原爆投下直後、広島市に降った「黒い雨」を調査している広島大学のグループが、時間の経過に伴う雨量の変化などをまとめ、公表しました。
公表したのは、広島大学原爆放射線医科学研究所(原医研)の大滝慈教授のグループです。広島市のアンケート調査で黒い雨を体験した場所や記憶がはっきりしていた2000人近くから集めたデータを分析したものです。
それによりますと、午前8時15分に原爆が投下されたあと9時ごろ、広島市西区高須付近で黒い雨が降り始め、午前10時ごろ安佐南区伴、安付近で最も強くなります。その後、雨は北方面へ移動し、午後2時から3時にかけてやみました。
雨が最も広い範囲で降ったのは、午前10時から11時にかけてで、現在、国の援護対象になっている「大雨地域」よりも最大で5〜6倍の広さに及ぶこともわかりました。(2/24 11:59) |