2010年02月15日(月)
生物圏保存登録で活性化を 南アルプスシンポ 流域圏設定も提案
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南アルプスの自然の価値などについてのパネルディスカッション=南アルプス市櫛形生涯学習センター |
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南アルプスの自然保全について考える「南アルプスシンポジウム」(南アルプス世界自然遺産登録山梨県連絡協議会主催)が14日、南アルプス市櫛形生涯学習センターで開かれた。ユネスコの生物圏保存地域(BR)登録に向けて講演やパネルディスカッションを行い、地域の設定を標高ではなく流域圏で行うことや、BR登録を地域活性化につなげることが提案された。 シンポジウムには文科省、環境省、県の関係者や協議会を構成する南アルプス、北杜、韮崎、早川の3市1町から約150人が参加。パネルディスカッションで、静岡大の増沢武弘教授はBRの3地域を流域圏で設定することを提案。「流域で考えると、上流の豊かな自然の恵みを下流で受けているという、自然と人間とのつながりが明確になる」と話した。 国立環境研究所の名取俊樹主任研究員は「南アルプスはキタダケソウなど高山植物の種類が多い」と解説。県環境科学研究所の北原正彦自然環境・富士山火山研究部長は昆虫に南アルプスにしか生存しない固有種が多い点や、ライチョウなどの分布南限地である点を紹介。山梨総合研究所の依田真司主任研究員は、BR登録を地域づくりのチャンスととらえ「地域住民が南アルプスの価値を再認識し、イメージアップにつなげられる」と話した。 横浜国立大の松田裕之教授の基調講演もあり、BRは世界自然遺産に比べて登録が容易で、保全以外にも利用や教育の考えを含む点を解説。「BRは日本の里山の考え方に近い。商品にプレミアムを付けるなど地域経済に貢献できる仕組みを作ることが必要」などと語った。 BRは、自然保護と持続可能な開発を考慮して人間と自然の相互関係構築を目指す地域を指し(1)核心地域(2)緩衝地帯(3)移行地帯−で構成。昨年5月現在、107カ国553地域が登録し、国内は志賀高原や屋久島など4地域が登録されている。
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