ジャンプに内紛勃発

「１２年ぶりのメダル獲得か」とアドバルーンを高く揚げたばかりに、コケたら関係者が待ってましたとばかりに言いたい放題だ。

　長野五輪金メダリストの原田雅彦氏が札幌市内で取材に応じ、「番狂わせはなかった。実力どおりの結果だった」とバッサリ言い切った。長野五輪では団体１本目に大チョンボして「お前はもう滑らなくていい」と仲間から総スカンを食らった張本人がよく言うよ、である。

　長野で金メダルが取れたのも岡部、斉藤、船木と実力選手がカバーしたおかげ。それを金メダル確定後、「みんなのおかげだよぉ。みんなの力で金をとったんだよぉ」とみっともなくメソメソ泣いたパフォーマンスにあきれた国民も多かった。

「原田が現役世代から嫌われているのは有名な話です」（関係者）

　だから、現地に行ってもコメントが取れないとバンクーバー五輪での仕事が回ってこなかったのだ。また、東京地裁から役職無効の判決（控訴中）が出たスキー界のドン、伊藤義郎全日本スキー連盟会長も能天気コメントだ。

「メダルを取るつもりだったが、現在の世界のジャンプの状況を見たら、日本は踏ん張ったのではないか。岡部はコーチ陣の評価で外し、私も同意したが、出すべきだったという気持ちがある」と、競技が終わっても、面倒を見てきた岡部外しに未練タラタラだった。

（日刊ゲンダイ2010年2月23日掲載）