大手家電量販店で買った高級ブランド「カルティエ」の腕時計は偽物だった?――横浜市の男性(34)が7年前に購入した品を直営店に持ち込んだところ、「偽造品」として修理を断られた。販売したとされる「ヨドバシカメラマルチメディア横浜店」(同市西区)は別の時計への交換に応じたが、偽物かどうかは「わからなかった」と説明している。
男性は2003年7月、カルティエの腕時計「パシャC」を市場価格より2割ほど安い33万3900円で購入。昨年6月に同市内のカルティエ直営店で修理を依頼したところ、「他社製品のため修理できない」と断られた。男性がヨドバシ側に伝えると、「返金か、最新の時計への交換に応じる」と言われ、交換してもらったという。
朝日新聞の取材に、カルティエとヨドバシもこうした経緯を認めている。
ヨドバシは「偽造品かどうかの調査の結論は出なかったが、お客を待たせるわけにはいかないので交換した。(偽物だとしても)今回持ち込まれた品と販売した品が同じかも確認できない」と説明する。同社によると、店頭で販売しているカルティエの腕時計は国内の代理店を通さない並行輸入品。本社で一括して輸入しているが、複数の仕入れルートがあるという。「今回の品をどこから仕入れたのかが確認できなかった」と話している。(山本孝興)