、比べてみたら安いし連絡方法が楽なのだ。これはいち早く日本にもきて欲しい（しかしメヒコにかけると高いのか、プリペイドがあっという間になくなってしまい、中村さんがまた困惑）。トランシーバーみたいなもんです。これは大いに役立った。

FINGAZZ
http://profile.myspace.com/index.cfm?fuseaction=user.viewprofile&friendid=5939153

日も落ちた頃になって、FINGAZZ宅（スタジオ？）へ。Alexと家族たちも一緒だった。アッチたちもDidoとDUBBに連れられ、ここで一旦合流。
FINGAZZはもともとチカーノだったらしいが（今でもチカーノにカテゴライズされる場合も）、今ではその色を薄めているみたいだ。SEVENらとは個人的に仲は良いのだろうが、音楽性の意見は衝突しているようだ。FINGAZZは「結局、音楽は黒人にはかなわない」という結論に達してしまったアーティストとなり、黒人にトラックを提供することもあり、それに遺憾の意を唱える人も多い。遺憾の意っつっても、日本のように2chで批判されるぐらいならカワイイもんだが、実際に襲われる危険性もあるのだから、軽々しく行動すらできない。チカーノのイベントにも出ない。出たらヤバイのだろう。来日した際にも、HOMIEの店からあまり出回らなかったらしい。ビビるとかそういう問題ではない。だからSEVENとMIKEはFINGAZZの取材をするに当たって「意味があるのか？」と聞いてきたり、こちらが行くにしてもついてはこなかった。同じプロデューサーとしてのプライドもあることだろう。
そんなことがあってもKeiやDidoとは親しいので、インタビューの撮影（Diamoniqueも）。うーん、これが自分で持ってるスタジオなのか。壁もドアも分厚く、本格的な作り。金持ってそうだなー。日本人で直接来た人なんているんかいな。マコトクンがキーボードスタンドを貰っていた。強運だ。

Alexファミリー。男はみんな「Alex」の名が入ってるらしい

この日は更に予定があり、マルチとMONAがイベントに出演するため、またまた移動。着いたところは舞台があるメキシカンフードレストランだった。お客さんはほどよく満席という感じ。子供連れもいれば、奥にはイカツそうな面々も。中は禁煙。舞台上が暗いのが難点だった。写真を見返しても、暗くて全然使えない。
出演交渉をし、10分×２で時間をもらった。Keiのクルーが日本から来ている、と司会者から紹介を受けた。ドンドン撮影していいから！と気ぃ良い待遇がありがたい。いつの間にかピッチャーのビールがテーブルに。他の出演者と関係者からプロモーションのCDを山ほど貰った。
ラップだけではなく、なにやらアイデンティティーを煽るような演説をしている人もいた。司会とDJが常に舞台におり、音を出し、繋ぎの間に喋ったりしていた。40分ぐらい待っただろうか、3MCのラップが終わったところで、まずはMONAの出番に。やっぱり日本人は珍しいんだろう、反応の質感がちょいと違った。
次はマルチの出番。１曲が終わり、２曲目（Tipsyだっけ？）の繋ぎの部分、「お？盛り上がりそうだな？」となったところで、入り口から誰か駆け込んできて、店の中央で崩れ落ちた。急性アルコール中毒かなんかだと思ったが、介抱している人のリアクションが尋常じゃなかったので、すぐに違うと分かった。これは事件だ、ということが店中の人々に伝わると、演奏は中止され、子供連れの婦女たちは避難訓練の如く悲鳴を上げながらテーブルの下に隠れ、後ろのイカツイ面々は銃を携帯しているのだろう、胸の内に手を入れて臨戦態勢に入っており、三人ほどが外に仇討ちへ出ていき、Dubbはいち早く危険を察知して「アッチ！」と叫んでアッチとデンちゃん、啓太クンを連れて外へ、名越さんと後藤さんはここぞとばかりに撮影を続け、ホーギーは撮影を止めてオタつき、DJをやっていた84クンはまだ続けようとしていた。こういう極端な状況だと人間性って出るよなぁ。こういっちゃなんだが、面白い。俺はちょうど店の真ん中にいて、後ろのイカツイ面々と銃撃戦が始まったら間違いなく挟まれて死ぬだろうなー、と思って軽く諦めに近い心境だったので、鮮明に覚えていることができた。諦めっつーとまた違うな。死んだらどうしよう＋生きたらどうしよう？違うか、ナンダカワカラナイ。数秒の間に凝縮されたたくさんの行動が散りばめられていた。日本にいたらこういうことも少ないので、各々も自分発見になったことだろう。名越さんなんて逆に生き生きとしちゃってて、テーブルに上って撮っていたぐらいだった。カメラマン魂だなー。
どうやら先ほどの演説がたたり、面白く思わなかった輩が、あの司会の人を刺したようだ。後ほど、幸い命は取り留めたことが分かった。言うまでもなく、こんなことはしょっちゅうみたいだ。みんな結構耳に入れて覚悟はしていたのだろう、ホーギー以外に動揺は見れなかった。先ほどたくさん貰ったCDが、この騒動の間に誰かに持っていかれたようだ。ポスターとかも一緒に貰ったのに残念だ。まだ来たばっかりの人が、逃げ行く人に配っていたので一枚いただいた。これはバーコードがしっかり刷られていた。流通してるのだろうか。
外に出てタバコ吸ってたら、あっという間にポリスが到着した。早いな、５分経ってないんじゃなかろうか。出遅れた中村さんと名越さん、後藤さんが事情聴取のため、店から出れなくなってしまった。他は機材も全て外に出し終えていたので、とりあえず車で待機することに。しかし、運転手のホーギーがなぜか鍵を中村さんに預けたせいで入れず。しょうがないので84クンがドア越しに中村さんから鍵を受け取りに行った。するとホーギーが「ナイス！」と心の叫びを露に。その数秒後、84クンが機材を車に積んでいると「早くしろ！」と怒られていた。スゲェ分かりやすい人だ。ひたすら一人で焦っており、周りは呆れるようにしていた。これで40代とは思えない。
とにかく、マルチのあの「テケテンテン♪」のイントロはトラブルを呼び起こす曲調として今後、ミナミの辺りじゃ有名になっていくだろう。
ホーギーの「証拠としてカメラもテープも全て没収される」宣言とは裏腹に、なんともなく無事に三人が帰ってきたので、後藤さんを送ってTJに戻ることに。後藤さん曰く、警察官にはそこまで権限がなく、身柄を拘束されることもないようだ。人権とか日本以上にうるさい国だもんなぁ。
アッチの話だと、帰りの車でDUBBがあっちこっちに電話して盛り上がっていたらしい。「ちょっと奥さん聞きました！？」的な感覚だろう。いやー、体験ってよりもちょっとばかし体感に近くなってきた。

写真を無理矢理明るくしたがどうにもならん。

明日はチカーノパークたる名所へ行く予定だ。84クンは気合入りまくりで、入念にアイロンを入れていた。話し込んじゃって6時ぐらいまで起きていた。

夜に起きて遊ぶケイジ

2008年02月21日03:42

カテゴリ: 映画レビュー（DVDとかゲームも）

写真待ちの間にいつもの一丁

共通テーマ：: 新・映画鑑賞日記テーマに参加中！

写真が届くのを待っているため、珍道中はしばらくお休みしております。引き続き、風邪が全然治らない。ある程度よくなってからが長いんだよな。
えーっと、まずはメヒコ＆アメリカに飛ぶ前に観た作品のレビューをば。

ブラザーが観ていたので、アンパンマンを久々に観た。昔、アンパンマンを観ていたら猛烈な腹痛に襲われたことがあるので、あまり長々とこのアニメを観ていると具合が悪くなるというトラウマは、どうやら多少ながら和らいだみたいだ。エンディングテーマを聴いてしまうともうダメなんだが、その前に消してくれたのと、劇場版だから勝手が違ったのが良かったのかな。たぶん「それいけ！アンパンマン　シャボン玉のプルン」ってタイトルだったはず。だとしたら最新の劇場版だぞこれ。アンパンマンって登場してからかれこれ30年ぐらい続いてるみたいですね。モンスターアニメですな。未だになぜ住人たちの全てが動物なのか、なぜジャムじじいとバタねーちゃんしか人間っぽい人がいないのかが分からない。この人間っぽい二人でされ、人間ではなく妖精みたいなもんらしい。とことん設定に深みを入れない、または入れてもナァナァにして放置するなどしてるせいで、30年分の突っ込みどころが生まれてしまっていて大変なことになっている。ピンチになってからの時系列がこれほどムチャクチャなアニメもおそらく珍しいのではないか。設定云々の次元ではないのだろう。皆への無償の愛と勇気だけがあれば、あとの細かいことは気にすべきではないのだ。だが、焼きたてのパンに入れ替わると「元気百倍！」と必ず口にする、この百倍だけはガチで百倍らしい。そういや顔を取り替えてこの台詞が出た後のアソパソマソは無敵だった。一つのピンチを迎えることなくバイキソマソを撃退。日本屈指のご都合主義、未だ子供に絶大な大人気を誇っております。

SCARFACE、名画スカーフェイスである。アルパチーノ主演のギャング映画。メヒコに行ったらこのグッズが多いのなんの。アメリカ南部じゃ現在もカルト的な人気を誇っている映画みたいです。BIG HOMIEの家にも貴重そうなアルパチーノグッズが仰々しく飾られていた。どこ行ってもアルパチーノのポスターがある、といっても過言じゃなかった。SEVENの家は特にたくさんあった。グランドセフトオートの元ネタという噂もよく聞きますよね。向こうで買った「how'd jou like that eh?」Tシャツはお気に入りの一枚となりました。明らかにアンオフィシャルなのがまた良かったりもする。ググってみたけど、日本じゃ全然売ってないみたいだ。
一人の人間の孤独なお話。あまりに強いがゆえに孤独となることもある。蒼天航路に出てくる董卓像と似通っている部分もあるだろうか。奥底に眠っている心は全然違うんだけど。成り上がっていくに連れ、屈折していくその姿はジレンマありまくり。
なにかにつけてfuck！fuck'n！と罵ってから喋るもんで、上品な人には絶対に向かない作品だと思われます。逆にDMCファンなんかは大好きになれるんじゃないでしょうか。映画史上でもトップレベルの回数らしく、プレステで再生しようと思ったら制限に引っかかった、なんて人も多いのでは。
ギャング映画の設定といえば移民、これ鉄板。葉巻の国・キューバから移ってきたのが主人公である。移民の国であるアメリカの人種差別の実情は言うまでもない。ゼロからまともに働こうとしたって、今作にも出てくるような皿洗いのバイトぐらいしかできないのである。悪事に走るしかない。刑務所に入れば、ギャングに入らなければ、待っているのは死のみ。異常なまでに選択肢が少ない中で、今日の確立を得た先人たちのエネルギーっつったら、そりゃぁ半端じゃないものなのだ。映画に出てくるように、政府が麻薬でアタマを悩ますならば、合法にして課税すれば良い。もちろん一概に良いわけではないが、試してみたってイイ話であることには違いない。結局、違法にしていることによって利益をむさぼっている輩がいるから、居続けるから、この問題が終わることは永久にあり得ない。ちょっと話がズレた。禁酒法とギャング映画の関連も強いが、こちらでは扱っていない。
アイテムとしてはコカインがいの一番のメインに来る。ヤケになって1キロ袋ごと開けて、顔を埋めるように吸い込むシーンは笑いが出てしまった。中毒気味になってから、だらしなくクチを開けっ放しになってしまっている細かい演技が実にふてぶてしい。さすが名作だけあって、ギャングの世界の研究も深く、取引する札は全て20ドル札だった。100ドル札だと目立つから、汚ぇ金は全て20ドルでやりとりするらしい、ってことを聞いてきたばっかりだ。
持ち前の強心臓だけで成り上がるトニー・モンタナは、ボスの女に惚れ、やがて親殺しを遂げ、そこから一気に栄華を極めるが、同時に関係性のほころびが始まる。母親、妹、相棒、妻、全てにおいて。強い感情が噛み合わないから惨事へと繋がってしまう。ビジネスにもそれが訪れ、抗争の元となってしまい、フィナーレへと向かっていく。
内容の描写は実にバイオレンスと言ってもいい。最後のシーンはもちろんのこと、序盤のチェーンソーで切り刻むスプラッターシーンは印象付けるのにもってこいだったかと。でもホラー映画のように斬っている箇所をストレートに映したりしていないのが配慮だったりするのだろう。チラリズムは想像力を働かせるのに最適だから、この描き方で正解だと思う。残酷なシーンの目白押しなのに、荒んだ心持にならないのは、必ずキレイでゴージャスな場所でコトが起こるからだと思う。主人公のキャラにユーモアもあるし。これがプロの仕事なのかな。心に沁みるモノがあればイイってもんじゃない、ってことをこの映画が伝えてることでもあるが、グイグイ力強く引き込まれる部分だけで、フッと繊細に引き寄せられるようなシーンがないから何か足りない感じがあった。ゴッドファーザーなどを観て出来上がってしまった偏見なんだろうか。
物語は単純だが見所がたくさんある、という一番難しいことを実現してる映画なんじゃないだろうか。170分も経ってたっけ？と思わせるイイ映画と思います。こう思うということは自動的に面白いということになる。自動的って言葉を使いすぎちゃうのはさまさまの見すぎです。紙プロhand見たら、マッスル坂井氏も絶賛しててビックリ。

探してる作品が近くのTSUTAYAで見つからないので、ディスカスに登録してみた。配達レンタルサービスね。これだと鬼のように品揃えが良いので、利用しようと前から思っていたが、登録が面倒で手を出さなかった。クレカ登録だと使いすぎる一般的なクセに危惧もあることだし。考えてみたらデビット仕様のイーバンクカードがあるので、これを使って登録してみた。デビットならば持ち金の上限以上に使いすぎることはないので、最近重宝している。ネットはなにかとクレカが必要なので、思いとどまっている人はデビットがオススメだ。他国じゃ銀行のカードはほとんどデビット機能がついてる、強制的に。使い加減によって信用度を決めるらしく、後にキャッシング機能も付加される仕組みが多い。それを利用した詐欺は今でも結構流行っていると聞く。海外クレカ取得代行はほとんどが手数料詐欺なので気をつけましょう。
ディスカスの登録はスゲェ簡単だった。キャンペーン中だったので8本までタダになるらしい。但し期間内に解約しないと有料になる罠が仕組まれているので（人聞き悪いか）、俺みたいに杜撰な性格だと十中八九、とまではいかなくても五六はドツボにハマるから気をつけなくては。到着まで待ってるのがイライラするけど、希少なモノに目がいったときにゃこれは便利だなー。落語も本数が多かったので借りてみよ。

タコスが食いたくてしょうがない。そりゃまぁ何とか我慢できるとして、昨日はオリーブが食いたくて食いたくてしょうがなくなった。震えが出るぐらい食いたくなるってどうなのよ。ビール＋オリーブの組み合わせを、今まではそれなりに愛していたが、向こうに行ったらコンビニにオリーブが置いてあるぐらい手軽に手に入ったので、モンタナがコカインを吸うが如く頻繁に食べていたせいもあり、急に発作が起こってしまった。コカは南米原産だから、昔のコーラのように全てにコカインでも入っていたのだろうか。
で、阿佐ヶ谷中をウロウロフラフラと捜し求めたのだが、見つからない。ありとあらゆるスーパーに行っても見当たらなく、終いにゃ開店間近のBARに入り込んで「あのー、オリーブ置いてるトコか持っていたら一瓶売ってくれません？」と聞き込む始末。そのBAR置いてねぇでやんの。しかも知らなかった。東京砂漠でオリーブ飢餓に。吉祥寺か荻窪か新宿まで足を伸ばしたら負けルールとか心の中で作るんじゃなかった。相当歩いたけど収穫はゼロ！こんなんじゃビールも飲みたくないので、スーパーへ返品しに行った。家に帰り、腹が減ったので、試しに作ってみた豚汁＋塩ダレが意外とマッチしてまだ気持ちが救われた。

★★☆☆☆　★★★★☆

タグ：: スカーフェイス; ギャング映画; ゴッドファーザー; アンパンマン

2008年02月17日10:47

カテゴリ: 珍道中

メキシコ＆アメリカ珍道中　その二と三

初めてメヒコで寝て起きる。二日目です。
昨日、風呂に入ろうかと思ったがお湯が出ずに断念したのはいいのだが、このまま出なかったらどうすんだろ？という懸念を抱いたまま洗面所の蛇口を捻ったら熱すぎるぐらいのお湯が出てきた。なんで？　スキンヘッドとピアスがトレードマークのお調子者カメラマン（ビデオのほう）の夏野さんは気合を入れて真水シャワーを浴びたと豪語していた。そんで風邪ひいてりゃ世話ない。間違いなくこの人がメンバー中、最大の墓穴マンでした。こんだけ人数いれば一人ぐらいこういう人がいるもんだが、これだけ墓穴回数が酷い人もなかなか見ない。年長者なんだけどな。漫画みたいな墓穴の掘り方で、結構笑えるので後ほどお楽しみに。行きの飛行機から風邪を引き始めたヒロさんはこの日、完全にダウン。それがチラホラ周りに移り始めたか。

Alexが特別に、どんな絵柄でもどんな大きさでもサービスプライスで彫ってやる、と言い出したので、マルチの二人と84クン、マコトクンと中村さんが立候補。TATTOO組と街中へ出る組に分かれた。TATTOO組は足りない具材を調達するため買い物へ出向こうとするが、コテージの外に止めていたAlexの車のタイヤが何者かのイタズラなのか、パンクさせられていた。修理、買い物で、彫り始めたのは結局16時半からになってしまったそうだ。

我々は昨日と同じ土産街に繰り出した。昨日の駐車場はキチガイオヤジが鬱陶しいので、路駐することに。
この日もKeiは狂ったように買い込む。仕入れだから当然なんだけども。まとめての注文に加え、値段交渉が加わると、日本人の金銭感覚からすると信じられないぐらい安くなる。細かいテクニックなんかも垣間見れた。この辺の人たちはまだ英語が通じるほうなので交渉しやすいのが良い点だ。より細かい意思疎通が必要なときはリンがカバー、みたいな。
Keiの奥方であるイオアナのプライスダウン攻撃がとにかく凄まじかった。大阪のおばちゃんも顔負け。最初は笑顔で客引きしてきた店員も、イオアナにかかると、どんな値段でも納得してくれないので困り果てていた。母は強し。
俺もこの日は個人的に気になるモノを単品でいくつか交渉したりして買ってみた。この交渉も観光の一つだから、最初はそこそこ楽しめるんだが、これが何度も続くと考えると、ただただ面倒で憂鬱だ。とんでもなくふっかけられたりすると単純が腹が立つ。70ドル→30ドル→結果的に5ドル、なんて話も珍しくない。ご当地のオフザケTシャツは結構心を揺さぶられた。
続けてきたせいか、この日は昨日以上に客引きが加熱していた。ちっちゃいチョコを歩き売りしてるちっちゃい子供のまとわりつきようも昨日以上。わざと汚いカッコさせてんだろコレ。汚いといえば、店の商品が汚い。飾るように陳列してある衣類などを触ると手が汚れる。ガサガサと見比べて探していると手が真っ黒になっていた。海の近くだからか、ホコリのせいなのか。おそらく両方だろう。だからといって、奥から持ってくる商品がキレイかっつったら、当然そんなわけない。
下手に100ドル札で払うと、大概の場合、お釣りを持ってないからどえらい待たされる。「5分で来るから！」と言って平気で15分経つ、これがメキシカンタイムか。どっかからかき集めてくるんだろう、ゼーハー息切れしながらクシャクシャの10ドル札や5ドル札の寄せ集めをいただいた。大きくても20ドル札じゃないと、こういうトコの払いはスムーズにいかない。
メキシカンタイムってのは、本人たちもどうやら自覚してるみたいだ。ただ一概に悠長でのんびりしてる、という意味ではなく、「5分で来るから」と見栄を切るのは、その人を離さないがため。確かに、バカ正直に「15分以上待ってくれ」と言われたら「やっぱいいや」となってしまうかも知れない。
ああ、書き忘れたが、昨日、とある人がここをウロウロしていたら、パイプ屋からしつこく営業されてまして、値段交渉をしていると、「これつけるから買ってくれ」と結構な量の野菜付で売ってくれたらしい。2週間で消化できるかできないかぐらいの量だ。こんなネタは山ほどあるんだが、書けるのとさすがにそうでないのがあるから残念。直接会ったら話します。

買い込みと交渉で結構な時間が経ち、腹が減ったのでメシとする。
鹿料理で有名なトコらしいが、注文の仕方がまずくてビーフになっちまった。ビーフリブステーキのミディアムをオーダー。よくよく考えるとウェルダンじゃないとちょっとおっかなかったな。
店の中に鳥小屋があった。バタバタと元気良く飛び回っていた。見た目はいいが、随分と不衛生だ。
サラダはシーザーサラダみたいな感じだった。日本の通常と比べて濃厚で匂いがキツ目。長ネギが美味い。
ここのトルティーヤは厚みがあるし美味しかった。それだけでもイケるぐらい。ナン好きにはオススメだ。フリーで出てくるチップスはこれを揚げたモンなのかな。
豆のスープはあんまりクチに合わず。ほとんど全員が残した。
リブステーキの量は食いきれるかな？ってぐらいだった。そこそこ美味いが脂身が残念な感じだった。これで18ドル、割と高級なレストランってことになるんだろう。チップ込みだったっけな？

帰りにまたスーパーに寄って買出し。人数分を意識したからスッゲェ量になった。肉、野菜、ミルク、ヌードル、オリーブオイル、トマトソース、ビール、テキーラ、各種ドリンク、ペーパー類、マキにアイス、とかこんな感じ。他にもあったかも。アイスが5ドルでバケツサイズだったのにビックリ。レジには袋に包む係りの子供が手際良く手伝ってくれた、っつってもチップあげるんだけど。日本じゃエコバッグなんつって袋持参で行くぐらいだが、対照的に無駄に袋を小分けで使いまくっていた。
ここの駐車場で数珠を歩き売りしている女性がいたのだが、これがたまたま日本人だった。久々に同胞と対面したのか、それが分かるとしつこいぐらいに話しかけてきた。こんなトコでなにやってんだろう。
帰り道に迷ってしまった。それらしいところを何度か往復してみるも、一向に到着しないので、電話して迎えに来てもらって先導してもらうことに。止まったところがたまたまレンタルビデオ屋だったので、値段を見ると、レンタルで17ドル、セルで24ドルと、随分とレンタルが高めの値段だった。考えてみりゃ、こんなところでレンタルなんかリスクありすぎるもんなぁ、そりゃそうなるわ。

信号付近が職場の花売り。新聞屋、ガム売りなどがお隣さんたち。

帰り際、たぶんリンの交渉かなんかで、メヒコの刑務所の取材ができそう、との話が入った。この話は結局、先に伸びてしまったんだけど、こりゃ興味あるよなぁ、入れるなら是非とも中の人の話とか聞いてみたいもんだ。前例なんてないだろうし。ただし日本人オンリーなら、という条件が濃厚とのこと。仲間内が帯同してしまうと、中で麻薬の受け渡しなどが危惧されるからだそうだ。刑務所内での麻薬問題は多発しており、いたちごっこの状態らしい。
メヒコの刑務所の中では、貧富の差が激しいという。金持ちは塀の中に家を建て、BBQなどを嗜み、金のない服役囚に銃を持たせてガードマンとして雇っていたりするらしい。対照的に貧乏人は宿無しになる。とんでもない国だなホントに。見てみてぇ。
カメラマンの名越さんの話だと、フィリピンの刑務所も体制が変わっているという。まず出入りできるらしい。なんだそりゃ。学校や仕事があると、外に出てこなし、刑務所に帰ってくるという日々を送るのだ。メキシコ、フィリピン、そしてキューバも、同じスペイン領だったからか、ちょっとした共通点が多いみたいだ。

二日目の夕日。天気が良かったから、よりキレイ

コテージに戻る。TATTOOはまだ一人目だった。これが深夜過ぎて明け方までブッ続け。凄まじい集中力だ。正に匠の目をしていた。Alexは絵柄を考えてから描き始める。先日、HOMIEに来日していたスティーブは考えながら描くフリーアーティストらしい。
小休止でテキーラをいただく。これが美味い。分かりやすい違いだった。銘柄を忘れたのが残念だ。舌がピリピリこないから呑みやすい。
また腹減ったので買ってきたカップヌードルを食った。世界の日清はどこでも売ってる。やっぱりちょい辛めだった。なんかタイ料理っぽい味だったな。一個持って帰ってきてみたけど、たぶん日本でも買える。バターパンをつけて食べてみたりした。ジャンクだが美味い。
この日は全てのシャワーからお湯が出始めたので、各々浴びる。お湯の蛇口を思いっきり捻り、熱くなるまで外で待機していたら火傷するぐらい熱いのが出っぱなしになっており、部屋が湯気で何も見えなくなっていた。使い方がよく分からん。これだから外国の風呂は嫌だ。
テレビのチャンネルを回してみるが、お目当てのルチャは見れなかった。というかアメリカのチャンネルばっかりだった。ジョンシナが出てる映画とかやっていたが、字幕なんかあるわけないので、ほとんど何言ってるかわかんない。こういうときはスポーツ番組を見るに限るので、ボクシングのヘビー級の試合を見て暇を潰した。
するとKeiやマルチのEIGHTクンが、俺＆中村さんの部屋に来て、ピーマンっぽいのを勧めてきた。イタズラ大好きの面々なので、絶対なにかあるに決まっているが、身投げする思いでクチに入れてモゴモゴ。･･･！！　もしかしたら今まで食べた中で最も辛かったかも知れない。それもそのはず、食べたのは世界一辛い唐辛子・ハバネロだった。さすがメキシコ、スーパーで気軽に売ってるみたいだ。だけどこんなもん誰が好き好んで食うんだ。あんまりにも辛いから、噛むことが耐えられなくなって飲みこんでしまった。Alexにそれを言うと「明日ケツがとんでもないことになるぞ」と警告された。明日が怖くなった。中村さんは特にリアクションがなかったように見えたが、実は泣くほど辛かったようだ。どうやら全員Keiに食わされていたみたいだ。回復までしばらく時間を要した。
感覚の違いなんだろうか、初期の天（漫画）みたいに、仲間意識が高いから何でもシェアされる。気づくと自分が買ったビールやタバコはあっという間になくなってる。下手するとジャンパーが見当たらなくなる。特にコロナビールがなくなるスピードにビックリした。みんな好きなんだな。広告看板で最も見かけたのがコロナだったような。
雑談が長引いて結局朝6時になっても起きてた。Alexはそのまま立て続けに彫っていた、現在三人目。鼻歌交じりで彫っている、スゲェなこのタフネスぶりは。7時ぐらいに三人目が終了して、ようやく一度休憩を入れていた。見た目はキツそうに思えなかったから、精神よりも肉体のほうが先にキテしまったのだろうか。本物ってこういうことを言うんだろう。
俺らが寝ている部屋のガスの配管がまだ直ってないので死ぬほど寒かった。中村さんの寝言がハッキリしすぎていてビックリこかされた。ちょっと怖かったですよ。

持って帰ってきたヌードル

EIGHTクンのEIGHT

何かとつぶやきがウケるマコトクン

中村さんも。なんか服によく似合うTATTOOだ。この頃はもう明け方

この日と次の日はそれほど込み入った予定はないので続けて書きます。

正午ぐらいにもっさり起きる。朝飯（もう昼か）は各々適当に摂取。パンとコーラを気持ちクチに運ぶ程度にしておいた。
この日はちょっと曇りだった。ちょっと湿気ていたほうが、ホコリが舞わなくて空気がキレイに感じるかなー、と思っていたが、結局排気ガスが酷い。鼻毛が伸びるスピードは東京なんて目じゃない。
起きたらもう既にカメラマンの名越さんが合流していた。このコテージに泊まるみたいだけど、もう部屋ないけどどこに寝るんだろう、と気にしていたら、Alexたちが雑魚寝していたリビングに寝るらしい。TATTOOのほうは本日一気に終わらせる予定。本日もTATTOO組と街中組で分かれることに。

兄弟の寝起き

リンの運転でTJの居住区域を回ることに。名越さんが気になったところで降りて撮影、ってな段取り。リンの知り合いも一人付き添いで来てくれた。旧正月は家から出れないとか言っていたから、元々はチャイニーズなのかな。なもんで、明日からリンは帯同が不可能。
TJは国境の街なので、密入国に失敗した人々が次のチャンスをひたすらうかがっている。だから皆「とりあえず」ここにいるという感覚だ。国境の壁にはそれらの思いをブチまけるようなグラフティーが無数に描かれている。街中にも隙間なくあった。名越さんも、ここまで無数に描いてある街は見たことがないと言う。「俺ゃ今はここにいるが、いつかは向こうにいるんだ」とかそんな感じのメッセージがほとんどらしい。この国境間近にはライフルを手にした警備が見張っており、下手に降りて撮影できなかった。当初は知らなくて皆もパシャパシャ撮っていたが、この警備の人なんかは撮影しちゃダメらしい。金取られてしばらく拘束されてしまうようだ。車でパトロールしてる奴なんかは荷台に何人か乗っていて、いつでもブッ放せるような状態だった。無知は罪だ、危ねぇトコだった。
居住区に入るとやたらと野犬（？）が増える。とにかく多い。どっかで飼われているのかも知れないが、スッゲェ汚い犬だ。稀にちょっと小奇麗な犬がおり、汚い犬が漁っているゴミ溜めにションベンを引っ掛けていたのが印象的だった。近づくと吠えるだけで全然襲ってこないことを考えると、やっぱり飼われているんだと思う。ちなみに雑種ばかり。これだけ多いから、道端で車にひかれた死骸を見つけるのはそう難しくない。
道路の舗装は追いつくはずもないからボコボコ。正に悪路。車に乗ってると揺れが激しいので、気をつけないと頭を打ってしまう。夏野さんは一番大きいから、大きな揺れで思いっきりブツけたようだ。車はあっという間に汚れる。一度も洗車してないような車はとことん汚い。汚れが何層にもなっているんだろう。トヨタと日産はどこ行っても見かける。

居住区の奥へ入っていくと高低差が激しくなってくる。ジェットコースターのような高低がある道も平気である。家屋はもちろんボロっちいが、所によってはそれなりな身なりの人も多くいた。名越さんがイイ感じのお爺ちゃんを見つけ、リンに通訳してもらい、一ドルあげて写真を撮らせてもらっていた。写真集に収録されるのかな。ここまで来ると英語は一切通じないトコばっかり。お金も、ドルで払えることは払えるが、お釣りは全てペソでやってくる。電気が一切ついてないコンビニみたいなトコでチップスとジュースを買った。意外と美味い。怪しい色のジュースは怪しい味がした。
他にも教会やら学校やらを回った。学校がある分、まだちゃんとしてるんだろうな。生徒の子供たちは元気よく走り回っていた。給食があるんだろうか、大量のパンを頭に乗っけて運んでいた青年がいた。

yeah

緊張感ある佇まいでカッコよい

道路を行く車椅子、スゲェ邪魔だぜcrippled

ルチャと並ぶ二大スポーツのサッカー。金がないからひたすらやってるんだろう、素人目にも分かる上手さ

風景

廃屋マニアとかにウケそうな退廃的光景

例のおじいちゃん。それっぽくてイイでしょう

犬。メチャクチャうるさい

ガッコ。イキイキした子供たち、エネルギッシュだ！

この高低差

日が落ちるので、ぼちぼち撮影も終わり、食事へ。ここにもあったBIG BOY。
トイレに行ったらおっさんに「何人か？」と聞かれ、ハポネ、と答えると「ようこそメヒコへ！」とハグされた。スパニッシュだったからホントにこう言っていたかどうか不確かですが、たぶんこんな感じ。陽気でイイおっさんだった。割と高めの店になるんだろうから、ゆとりがありそうな客層だった。スーツの人もいた。こっちの感覚からすると安い。50～高くても140ペソなんだから、500円から1500円だ。
チーズステーキサンドイッチとかいうものをオーダー。割とイケる。これは量がアメリカンだった。デブっちまうとか思いつつも食い尽くした。

ラストは84クン

コテージに戻ったのが19時ぐらい。TATTOOのほうは4人目が終わったところ。明け方には全員が終了していた。水がもう底をつきそうになっていた。
名越さんは撮影のため、案内されて某所へ移動。麻でいっぱいの畑だそうだ。
BIG ALEXが口笛を外に向かって鳴らしていた。リズムと音程によって合図が決まっているそうだ。グループサインみたいなものだろう。
明日は早いのでテレビを見ながら就寝。日本のFMWファンにとっては悪名高いディレクTVがここじゃ主流の一つだった。ボブスレー中継をうっかり見すぎて結局明け方まで起きていた。明日はいよいよアメリカに入ります。ここまではホント平和だが、こっからおかしくなってくる。

2008年02月16日20:11

カテゴリ: 珍道中

メキシコ＆アメリカ珍道中　その一

最後まで読んだら表彰モンです。長らくお付き合い願います。
２週間ぐらいメキシコ・アメリカに行っておりました。単に旅行ってわけでもなく、撮影クルーにくっ付いたり、現地仕入れの様子見などしておりました。
中学生の頃、俺はL.Aのプリズンへ面会に行ったことがあるんですね。そのとき、チカーノギャングの家族に大変お世話になったことがありまして、今回はそのチカーノギャング、HOMIEたちのDVDと写真集を出す運びになったわけで、微力ながらも手伝いになれば、と思い立ち、それにこんな経験も望んで出来ることもありゃしないので、行ってきました、というわけ。決まったのがかなり急だったし（一週間ぐらい前）、仕事のほうが忙しい上に２週間は割と長期なので迷いましたけどね。留守中に面倒をやってくれた人たちに感謝です。ありがとうございます。いやホント助かりました。
ギャングたちの生活やらインタビューやらを撮るわけですから、終始治安の悪いトコにしかいないわけです。そんなの面白いに決まってるので、以下の日記も当然面白いことになるはずだ。チカーノギャングっつってもピンとこない人もいると思うので、wiki見たりググったりして各自表面的な知識は入れておいた方が入れないよりはいいかもわかりません。

チカーノ（wikipedia）
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%8E
チカーノラップ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%8E%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%97
ローライダー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC
ギャング
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%82%BF

　　

東京キララ社
http://www.dokei.jp/

こんなトコでしょうか。日本でもジワジワとチカーノスタイルが沸騰してきてるのはご存知の通り。
出発前、まず悩んだのは服だ。チカーノ系の衣類は触り程度しか所持していない。下手なモン着て行くとマズイことにもなる。間違ってレッドなんか身に着けたら冗談じゃなく数秒で刺されてしまうので、気をつけなくてはならない。向こうに洗濯機もあるらしく、数着用意してもらって事なきを得たが、これも面倒な事態になってしまう。それはまぁ後ほどに。パシフィックオーシャンの向こう側にいるHOMIEたちにあげる服もなぜか俺が持っていくことになったので、自分の荷物と合わせたら結構な量になってしまった。変圧器とか買うんじゃなかったよ。メヒコでもUSAでもそのまま使えやがった。暇もあるだろうと思って小説とか数冊持っていったが、何気に読む暇なくて一ページも開いてないままだ。それと、髪の毛を染めてる奴なんて、女の子がエクステつけてるぐらいのもんで、皆無だからずーっと帽子被ってるハメに。
よくよく考えたらまだドルに換えてなかった。新宿駅で降りて急いで換えようと銀行を転々とするが、まだ10時前なので為替が確定してないから両替不可。しかし三菱UFJだけは自動両替機があったので、ちょっと割高だが成田で換えるよりはマシだろうと思い、ここで換える。結局、成田のほうが安かった。なにやってんだか。
指がちぎれそうな思いをして成田エキスプレスに。いつ乗っても混んでるなこれは。第一ターミナル・エアロメヒコゲートに到着。KEIと奥さん（ヤングマミー）＆子供（ケイジ）、ヒロさん、東京キララ社の中村さんと合流。荷物が多すぎて持ち運びだけで疲れた。
韓国のときも使ったレンタル携帯を利用しようとauカウンターへ。一応連絡が取れないとね。ICチップだけ換えればそのまま通話が可能だ。でもやっぱり他の会社に比べると機能は落ちる。FOMAなんかはそのままメールやiモードも使えるもんなぁ。メキシコからの料金は、発信が１分380円、着信が１分190円とかなりインコース高め。もうボールだろこの値段は。アメリカはこの半分ぐらい。
14：50に出発。イイ時間だよね。昼のフライトは珍しいんじゃなかろうか。どのぐらい不味いんだろうと思っていた機内食は、期待を裏切ってそこそこの味だった。無難なチキン料理でした。デザートの甘さだけは裏切らず、やっぱり甘過ぎ。暇つぶしにゲームをしようと、ヒロさんと操作法を模索する。テトリスをやるが、あまりに簡単なため、延々と終わらず。途中から落下スピードとか速くならないのかよ。つまんないので音楽を聴くが、この音が凄まじく悪い。聴けたモンじゃない。変換に失敗したmp3サウンドのようです。仕方ないのでビールとワインを注ぎ込み、レミーのおいしいレストランを見ながら寝た。ねずみが調理した料理はいくら練ってもサルモネラ、食いたくない。
クルー、旅行者合わせて総勢17人ぐらいだっけな。遅れて合流する人や、先にアメリカ入ってる人など、とりあえず３つぐらいのグループに別れていた。日本からもチカーノ文化を愛すアーティストも帯同、詳しくは以下に。

Multi Plier Sync.
http://multiplier.exblog.jp/i7
http://profile.myspace.com/index.cfm?fuseaction=user.viewprofile&friendid=1000660788
K.I君は五味隆典に似てる

MoNa 【LiLy】 a.k.a. SAD GIRL
http://profile.myspace.com/monasadgirl

そのうち発売されるHOMIE CDにも収録されるでしょうから、これまた要チェック。マルチのプロモCD聴きながらこれ書いてまっせ。初っ端のほうは両者がイベントに参加しようとすると何かと問題が起こったが、それもまた追々。
L.A組は前日に到着しており、モーテルにて待機し、ティファナ空港にて合流。っつーのも、KEIやヒロさんはビザの申請が間に合わなくてアメリカに入国できないのだ。二人が最も行きたかっただろうになぁ。KEIはもちろんのこと、ヒロさんは10代の頃から歌舞伎町でバリバリのヤクザやっててほとぼり冷めるまでL.Aにいたらしく、そこでの相方が殺されたこともあって、気持ちも余計だろう。ちょうど入国が厳しい時期にブチ当たったから運が悪かった。

ティフアナに到着。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%95%E3%82%A2%E3%83%8A
アメリカの国境にある都市だ。L.Aから２時間ちょい、サンディエゴから30分ぐらいで行ける。成田→ティフアナ→メキシコシティの便は、去年の11月に開通したばっかりみたいだ。週に二回しか出ておらず、アジアからティフアナへ直行するのはこの便しかないせいか、中国人も多く見受けられ、座席は割と混雑していた。まぁ昔の日本人と同じで、どこ行っても中国人がいるわけだが。
早速、入国審査で手間取る。と言っても、こっちがどーのこーのではなく、受付がバカだからちっとも進まない。パソコンの使い方を隣の奴に聞きながら打ち込んでる奴とかもいる。のっけからお国柄の煽りを喰らうハメに。オマケに空港出口までのバスがちっともこない。なんだかんだ一時間ぐらい待ったんじゃなかろうか。こうなると荷物が心配だ。取り忘れてメキシコシティまで荷物送っちゃったよ、なんてこともやっぱりよくあるしい。とりあえず全員の荷物は無事でした。入国ゲートの作りは、いわゆるザル。密入国しようと思えば簡単にできるが、しようとする人もそんなにいまい。アメリカ→メヒコならば入国審査すらなく、ただゲートを通るだけというザルぶり。そんなトコだからもちろん治安がクソ悪い。

空港前、ややくもり

Dido Brown
http://www.didobrown.com/
http://www.myspace.com/didobrown

HOMIEたちが車三台を伴ってお迎え。DIDO、DUBB、リン、ALEXらに運転してもらう。DidoやリンはKeiと同じプリズンに服役していたようだ。ホント仲良さそうだ。みんなHOMIEの服を着ていた。俺はヒロさんと中村さんで、Big Alexが運転する車に。これだけ妙にボロいので聞いてみたら、安値で買おうと思ったらふっかけられたので、fuckyou！とブッ飛ばして盗ってきたらしい。出迎えが盗難車とはなんとも豪快だ。お近づきの印として冷たいのをいただく。なんでも揃うのは日本も同じだが、扱ってる量が違うよなぁ。コークが一番多かった。盗難車でメヒコの悪路を走りながら、周りのゲトーを眺める。Car Musicは現地のチャンネル。まるでロードムービーの中にいるような感覚だ。B-Alexが丁寧に案内してくれる。目的地が分かると、先に車をかなりブッ飛ばして途中途中で止まり、BARRIOや国境沿いのグラフティなどを教えてくれた。
宿泊地へ行く前にタコス屋に寄った。なにやらオススメの店らしい。壁に書かれたメニューの値段を見てビックラこいた。それもそのはず、ドルじゃなくてペソなのだ。マークが同じだから勘違いしてしまった。とにかく辛い。俺はもともと辛いモンが苦手なので、最初の数日はホント困り果てた。なに食ってもスッゲェ辛い。果実にすら唐辛子がかかってんだから気の休む暇がない。でも食わないことには倒れるので、無理して食う。ビーフの内臓はクセがあるから、人によってはダメだろうな。舌が痺れて痛くなってくるが、味はそこそこイケる。ぶっちゃけ日本食が恋しくなることはなかった上に、風邪も下痢もしなかったので、メキシカンとして生きていけそうだ。ただ、街の排気ガスだけは鬱陶しかった。これでタバコ吸いまくっていたらガンまっしぐらだ。ちなみにタバコはアメリカほど高くなく、日本と同じぐらい。
10人ぐらいでコテージに泊まることになっているので、食料品を買いにスーパーへ。デカイ。さすが大陸だ。水道水は間違っても飲めないので、ミネラルウォーターは常に必需品となる。卵もナマで食えないらしい。トイレットペーパーや菓子パンなどを各々買い込み、レジで戸惑いながら購入した。ノートを買おうとして陳列棚で探していたが、どれもこれもなぜかボロイ。中古品売ってんのか、と。コーヒーこぼしたようなシミがついたノートとか平気で売ってる。キレイなの探して買いました。小さい店なんかは電気代の節約なのか、半分ぐらいしか蛍光灯がついてなかった。

迷ったときは目印となった像。もっといい写真あったはずだから後ほど

集合図、タコスやCORONAをグイグイゆわす

タコス屋の名刺だっけな

コテージに到着。写真ご覧ください。見晴らし最高、プライベートビーチってやつだ。外はこの絶景にテラス３階建て、ジャグジー、中は５部屋に加え、リビング、リビングキッチン、ユニットバスが３つという作り。食器、オーブン、自動食器洗い機、洗濯機、乾燥機、ゴミ圧縮機などは備え付け。暖房はガス付暖炉にてマキを燃す。二週間で５０万だったっけな。人数と日で割ったら結構安い。リンが交渉してかなり値下げしてくれた。だからといってオススメしない、その理由はまたも後ほど。洗濯機で洗ったら余計に汚れた。水のせいなのか？　前途したがコンセントはそのまま使えた。調子にのってみんなで使っていたらブレーカーが落ちた。
こちらの気温は日本より数度高い程度。メキシコシティのほうは暖かいようだ。夜は一気に冷えるので注意が必要だ。俺の寝る部屋にも暖炉がついていたのだが、排気の配管が壊れているので、煙を吸ってくれなくて部屋にひたすら充満し続けた。窓を開けなければこのまま安楽死してしまうので、苦渋の思いで開けっ放しで寝るハメに。当然クソ寒い。これはこれで死んでしまいそうだった。

コテージの外の道路はわざとゴツゴツさせており、スピードが出せないようになっている。中村さんにいつの間にかこんな写真を撮られておりました。無意識の黄昏は恥ずかしい。

やや狭い通路を行くと入り口が

キッチン＆リビング

とりあえずくつろぐ

ブクブクブク

いやー、爽快

CSアンテナがないトコがない

DidoやAlexのインタビューを撮影するため、音出しはNGに。ぶら下がってるフライパンに頭をブツけてNGを出してしまった。Didoは何度か日本に訪れていることで有名だが、Alexも近々こちらに来るらしい。超人気TATTOOアーティストなので、早めにHOMIEで予約しましょうぜ。インタビューの内容などはDVDに収録されます。彼らの生活やスタイルを映し出すニューウェーブ、初期衝動となれば最高だ。どこのテレビ屋がやったってできない内容だ。

インタビューが終わると、組み分けの話に。この人数ではこのコテージに泊まりきらず、この後にカメラマンの名越さんも合流してくるので、一部はDidoやDubbと帯同することになり、とりあえず619でお馴染みサンディエゴへ移動していった。

メヒコに残った我々は、ティフアナ土産街に案内されることに。この辺はどこ行ってもホコリっぽい。野犬っぽいのがウロウロしてた。猫は全く見なかったな、食われちゃうのかしら。薬屋とTATTOOショップは割りと頻繁に見かけた。土産屋がズラーッと並んでる。路地の奥のほうにもひしめいていた。幼い子供がガムや小さなアクセなどを売り歩いてて付きまとってくる。如実に生活がかかってるだけあってしつこいったらありゃしない。この度で一体何百回客引きされたことだろうか。シカトは効果ないのでno I needとか言わないとダメ。ほんのちょっと仕入れにも興味があったので値段を探る。今日はまだ初日なので下見程度にしておいた。値段交渉しないととんでもなくボラれる。まとめて買うととんでもなく安くなる。Keiはかなり安値で色々買っていたので、そこに乗っかって買うのが皆のコツとなる。韓国より遥かに堂々と偽ブランド品が売っている。通りの店頭にあるんだから凄い。さすがルチャの国、どこの店頭にもほぼ必ず安っぽいレプリカマスクがぶら下がっていた。

案内されるがままに

外国を感じさせる外観

TATTOOショップ発見

どこの土産屋にも絶対にぶら下がっている

ある程度見終わったら、海岸沿いのホテル＆式場みたいなところへ。ビーチではバギーカーや馬を乗り回して遊んでる人々が。テーブルと椅子を用意してもらい、一休みをば。ビールで乾杯するが、日が落ちてきてすこぶる寒くなってきたので、ホットな飲み物が欲しくなった。ここではガッツリとデザートが登場。果実に唐辛子とタバスコがドバドバかけられる。これがモノによって結構美味いのだ。果実なのにビールと合う。ただ、リンゴと大根の中間みたいな果実だけは食えなかった。益々に寒くなってくるとマキを燃やし始める。暖といえば火、単純だ。
笛をくわえたおっさんが歩いているので、監視員か何かと思っていたら、K.I君の顔を押さえつけ、口の中にテキーラを流し込み始めた。ピッピピッピと笛でリズムを取り、周りを煽りながら口にテキーラを注ぎ込む。これが噂のテキーラパフォーマー、無理矢理テキーラを飲ませて金を取るという街角エンターテイナーだ。災難だったなぁ、とか客観視していたら、次は俺が喰らった。笛で左耳が痛ぇのなんの。大量に流し込んでると見せかけて、実はあまり入ってこないトコがプロだ。これで５ドル。10ドル払ったらお釣りくれないでどっかに消えやがった。油断大敵だ。
観光客を目掛けて次々に刺客が訪れる。次は流しのおっさんがカントリーミュージックの押し売り。Alexの横で３曲ぐらい歌っていたかな。スピーカーから流れる有線の音にかき消される可哀想な事態も。流しのおっさんは多いみたいですな。日本では絶滅寸前の職業だ。夕日と海に浮かぶ船の光景が呆れるぐらい綺麗だった。
パーキングに戻るとほそっちいオヤジが一人でフリスビーをして遊んでいた。どっからどう見てもシャブ中っぽい。なにやら俺に話しかけてきて、金を払えだのどーたらこーたら言っている。スパニッシュ交じりの英語はホント何言ってるか分からん。車の上に置いていたビデオカメラを撮ろうとしてきたので、慌てて手に取った。どうやら駐車場を管理してるおっさんだったらしい。リンが「もう払ったよ」とか誤魔化して無難に対処してくれた。いやはやとことん金にうるさい国だ。
あまり信号がないので、交差点の運転だけ特殊な感じ。一時停止して交差する一台が行ったら一台進む、といった感じ。大きい交差点だと、円形のものもある。信号で止まってると、窓拭きの押し売りやガム、新聞などの営業に合う。

スカル

Alexらと記念撮影

もう夕方近く

流しのおっさん頑張ります。テキーラ屋の写真は中村さん待ちです

中村さんから届きました、ありがとうございます！
まずはミツアミされていたKIクンが喰らう

俺も喰らう

EIGHTクンも84クンも喰らう。そんな何回も同じことやられると、見てるこっちもリアクションに困ってしまう

次々と現れる売り子たち。寒くなってくるとポンチョ売りがやってくる

夕陽

コテージに戻って軽くメシ。昼間のタコス屋からのテイクアウトをいただく。ハラペーニョをいくつかナマで食べた。モノによっては泣くほど辛い。日本では青唐辛子としてよく見かけると思う。しばらく辛さがとれなくて水を大量に失った。

すぐにTJのクラブへ出向くことに。ここでマルチ、MONAの撮影をする予定らしい。クラブの中にTATTOOスタジオがあった。窓なんかなくて開けっ放しだから、外にガンガン音が漏れている。暖房ってものがあまりないのだろう、さみーっつーのにクーラーが効いていてとんでもなく寒い。だったら消しゃぁいいのだが、その発想がないのだろう。Alexらに地元で現役のギャングを紹介された。夜、TJ、クラブ、と危ない条件が整っているから、一緒にいないと危険極まりないらしい。
クラブ内の奥のほうに通路があり、そこを抜けるとストリップショーをやっているBARチックなクラブがあった。撮影にはこっちのほうが最適に思えた。だが、どうやらここが別の店だったらしく、先の店と客をとったとらないの喧嘩になり、後ろを呼ばれてめんどくさい事態になってしまった。ここじゃ冗談じゃなく、喧嘩＝殺し合いになってしまう。「テメコノヤロ」なんて言い合いする前に、もう刺されるか撃たれるか、よくて殴られている。しょうがないので退散することに。

コテージに戻る。説明も伴ったとはいえ、初日でこの量か･･･やっぱり日付で分けて投稿します。まだまだ続いてしまいます。この日は死んだように寝ました。煙くてホントに死ぬかと思ったけど。

2008年02月15日06:21

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ネットが久しぶり

二週間ぐらいメキシコ-アメリカに行ってました。いろいろありまして･･･いや、「色々」とか「様々」とかよく使う表現ですが、ここで使わなきゃどこで使うんだよってぐらい色々あったので、とてもいつものようにサラッと書けません。たぶん史上最高の長文になると思うので、あんまり頑張らないようにそのうちコツコツ書きます。うまいこと書ければその辺の書籍よりよっぽど面白くなると思うんだが、どうだろ。
日本寒いから帰国直後に風邪をひいた。相当具合悪い中、今日は15日だが、どうなることやら。