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マンション調査で差別表現 大阪府がデータ消去求める (1/2ページ)
京阪神を中心に計画された民間のマンション建設事業で、予定地の地域性や価格帯の調査を請け負った複数のマーケティングリサーチ会社が、予定地周辺にある被差別部落や在日外国人の集住地を「不人気エリア」などの差別的表現で記した報告書をマンション開発業者に提出していたことが、大阪府などの調査でわかった。府は条例に抵触する疑いがあるとして、業者に過去の調査データの消去を求めるとともに、業界団体などと研究会を設置し、再発防止策を検討している。
府によると、問題の報告書の存在は約3年前、府への匿名の情報提供で発覚。府がリサーチ会社への聞き取りで事実と確認し、その後大阪を中心に、マンション開発業者など計約600社に対して調査を行うとともに、昨年4月には府庁内に連絡会議を立ち上げて対応を協議してきた。
報告書は、開発業者が広告代理店を通じて依頼し、リサーチ会社が建設予定地の交通アクセスや既存マンションの価格帯のほか、周辺の地域性も調査。代理店を通じて開発業者に提出されていた。
その中で、被差別部落や在日韓国人が多く住む地域について「不人気地域」「敬遠されるエリア」などの表現で報告。府や部落解放同盟の調査によると、対象となった場所は京阪神を中心に近畿で数百カ所にのぼり、各リサーチ会社は府に対し「10〜30年ほど前からこのような報告書を作っている」と回答したという。