下北地域の9公立病院・診療所を運営する一部事務組合「下北医療センター」(管理者・宮下順一郎むつ市長)の不良債務(資金不足)比率が法定の「20%以内」を大幅に超える51・8%(08年度)になり、医療センター臨時議会は25日、12年度までに20%以下にする経営健全化計画を承認した。
医療センターによると、国の第5次病院事業健全化計画で、08年度で不良債務を解消したむつ総合病院と、全額村費を繰り入れている東通地区診療所を除き、いずれも資金不足に陥っている。08年度で大畑診療所は約24億5500万円、川内診療所が約15億6000万円、風間浦診療所約6億2100万円などだ。主な理由は、人口減に伴う患者数の減少や医師不足による入院患者の制限に伴う収益減など。
計画では各市町村が12年度まで順次、所在する病院・診療所に一般会計から繰り入れ、最終年度に不良債務比率を14・6%まで下げる。各病院・診療所の運営は市町村に移管され、事実上、医療センターは解散となる。【松沢康】
毎日新聞 2010年2月26日 地方版