フィギュア女子の浅田真央、金妍児(キム・ヨナ)両選手の19歳対決は、ショートプログラムが激戦となっただけに、最後までフィーバーに沸いた。ツイッターでは、何千ものつぶやきが出て盛り上がったほか、街でも、ミクシィで呼びかけた観戦会でファンらが声援を送った。
「真央さんがバランスを崩すと、『あーっ』という悲鳴が漏れました。インタビューで泣いたときも、お客さんはもらい泣きしていましたね。ですが、最後は『よくやった』と感動していたようでした」
ミクシィで呼びかけ観戦会、日の丸振って応援
名古屋市内のブリティッシュパブ「OXO アスナル金山店」の店長は、ミクシィのコミュニティを通じて集まった観戦会の様子を、こう話す。
今回のフィギュアスケート女子では、2010年2月24日のショートプログラム(SP)が、かなりレベルの高い戦いになった。浅田選手が五輪SPでは初のトリプルアクセルを決めると、金選手も完璧な演技で譲らなかった。点差の4.72がなぜついたのか、ネット上などでも激しい議論になったほどだ。
それだけに、注目された26日のフリー。午後1時過ぎに試合が始まると、2ちゃんねるでは、実況スレッドが次々に立ち上がり、ツイッターでも、その様子を報告し合うつぶやきが続々と投稿された。
2万人以上が参加するミクシィの「浅田真央」コミュニティでは、その呼びかけで、東京都内や名古屋でフィギュア女子フリーの観戦会が次々に開かれた。
名古屋のパブでは、OLや主婦ら女性を中心に25人ほどが集まった。前出の店長は、「日の丸を持参した人が何人かいらっしゃって、真央さんに『頑張れー』と熱心に旗を振っておられました。トリプルアクセルを2度決めたときは、『すご〜い』と歓声と拍手が上がっていましたよ」。また、都内のパーティースペース「GRACE BALI 新宿」では、40代前後の主婦ら30人ほどが集まり、100インチの大スクリーンを見ながら、「真央ちゃん、頑張って」などと声を上げていた。
「浅田真央の歴史的な快挙を審査員は評価しなかった」
注目の対決となったフリーは、金妍児選手がまたしても完璧な演技をみせ、世界歴代最高得点で金メダルに。一方、浅田真央選手は、銀メダルになったが、ネット上では、その果敢な演技に惜しみない称賛が送られている。
2ちゃんでは、「トリプルアクセル2回は美しかった。感動した」「技術的に浅田が世界一なのは間違いないな」などと書き込みが。ツイッターでも、「真央ちゃん、泣くな!点差ほど離れてなかったよ(/_;)」「銀メダルですが素晴らしいじゃないですか。負けを潔く認め、悔しいと言ったのも良かったです」といった声が出ている。
ややミスがあったものの、トリプルアクセルの点数が伸びなかったと審判に不満も出ているようだ。ツイッターでは、こんな声が上がっている。
「トリプルアクセルの評価が低い!五輪で決めたトリプルアクセルは4回しかないんだ。伊藤みどり、浅田真央、浅田真央、浅田真央」
「キムヨナは受験に挑んで成功した。しかし浅田真央は学問の深遠に挑んだのだ」
「採点法が問題!?男子だって3Aを合計3つ成功させてる人は少ないのに、浅田真央の歴史的な快挙を審査員は評価しなかった。もしかすると、女性で3Aに挑む選手は、浅田真央で最後になるかも」
また、フリーでは会心の演技を見せた安藤美姫選手(22)が、5位だったことへも疑問が出ている。銅メダルになった地元カナダのジョアニー・ロシェット選手に比べて失敗もなかったとして、2ちゃんでも、「安藤はもっと評価されるべき」「ミキティ惜しかったな」との書き込みが相次いでいるのだ。