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【岐阜】

「パパおべんとうつくって」 図書館司書が絵本作る

2010年2月26日

男女共同参画をテーマにした絵本「パパおべんとうつくって」を手にする石黒さん=可児市図書館で

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 可児市立図書館の司書石黒啓子さん(59)が、男女共同参画を主題にした絵本「パパおべんとうつくって」(A4判、28ページ)を作った。若い父親に向けた作品で、同館と帷子、桜ケ丘分館で貸し出しており「多くの人に読んでもらいたい」という。

 絵本に登場するのは、かわいらしいオオカミの親子。保育園で突然に「パパのてづくりべんとうの日」が決まり、仕事に忙しい父親は弁当作りに悪戦苦闘。子どもとのやりとりの中で、徐々に前向きになっていく様子を描いた。

 自身が子育ての際に抱いた思いを反映させたといい「子どもとの楽しい思い出を作れるチャンスを逃さないでほしい」というメッセージを込めた。

 石黒さんは女子美術短大(東京)を卒業し、デザイン事務所に勤務。結婚後、司書になり同館に24年間勤めている。学習歴があるため、2006年から愛知産業大通信教育学部の造形学部デザイン学科3年に編入。試験やリポート、課題作品の提出に追われ、2年間で卒業できなかったが、3年目は卒業制作で絵本作りに集中したという。

 卒業後、図書館に寄贈したり原画展を開いたりする計画だったが、病気で2度の手術を経験し2カ月間休職した。昨年5月に復帰し、今年になって絵本が増刷できたため寄贈した。「ライフワークにしたい」と本格的に仕上げた初めての絵本。石黒さんは「体調が万全になったら、また作ってみたい」と話している。

 (島将之)

 

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