警視庁は23日、西新井署が万引きをしたとして都内の40代の女性を誤って窃盗容疑で逮捕していた、と発表した。同署は女性を約22時間にわたり拘束した後、逃亡のおそれはないとして釈放。23日に容姿が似た別の女を同容疑で逮捕した。同庁は同日、弁護士を通じて誤認逮捕した女性に謝罪した。
同庁によると、昨年12月20日夜、東京都足立区内のスーパー店内でアイロンなど15点(約3万2千円相当)を手提げ袋に入れた女を同店の警備員が発見。店の外に出た女は自転車と盗難品が入った手提げ袋を捨てて逃げた。同署は、警備員の証言や店内の防犯カメラの映像などをもとに女性を今年1月26日に逮捕したが、女性は一貫して容疑を否認。その後、同署が自転車の所有者の同区の女(39)から事情を聴いたところ、容疑を認めたため窃盗容疑で逮捕したという。
同庁の川原博夫・刑事総務課長は「裏付け捜査が尽くされていなかったことが原因。今後このような事案がないよう、指導・監督を徹底する」としている。