黒川征一の徳島県議会委員会報告

    平成15年度普通会計決算認定特別委員会
    平成17年1月19日(水曜)
    〔委員会の概要・保健福祉部関係〕
    黒川委員
     ちょっと不可思議なというよりは、あんまり理解できんなということで質問させていただきたいと思いますが、この間あるところに御飯を食べにいきますと、香川県で調理師の免許を持っておって、フグ調理師の免許も持っておる方が、徳島県へ来たら、フグ調理師の免許を持っておるにもかかわらず、フグの調理をするためには県の講習を受けないかんと。香川県でフグ調理の免許を持っておるのに、徳島県に入ったら徳島県の調理の免許をもらわないかん、講習を受けないかんと、こんなことが世の中不思議にあるんだろうかと。
    ほな、徳島県のフグ調理師の免許を持っておる人は、高知県へ行ったらまたあっちに行って免許をもらわないかんなというような話になるわけでありますが、フグ調理の講習会で県外においてフグ調理に関する免許を取得しているものは、徳島県に来たら、徳島県で免許をもらわないかんというような話をお聞きしたんですが、これは普通でいうたらちょっと理解できん話なので、こういうことについてまで行政がかかわりを持たんで、徳島県の公安委員会の免許を持っておる人が香川県へ行ったら香川県の公安委員会の免許を持たないかんというのとよう似たようなもので、これは早期に是正してほしいなという思いがありますんで質問させていただきました。いかがですか。
    中村生活衛生課長
     黒川委員さんの御質問、私としても若干理解できるところはあるわけですが、実はフグというものにつきましては昭和何十年代だったかちょっとわかりませんが、非常に外国からの輸入品がふえて、フグを原因とする食中毒事例、特に死亡事例というのがたくさんあったという形の中で当時の厚生労働省の方が特別に取り扱いを定める。基本的にはフグは御存じのとおり毒を持っておりますので、毒という位置づけの中で、有害物質などを含んだ食用としてはいけないというような定めの取り扱いをした。ただし、日本におきましては、御存じのとおりフグというのは非常に食文化の中でいろいろそのものがありましたので、特別な資格のもとで調理をすればいいというような扱いをするという形の通知が出たわけです。それで、都道府県の方でその扱いを任されたという形で各県独自でその取り扱いを定めたという経緯がございます。
     当時いろいろな進んだ都道府県においては条例等々を定めてその取り扱い、処理方法等を定めたわけですが、その中で、車の免許証等々というように全国統一的な扱いにならなかったという経緯がありまして、各部道府県でその条例、徳島県の場合はフグ処理に関する取扱要領という形のものを実は定めさせていただいております。その中で、フグを処理するについては特別な資格といいますか俗に言う試験制度的なものをさせていただいて、それでその中で、取り扱いの講習会を受けた方についてその資格を与える。それで、フグ処理をする施設につきましても特別な届け出をしていただくというような扱いになったという経緯がございます。そういう形の中でこの今のような取扱方法は徳島県に限らず全国的にそれぞれこのような許可の中で取り扱いの資格制度といいますか、を定めておる。
     ただし、同じように定めましても他県においてそういう資格を持っておる方以外につきましては、講習会については基本的には資格を得る方にはフグをさばいていただいて、毒のあるところとないところをより分けていただいて、それを専門の試験官が見分けて講習会をするという状況であります。ただし、今言いましたように、他県でもらえてる方は徳島県においては、その特別な処理の試験でなくて講習会、衛生的な法律的には講習会の位置づけを受けていただいて、それで改めて徳島県としてのフグ処理者としての資格を与えるという方向です。これは全国的なそういう方向性の中で動いているところがございますので、徳島県につきましてもそういう方向の中で運用させていただいておるというところでございます。
    黒川委員
     香川県のフグと徳島県のフグが違うのだったら私も今の理屈がわかるんですが、香川県のフグも徳島県のフグも、そしたら山口県から入っておるかもわからんし、外国から揚がっておるからね。香川県で免許をもろうて、香川県で実際フグ処理をして実際にやりよる人が徳島県へ来たらまた免許講習を受けないかんと。それも1万円の受講料が要る。そして、当然休んで来るけん日当も要る。これ、今課長が答弁してくれたのをだれが聞いても理解できんような話で、調理師の免許を香川県でもろうとるんですよ。そして、フグ調理師の免許ももろうとる。その人が徳島県に来たらもう一回フグ調理をするためには講習を受けんかったらフグ調理ができないとなっておるんですよ。そして、調理には1万円のお金を払って日当も払ってる。こんな官僚というのか何ていうのか、過程はそれでいいですよ。過程そのものを否定しないけど現実にそんなばかげた、徳島県用のフグと香川県用のフグがあるんだったら、私は別にこんなことは言いもせんし、これは議員であろうが何であろうが皆理解できないですね、今の課長の話を聞いて。
     そういう意味でこんなものは私は早く改めてほしいなという意味で、フグは肝が大事なんですね。肝に銘じてこのことをやっばり考えてくれんかったら。そういう意味で、これは県は取扱要領でしよるようになってるんですわね。よその県は条例であったり要領であったりするんですが、何か理解できないというのか、納得がいかないというのか、昔のまま、課長、延々とそれはプロセス、過程を私は否定しません。しかし、改めることをはばかることなかれという話でも、こんなばかげた話が世の中ありますかと。時々、時宜に応じて講習をするのは構わんですよ。ほなけど、香川県で免許もろうた人がこっちへ来たら、きのうまで香川県でしよった.ほんで徳島県に入ってきた。徳島県で調理師の講習を受けんかったら一切フグ料理はできないとなっておるんですよ、これ、部長。こんなばかげた話、ありますか。今言ったようにゾーンによってフグが違うんだったらまた違うけど、どう思いますか。
    河口保健福祉部長
     余りフグみたいな高級な料理、私、召し上がった経験がございませんので、ちょっと、もう一つ深刻さの度合いがわかりませんけれども、十分調査をいたしまして検討したいと、このように考えます。よろしくお願いします。
    黒川委員
     課長で答弁できんのだったら部長でね、これぐらいのこと明快に、これぐらいのこと改めんのやったら、結局何のために役人をしよるかという話になりますわね。
     そんなことで、それだけ質問して終わります。