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件数、額減るも手口は巧妙化~県内昨年の振り込め詐欺被害 (02/15)

 県警がまとめた2009年の振り込め詐欺被害状況によると、認知件数は50件(前年比107件減)、被害額7710万円(同5936万円減)で、件数、被害額とも前年を大幅に下回った。県警は、警察、行政、民間の連携による被害防止啓発活動の実施で県民に情報が浸透した成果とみている。

 発生状況を見ると、被害額、認知件数共に最も多いのが有料サイト利用料などを装った「架空請求詐欺(しはらえ詐欺)」で23件、被害額3318万円。次いで、保証料などの名目で現金を振り込ませる「融資保証金詐欺(かします詐欺)」で17件(被害額2963万円)、孫などをかたる「オレオレ詐欺(なりすまし詐欺)」が10件(同1429万円)だった。税金などの還付を装った「還付金等詐欺(もどします詐欺)」はなかった。

 被害者の年代は、20代が全体の24%で最も多く、40代18%、30代16%などと続く。これまでの傾向として、振り込め詐欺の被害者は50代以上が多かったが、20、30代で全体の4割を占めるなど、比較的若い年代の被害が目立った。被害者数は男性と女性にさほど差はなかったが「オレオレ詐欺」の被害者は全員が女性だった。

 県警は昨年、振り込め詐欺撲滅のためサマーキャンペーン(7~9月)や「振り込ま川柳」コンテスト(8月)を実施し、県民へ詐欺の手口などを広報したほか、県警の緊急雇用創出事業の一環として10月から、本部、各署に計40人の安全指導員を採用し、被害防止啓発活動を展開している。

 県警では「件数は減少したものの、振り込め詐欺の手口は日増しに巧妙化している。今後も被害防止啓発活動を幅広く展開し、さらなる被害の減少を目指したい」としている。