“どん底球団”引っ張り上げる男と言えば！

キャンプインし、打撃練習をするパイレーツの岩村明憲 Photo By 共同

　タンパ近郊にある自宅から車で１時間ほどかけ、岩村明憲はパイレーツの球団施設に通う。途中、高速道路で昨季まで所属したレイズの本拠地トロピカーナ・フィールドの横を通過する。「不思議な気分だよね。運転が間違ってないかと思うこともある」。３年間の思い出が詰まった古巣を見ながらの通勤。２３日、「パイレーツ岩村」のキャンプが始まった。

　オフのトレードで、再建中のパイレーツに加入した。ロッカールームを見渡せば、自分より若そうな選手ばかり。まだ名前も分からない選手の方が多い。だが、岩村は「（若手と）一緒になってやれるのをうれしく思う。ナ・リーグの野球を楽しみにしている」。

　昨季までプレーしたレイズも、岩村の加入する前年に１０１敗を喫している。それが、短期間でワールドシリーズ進出を果たした。パイレーツは１７年連続負け越し中だが、才能豊かな若手は多く、岩村は「（レイズと）似ていると思う。強くしたい」。キャンプで打撃フォーム改造に取り組むなど向上心旺盛な３１歳の内野手は、どん底の球団を引っ張り上げる気概に満ちている。 （共同）

[ 2010年02月24日 15:03 ]