西岡に１５戦無敗の挑戦者…ＷＢＣスーパーバンタム級

Ｖサインを数字の２に見立て、平成２２年２月２２日を表した（左から）粟生隆寛、長谷川穂積、西岡利晃

　◆報知新聞社後援　ワールド・プレミアム・ボクシング　ダブル世界戦（４月３０日・日本武道館）　Ｖ１０王者・長谷川穂積が３階級制覇のＷＢＯチャンピオン・フェルナンド・モンティエルと、４月３０日に日本武道館で１１度目の防衛戦を行うことが２２日、都内で正式発表された。日本未公認のＷＢＯ王座はかけられないものの事実上の統一戦で、今後のビッグマッチ路線への大一番になる。ＷＢＣスーパーバンタム級王者の西岡利晃は、無敗の同級１１位バルウェグ・バンゴヤン（フィリピン）とのＶ４戦が決定。ＷＢＣ世界スーパーフェザー級３位の粟生隆寛（２５）＝帝拳＝の世界前哨戦も発表され、サウスポー３人が豪華競演を果たす。

　探求心の塊の西岡が果敢に挑む。昨年１０月以来、半年ぶりの防衛戦に「この間にどれだけ強くなったかを試合で見せたい」と闘志を燃やした。

　相手は１０歳年下で１５戦無敗のバンゴヤン。世界初挑戦の右ボクサーファイターでパンチの切れが武器だ。実績がある相手と戦った過去３度の防衛戦とは違うタイプの新鋭に、帝拳ジムの浜田剛史代表は「全勝で若いとなれば、何が起こるか分からない」と警戒。だが「勢いがある選手とやりたい」とする西岡の希望を優先させたという。

　勢いでベルトを狙ってくる相手に王者は「サウスポーに対してうまい戦い方をする。こっちは雑にならないようにしたい」と迎撃態勢だ。

　肉体改造にも取り組んできた。昨年末から元大リーガーの野茂英雄氏を指導したことがある中村正彦トレーナーの下、体幹を強化してきた。「自分にはまだ伸ばす余地がある」と西岡。防衛回数を重ねることで、その進化を証明してみせる。

　◆バルウェグ・バンゴヤン　１９８７年１月１８日、フィリピン生まれ。２３歳。０６年２月、プロデビュー。０７年１１月、フィリピンスーパーバンタム級王座を獲得し、その後２度防衛。０８年１０月、ＷＢＣインターナショナル・スーパーバンタム級王座を奪取。同王座を１度返上したが、０９年９月の王座決定戦に勝ち再び王者に。プロ戦績は１５勝７ＫＯ。１６８センチ、右ボクサーファイター。