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世界最高記録で金メダル獲得の「キム・ヨナ」採点への疑問が上がる理由

2010年02月27日08時00分 / 提供:メンズサイゾー

メンズサイゾー
世界最高記録で金メダル獲得の「キム・ヨナ」採点への疑問が上がる理由
 日本人選手のメダル獲得が期待されていた、バンクーバー五輪のフィギュアスケート女子シングル競技のフリープログラム(以下「FP」)が行われ、ショートプログラム(以下「SP」)1位の韓国のキム・ヨナが、ミスのない見事な演技で150.06点を叩き出し、SPとの合計で228.56点という前人未到の世界最高記録で金メダルに輝いた。

 五輪史上初となる、女子SPにおける3A(Aはアクセル)を成功させた日本の浅田真央は、FPにおいても3Aを2回成功したものの、3F+2Lo+2Lo(Fはフリップ、Loはループ)のコンビネーションジャンプにおいて、3Fの着氷の際にバランスを崩してしまい、さらに直後の3T(Tはトゥループ)では、踏み切る前に氷にスケートが引っかかってしまう不運があり、回転不足どころかまともに跳ぶことすらできなかった。これらのミスが大きく響き、得点は131.72点、SPとの合計点は205.50点で銀メダルとなった。

 不運もあったとはいえ、大きなミスをしてしまった浅田に対し、キムが優勢であることは間違いないところだが、それでも228.56という点数は衝撃的だ。SPの時点でも、キムと浅田の得点差、さらにはSP3位のカナダのジョアニー・ロシェットと、SP4位の日本の安藤美姫との得点差がネット上では大きな話題になった。そもそも、ネット上では以前からこの問題に対して声を上げるフィギュアファンも少なからずいたのだが、今回は、やはり国民の注目度が違う五輪の舞台ということもあってか、SPの結果を報じるテレビ報道において、キムと浅田の点差についての解説を入れていたのをご覧になった方も多いだろう。

 そして、なぜこの話題が、それほどネット上で騒がれていたのか──という問題の一端が、まさにその、テレビにおける解説に表れている。比較対象とされていたのは、SPにおける最初のコンビネーションジャンプ。キムは3Lz+3T(Lzはルッツ)の基礎点10.0に加え、GOE(Grade of Executionの略。各要素の出来を評価したものが付け加えられ、マイナスになることもある)で2.0点を獲得。対する浅田は3A+2Tの基礎点9.5に加え、GOEが0.6点に留まり、このコンビネーションジャンプだけで1.9点の差がついてしまった。

 90年代を代表するカナダのフィギュアスケーター、エルビス・ストイコも指摘しているが、難易度の高い3A+2Tの基礎点は、3T+3Tよりも低い。このことに納得がいかないフィギュアファンも多いが、浅田自身も承知でチャレンジしていることなので、是非もないことだろう。しかし、女子では史上初となる五輪SPでの3Aという、浅田の大きなチャレンジに対する低い評価に比べて、日本の中継においても、リプレイの際に解説の八木沼純子が「回っていると思うのですが......どうですかね......」と、実況の刈屋富士雄アナウンサー(NHK)と共に首をひねったキムの3Tが、回転不足でダウングレード(以下「DG」)されることがなかったばかりか、回転不足の際にはマイナスされるGOEにおいても、完璧な加点を受けていることに、一部の観客・視聴者は疑問を感じている。

 とはいえ、先述のストイコは、男子のFP後に、金メダルを獲得したアメリカのエヴァン・ライサチェクよりも、4回転を跳び銀メダルを獲得した、ロシアのエフゲニー・プルシェンコの演技を評価するコラムを発表している。そこで彼は、ライサチェクに含むところは一切ないことを明言し、あくまでも採点方式に疑問を呈している。確かに、ライサチェクやキムが見事な演技を見せたことは紛れもない事実であり、この採点結果で、選手個人が貶められるような事態は歓迎できない。

 今回の五輪では男子においても、4回転を跳ばなかったライサチェクが金メダルを獲得したことで、かねてから問題になっていた、競技性と芸術性の比重における議論が巻き起こった。ただ、浅田とキムのライバル関係も同様に、そのような嗜好性の問題、といった言葉で片付けられない何かが、採点に働いているという意見もあることは事実だ。

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関連ワード:
キム・ヨナ  SP  フィギュア  カナダ  NHK  

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