仮入園:たん吸引必要な明奈ちゃん、公立保育園へ 東京

2010年2月25日 21時3分 更新:2月25日 23時33分

 全身の筋力が低下する難病「脊髄性筋萎縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう)1型」のため、東京都立川市から公立保育園への入園を断られていた横平明奈(みいな)ちゃん(3)が、4月から仮入園を認められることになった。安全面に問題がないと判断されれば、9月に正式入園する。

 明奈ちゃんは、生後8カ月で脊髄性筋萎縮症1型と診断され、人工呼吸器と車椅子で生活している。たんの吸引など原則、医師や看護師しかできない医療的ケアが必要なため、市は「職員体制が整っていない」などと入園を断ってきた。

 市は昨年12月、受け入れを求める約4万2000人分の署名とともに3回目の入園申請を受け、改めて検討。保護者が常時同伴する条件で仮入園を認めた。仮入園先には看護師が1人常勤しているが、明奈ちゃんに付きっ切りで対応するのは難しいため、別の看護師を臨時採用する。仮入園後5カ月間、集団保育や医療的ケアに問題がないかなどを見守り、正式入園の可否を判断するという。

 明奈ちゃんの父貫志(かんじ)さん(33)は「多くの人に協力してもらったおかげで、ようやく前向きな結果を得ることができた。署名をしてくれた方々に感謝している」と話していた。【袴田貴行】

文字サイズ変更
この記事を印刷

PR情報

 

おすすめ情報

注目ブランド