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戦国武将ゲームに「偏見避けて」と要望 ハンセン病学会

2010年2月25日

 ゲーム開発会社カプコン(大阪市)が今夏に発売予定のゲームソフト「戦国BASARA3」をめぐり、日本ハンセン病学会が「ハンセン病への誤解や偏見・差別を招くような表現を避けてほしい」との要望書を同社に送ったことが、わかった。ゲームには、ハンセン病だったとの説もある武将のキャラクターが登場し、「すべての人間を不幸に陥れることを目的に天下分け目の戦を起こすため暗躍する」などと同社ホームページで紹介されている。

 キャラクターは「大谷吉継」で、全身に巻いた包帯の上に甲冑(かっちゅう)をまとい、巨大な数珠で敵を攻撃する。「己の身のみに降りかかった不幸を許容することができない」などと紹介されている。ハンセン病学会は16日付の要望書で「ゲームは史実通りでなく、遊び的要素も入っている」と認めた上で、「ハンセン病患者や回復者の人権や心情を深く傷つける可能性がある」と指摘している。

 カプコンによると、戦国BASARAはシリーズ全体で計150万本を売り上げた人気作品。広報IR室の担当者は「ゲームの大谷吉継をハンセン病患者として描いているわけではない。要望書の内容を検討し、適切な対応をとりたい」と話した。

 実在の大谷吉継は敦賀城主で、豊臣秀吉に仕えた石田三成の盟友。関ケ原の合戦で自害したとされる。

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