県の後期高齢者医療制度を巡る汚職事件で、贈賄罪で起訴された県町村会長で添田町長の山本文男被告(84)は25日、寺西明男副町長と逮捕後初めて面談した。副町長によると、山本被告は来月早々にも町議会全員協議会に出席し、記者会見にも応じる意向を示した。
寺西副町長は午後に約2時間、町内で山本被告と会い、主に町補正予算の査定について協議した。居場所は「伏せてほしいと頼まれた」として明らかにしなかった。
全協については「事件の詳しいことは言えないが、出て話すよ」と語ったという。日程は副町長が山本被告の体調を配慮して1週間後の3月4日で山本被告の了解を得た。しかし、議会側が「もう少し早くできないか」との意向を示し、再度調整することとした。
また、町長職の進退については「今考えている。熟慮している」とだけ答えたという。26日に予定される県町村会総会にも「体調がよくないので欠席したい」と話したという。
寺西副町長は山本被告の様子を「顔に疲れがあり、本人も『調子が戻るまで大分かかるな』と話していた。医師にも受診しているようだ」と述べた。
山本被告は当面静養し、町議会全協まで登庁の予定はないという。【林田雅浩】
〔筑豊版〕
毎日新聞 2010年2月26日 地方版