2010.02.09 Web posted at:  16:51  JST Updated - CNN
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ハマス幹部殺害はプロ暗殺団の犯行と ドバイ警察

ドバイ(CNN) パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスの幹部が1月にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで殺害された事件で、ドバイの警察は、欧州のパスポートを持つ暗殺団の犯行と見て行方を追っていることを明らかにした。

ハマス軍事部門の幹部、マフムード・マブーフ氏は1月19日午後、ドバイ国際空港に到着し、車で滞在先のホテルに向かったが、その数時間後に殺されているのが見つかった。チェックイン後にいったん外出し、午後9時半ごろに戻って来たが、その間どこへ行き、誰に会っていたかは分かっていない。

マブーフ氏はハマス軍事部門創設者の1人で、1989年に起きたイスラエル兵2人の拉致と殺害にかかわったとしてイスラエルが20年以上前から行方を追っていた。警察によると、ホテルには偽名でチェックインしていた。親族によれば、ホテル予約の際はバルコニーがなく、窓も開かないことを確認した上で、1階の部屋を取ったという。

ドバイの警察が親族に語ったところでは、マブーフ氏は両足と後頭部、性器、心臓付近に電気ショックを受けた跡があり、枕には血が付いていたことから、死因は窒息死と見られる。警察は地元メディアに対し、プロの犯罪集団の犯行とみて行方を追っていると述べ、こうした集団は欧州のパスポートで活動することが多いと話した。犯人は遺体が発見される前に出国した可能性が高いとみられ、国際刑事警察機構の協力も得て調べているという。

マブーフ氏の殺害について、ハマスはイスラエルの犯行だと主張。親族も、イスラエルの特務機関モサドが関与しているのは間違いないと語った。ドバイの警察は、モサド関与の可能性はあるとの見方を示していたが、まだ確固たる証拠がないとしている。

イスラエルは事件への関与について肯定も否定もしていないが、同国の治安関係者はマブーフ氏について、イランとハマス、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラをつなぐ存在であり、パレスチナ自治区ガザへの武器密輸にもかかわっていたと述べた。

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