2010年2月24日21時4分
発足式を開いた「コリア・ヘチ」=牧野写す
【ソウル=牧野愛博】野球の関西独立リーグに初めて参入する韓国人主体の球団「コリア・ヘチ」の発足式がソウル市役所で行われた。選手21人は韓国人と在日コリアンで構成。韓国プロ野球団の4番打者だった朴哲祐(パク・チョルウ)監督は「選手たちには、ここで活躍して、日韓両国のプロ野球へとステップアップしてほしい」と語った。
選手団は3月2日に日本に向けて出発。大阪市内で寮生活を送りながら、4月3日の開幕戦から計72試合を戦う。昨シーズン終了後に1球団が脱退した同リーグは、ヘチの加入で4球団制を維持。今シーズン中、ソウルでも計6試合を行う予定だ。
球団名はもともと、秀吉の朝鮮出兵の際に日本軍を打ち破ったことで有名な亀甲船にちなんで「タートルシップ」とする予定だった。だが、「反韓感情を生まないか」との声が出て、朝鮮王朝を守護した神獣の「ヘチ」に変更。ヘチをシンボルマークにしているソウル市も「国際親善と宣伝に使える」として、市が使っているマスコットの無償利用を認めた。
発足式では「大阪に住む約30万人の在日コリアンを力づけられるよう、がんばってほしい」との祝辞も飛び出した。韓国ナショナルチームに似たデザインにヘチの紋章も加えたユニホームで、日本での活躍を目指す。