あべこうじ、涙のＲ－１初優勝！７度目挑戦で栄冠

トロフィーを手にガッツポーズするあべこうじ

　ピン芸人日本一を決める「Ｒ―１ぐらんぷり２０１０」の決勝戦が２３日、東京・フジテレビで行われ、あべこうじ（３５）＝吉本興業＝が過去最多３５３９人の頂点に立ち、賞金５００万円を獲得した。

　その瞬間、両手を突き上げ号泣した。あべは紙吹雪を浴び「いつも…、やっと…」。苦杯をなめた日々を思い返し、喜びをかみ締めた。

　「Ｒ―１」には０３年の第２回から出場し、７度目の挑戦、６度目の決勝で初優勝。決勝は２位通過だったが、ファイナルラウンドで０７、０８年連覇したなだぎ武（３９）、大会常連のエハラマサヒロ（２７）を圧倒。「ドレミの歌」をテーマにした話芸で審査員の７票中、６票を集めた。

　コントネタが多いなか、唯一の漫談スタイルを貫いた。０７年の準決勝敗退後はコントへのシフトも試したが「違うなって。漫談で優勝は無理って言われても、こだわりたかった」。染めていて分からないがストレスから白髪も増加。「やっと（Ｒ―１を）卒業。もう戦いたくない」と完全燃焼を宣言した。

　５００万円の使い道は応援してくれた後輩へハワイ旅行をプレゼント。既にＴＢＳ系「王様のブランチ」、フジ系「めざましどようび」の出演が決定。冗舌はバラエティー番組で重宝されそうだが、目標を聞かれ「まずは昼ドラに出たい。占い師にミュージシャンに向いていると言われた。そっちもいいかも！」といつもの“ウザいキャラ”で満面の笑みを見せた。

　◆なだぎ決勝で完敗　○…３度目の優勝を狙ったお笑いグループ「ザ・プラン９」のなだぎ武は、最後は厳しい結果に終わった。決勝戦ではディズニーランド好きのヤンキーを演じ、最高得点の６６１点を獲得し１位通過。ファイナルステージで「ドラえもん」ネタを披露するも、審査員からは１票も入らなかった。