フィギュア男子勢力図、1通のメールが影響?
フィギュアスケート男子は、ショートプログラム(SP)を終えて、首位のエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)、2位のエバン・ライサチェク(米)、3位の高橋大輔(関大大学院)が、0・60点差以内に収まる大激戦となった。
プルシェンコは1月の欧州選手権で圧勝、今大会では大本命と見られていたが、1通の電子メールが、勢力図に影響を与えたという見方が出ている。
仏レキップ紙によると、2月上旬、影響力のある米国の国際審判員が、約60人の審判仲間に次のような手紙を送ったという。
「彼(プルシェンコ)が『自分にはトランジション(要素のつなぎ)が全くない』と言う時、それをどうやって得点に反映すればいいのか?」
要素のつなぎとは、主に芸術面を構成する「プログラム構成点」の一つ。10点満点で、一流選手は8点以上をマークする。
プルシェンコは欧州選手権後、「自分はジャンプに力を入れているから、トランジションがない」と発言した。米国の審判は、この発言を利用して、プルシェンコのトランジションの得点を下げようと狙ったとされ、ロシア勢に比べて、北米勢の弱点とされるジャンプの弱さを埋め合わせる狙いもあったという。
16日のSP。プルシェンコの「要素のつなぎ」は、6・80に抑えられた。プログラム構成点のほかの4要素は7・85〜8・65点だったから、突出して低い数字だった。記者会見でプルシェンコは、「とてもハッピーだ。信じてくれ」と言って笑わせたが、プルシェンコにもほんの少しだけ死角が見えたといえそうだ。
SPに続き、フリーでも、4回転―3回転の連続ジャンプを組み入れるプルシェンコは、「4回転ジャンプはフィギュアスケート界の将来を左右する。(跳ばないとしたら)我々の進歩は止まる」と挑発した。
抜群の安定感を誇るライサチェク、卓越した表現力が武器でSP5位から巻き返しを図るステファン・ランビエル(スイス)。そして、高橋に、織田信成(関大)。18日(日本時間19日)のフリーでは、誰が勝ってもおかしくない大混戦となるだろう。(若水浩)
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