岡山放送局

2010年2月26日 20時35分更新

放火の男に実刑判決


4年前、備前市で父親が住む住宅に火をつけたとして、放火の罪に問われている男の裁判員裁判で、岡山地方裁判所は被告の男に懲役4年の実刑判決を言い渡しました。

裁判員が審理したのは、岡山市中区の会社員、江口史哲被告(25)が4年前の12月、備前市日生町で、父親が1人で住んでいた木造2階建の住宅に灯油をまいて火をつけ全焼させたとして、放火の罪に問われた事件です。

これまでの審理で検察側が「火災保険金を得るという目的で犯行に及んだ」として懲役6年を求刑したのに対し、弁護側は「両親に対する不満が原因の犯行であり被告には同情できる」と述べ、執行猶予の付いた判決を求めていました。

26日開かれた裁判で岡山地方裁判所の磯貝祐一裁判長は「実際に保険金の一部を受け取っていることなどから、保険金を得ることが大きな目的だったと認められ、動機に酌量の余地はない」と指摘しました。

そのうえで「被告の反省は十分ではなく、執行猶予をつけるべきではない」と述べ、懲役4年の実刑判決を言い渡しました。

裁判員たちは判決が言い渡される間、真剣な表情で被告を見つめていました。